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【映画】人の言葉を信じる、ということ。【白ゆき姫殺人事件】

おはこんばんちは!
暑くなってきましたね。私の嫌いな夏がやってきました(笑)
先日、久しぶりに丸1日何も予定がない日ができたので、ゆっくり映画鑑賞の時間に当てました。徐々に、規制が緩和されてきたとはいえ、雨が降っていたし、なんとなく外に出る気分でもなかったので。もはや1日家にいることが苦でも何でもなくなっていました笑

さて、今回鑑賞した映画は湊かなえさん原作のミステリー映画『白ゆき姫殺人事件』です。

湊かなえさんといえば、『告白』に代表されるように人間の内面の黒い部分というか、お腹の奥がずしっと重くなるような、そんなミステリー作品のイメージ。
今作も、イメージ通りの作品でしたが、それ以上に昨今話題となっているある問題についても語れる内容でしたので、紹介したいと思います。

■人を信じること

物語のあらすじをざっくりと。

ある時、美人OLの三木典子(菜々緒)が殺された。典子の会社の同僚である狩野里沙子(蓮佛美沙子)は、この事件についてTV編集マン・赤星雄治(綾野剛)に電話で話史始める。ワイドショーを担当する赤星は事件に興味を持ち、狩野をはじめ様々な人に話を聞きにいく中で、事件後に姿を消した同僚の城野美姫(井上真央)を容疑者として報道していく。関係者の話から次々と明かされていく城野の過去。事件の真相は果たして…。

まずお伝えしたいのが、豪華俳優陣による引き込まれていくような見事な演技。僕が井上真央×サスペンスドラマから連想されるのは『八日目の蝉』と言う作品で、井上真央さんは、誤解を恐れずに言うと「悲壮感」の感情表現がとても上手い女優さん、と言う印象です。
そして、綾野剛演じる赤星。こちらは僕が大嫌いな人種を見事に演じていて、2時間ずっと赤星にはイライラしていました(笑)。

物語の中で、大事になってくるポイントは「誰の話をどう信じるのか」と言うこと。その人から語られる事実は本当に事実なのか。主観と事実、それを見極めることがいかに難しいことか、痛感させられます。

予告編では、この作品を「ゴシップエンターテイメント」と表現しています。「ゴシップ」に踊らされる人間というのは、いつの時代になっても変わらないですよね。誰の、どんな言葉を信じて生きていくのか。

人を信じるって難しい。

■情報社会に生きるということ

そして、この作品を見ながら、最近起きたある悲しい事件のことを思い出しました。恋愛リアリティショー『テラスハウス』に出演していた女子プロレスラーの木村花さんがネットでの誹謗中傷が原因で自殺をしてしまった、というニュースです。

この作中でも、ワイドショーやSNSの情報を元に容疑者が実名報道され、住所がバラされ、瞬く間に誹謗中傷の的になっていきました。そして、それが確実にその人を追い詰めていきます。

その情報は正しいのか。そんなことを考える前に、気軽に自分の思ったことを呟いてしまう。そして、その情報はあっという間に拡散されていく現代の情報社会の中で、正しい情報を見極めることや、その情報に対してどんなリアクションをするべきか考えて行動することは生きていく上でとても大事なスキルとなっていると思います。

僕は、大学生になった時にクレジットカードを持ち始めました。それまで、欲しいものがあれば、目の前で自分の手元から「お金」を出して買っていたものがインターネット上のボタンをクリックするだけで買えるようになった時、「怖さ」を覚えました。慣れるまで出来るだけ現金で買うようにしていたことを覚えています(今や現金を出来るだけ持たないように電子マネーに頼り切った生活をしていますが!笑)。

目の前で起こることが全てではなくなってきたこの時代の中で、「ここで呟くこの言葉を本人が見たらどう思うだろう。」そんな想像力を問われていると言うことを決して忘れてはいけないんだな、と強く思ったと同時に、まずは自分が絶対にそう言うことをしないようにしよう。そう誓いました。

■まとめ

久しぶりにサスペンスというジャンルを観ました。(奇しくも直前にらいまる氏が同じくサスペンス作品を紹介していましたね。被った!)フィクションなんですけど、原作者がこの作品を通して何を伝えたかったのか。そう考えながら観る・本を読む、ということが好き。

ある意味、それがエンターテイメントの為すべき姿なんだな、と思います。「役割」ですね。この役割、ということについては、次回のだいありートークで存分に語りたいと思います!


では。

See you next time.

R.I.P.  HANA-san


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