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我がクラシック音楽論

今いつもの作業場所で、慣れた手つきでYoutubeを開き、「クラシック 名曲」と検索し、適当にチョイスしたクラシック音楽を聴いている。流れている曲名・作曲者名も存じ上げないが、ご察しの通り、気分は上々です。

さて、いつかの記事で若干触れましたが、私の2年ほど前にふと思いついたクラシック音楽論について、つらつらと書いていこうと思う。
根拠となる何かを調べた、とかでは全くなく、完全に私の思い付きのしょうもない話なので悪しからず。

2年程前まで、私は全くクラシック音楽に興味が無かった。いやそれまでクラシック音楽に感情を抱いた事さえなかった。
ただその日、私が馴染みのカフェのテーブル席でコーヒーを飲み交わしていたのは、プロのバイオリニストだった。ピアニストは、年末の国民的番組にも出演した事のある腕利きのバイオリニストで、バイオリンだけでなく、その他の楽器にも精通するいわゆるマルチ音楽家である。
そんな国民的マルチ音楽家に対し、私は先週体験した「大金持ちに聞いた話」を報告していた。

大阪の繁華街「北新地」のバーで、大金持ちと出会ったわけなのだが、たまたま席が隣であった事もあり、話をする様になり、いくつかの事を教えてくれた。
その内の一つが、「金持ちには共通の趣味が存在する」という話であった。マルチ音楽家にはこの話を報告していた訳であるが、その趣味が何かというと、①ワイン②アート、そして③クラシックであった。いつもの私であれば、右から左へと受け流す様な話の内容であるが、その時は状況が違った。理由は、その方が超ド級の金持ちだったからだ。

よくいるスーパーカーに乗って、回らない鮨を食べて、インスタに挙げて、色黒ポマード、といういわゆるそっち系ではなく、ジェット機を複数台所有し、日本の有名シェフを何人も海外に引き連れてパーティを行う…等々をサラリと行う超ド級の金持ちであった。

超ド級の金持ち曰く、金持ちは金持ち同士で集まる機会が多い。その際の頻出話題が上述の3つであるとの事だった。つまり世の金持ちと出会い、会話を弾ませるには、最低限この内のどれかに明るくなければならない。という事であった。いわゆる金の成る3趣味は、金持ちが辿り着く趣味という訳ではなく、金持ちになる為のツールとしての趣味である。というのが話の結論であった。

ホットコーヒーを飲み進める事を忘れ、この話を私なりに解釈し、国民的マルチ音楽家に報告していた。
ワインそしてアートに関しては、特に違和感は無かったが、クラシックを趣味とする理由に対する私の理解は、超ド級金持ちとの結論とは異なっており、金持ちは総じてアドベンチャーな経験をしている為、クラシック音楽に対する理解が進み、そして趣味となる。というものである。

どういう事かと言うと、特殊な例を除き、好きな音楽はその人の人生のBGMと私は思っている。
つまり人はその人の人生にそぐう音楽を好む傾向にあると思う。

マルチ音楽家曰く、クラシック音楽は退屈な様に見えて、曲中の展開はその他の音楽の展開数とは比較出来ない程多く、普通に聞いていると気付かないが、毎小節毎に微妙に変化しているとの事だった。

私の中高を思い返すと、パンクミュージックや、エモーショナルな音楽を好んでいた。
青春期(ただし男子校)を過ごしていた私にとっては、この様な音楽はまさにうってつけであった。

窓際の席からグラウンドを見下ろしながら、軽快なリズムで奏でるこれらの音楽は私の青春時代に色を付けてくれた。

ではクラシック音楽は、それに代替出来たかというと、そうではない。
私の青春時代が、それに相応しないものだったからだと私は考える。

仮に私の青春時代が、ドラマの様な劇的な展開を兼ね備え、かつそのプロセスもどんどんワクワクする様なものであれば、私はクラシック音楽を好きになっていたかもしれない。

私の青春期に、その微妙な変化に気づく事はなかった。そして今も気付く事はない。が、興味を持ち聞いていると、ふとした瞬間にフィットした気がする瞬間が存在する。様な気がする。知らないけど。

超ド級金持ち含め、世の金持ち達は、一般の生活より多くの絶頂期と思われるタイミングを迎え、そしてどん底期を迎えているのだろう。
この経験にBGMを付け加えようと考えた際に、彼らが一番しっくりくる音楽が、クラシックなのだろう。

これが私のクラシック論である。

私自身このクラシック論を言っていて、そして記載していてよくわからない部分は多々ある。
そして何より、私の話を聞いていたマルチ音楽家の表情がそれを物語っていたが、そんな事は関係なく記載させて頂いている。

音楽はその瞬間に色を与えてくれるものであり、過去の経験にも色を付けて回想させてくれるものだ。

音楽は素敵だ。そして自由だ。

では。


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