💚上海故事～Shanghai Story～その２💚「チャン・イーモウ（張芸謀）と北京2022オリンピック開会式」

久しぶりの「上海故事~Shanghai Story」続編です。

前回の「貨幣と活字」は聞くも涙？語るも涙のお話でしたが　　そうでしたっけ？、今回は映画の話です。

２月４日の夕方、テレビから聞こえてきたのは、
「北京2022オリンピックの開会式・閉会式の演出は、2008年の北京五輪でも総監督を務めた、チャン・イーモウで～～」
なんですって💡　　また？？
これは絶対開会式は見なくてはならない！✨✨✨

チャン・イーモウ（張芸謀）と言っても、日本ではあまり聞いたことがないかもしれない。
中国を代表する映画監督で、俳優でもあった。
現在71歳。
ベルリン国際映画祭で最高賞を受賞した「紅いコーリャン」や、
高倉健が主演した「単騎、千里を走る。」などの作品の監督として知られ、２００８年の北京五輪でも、開・閉会式の総監督を務めた。

2008年の時は、開会式で少女が革命歌を歌った時、口パクだったということで波紋をよんだ。
中国では当局などの口出しもあり、監督とはいえ、やりたいようにできるとは限らない。

今回の開会式は、感染症の影響で時間も短いため、中国の伝統文化・芸能も取り入れず、ずいぶん縮小したようだ。

聖火台の演出が奇抜なアイデアで素晴らしかったし、昨年の東京オリンピック開会式のように、会場のあちこちに分散したパフォーマンスに比べ、シンプルで統一感があり、スケールが大きかったように思う。
日本でも大切にしている「二十四節気」の映像も、とても美しかった。
選手入場の際の音楽も、クラシックから、誰もが知っている曲がチョイスされていた。

ヘッダーの写真は、チャン・イーモウが40歳くらいの時、コン・リーと主演した映画で、
「テラコッタ・ウォリア 秦俑」　（原題：古今大戦秦俑情／秦俑）
中華人民共和国・香港で製作され、1990年に公開された。

コン・リーは中国を代表する女優で、↓　以前の記事でも紹介した映画、
「西遊記　孫悟空VS白骨夫人」では主役の白骨夫人を演じている。
この映画は、ぽにょぽにょさんが感動して何回も観てくださったようで、
本当にお勧めである。
コン・リーの白骨夫人、妖艶で美しい。
ストーリーもおもしろすぎ。

この「古今大戦秦俑情」、作られたのは30年前の1990年だが、それから何年もたってから、上海の映画館で観た。
記憶が正しければ、上海の銀座ともいうべき淮海中路にある、1932年創業の老舗映画館「国泰電影院」で観たはず。

とてもいい映画でエンドロールまで観たのだが、現地の人たちは、そんなものは観ないのだ😓
本編が終われば、さっさと帰る😂

私はエンドロールこそ、見逃してはいけないものと思うので、椅子から立ち上がらない私を蹴るようにして出て行く人たちに負けず、しっかりと観た。

実写版「美女と野獣」だって、あのエンドロールの長さに驚きながらも、
セリーヌ・ディオンの歌う主題歌もあり、あ～エンドロール最高、と思った。
日本では、最後までしっかり観る人が圧倒的に多いので、安心して観られるけど。

それから何年かして、日本のテレビで深夜、「古今大戦秦俑情」が放映されたのだが、気づいた時は終わっていた……。
なぜ、ゴールデンタイムに放映しない？？😭😭

その後、上海に行くたびにDVDを探したのだが、絶版になっているようで、
手に入らなかった。
どうしてもまた観たい！！
だって、上海で観た映画は当然中国語、必死で観ていても、恐らく半分は理解できていなかった。

3年くらい前、無理と思いつつ、神田・神保町の中国書籍店である、東方書店に頼んでみた。
半月ほどのち、まさかの入荷したという連絡が。
もちろん新品。さすが東方書店👏👏👏👏
吹き替えではないが、中国語の字幕がついているのでバッチリである。
本当におもしろい作品だが、現在、購入できるのかどうかは不明。
せめて、あらすじだけでもお楽しみください😅😅

簡単にいうと、秦の始皇帝の時代に愛し合う男女がいて、男性は生きたまま兵馬俑の埴輪にされるが不老不死の薬を飲んでいたため死なず、火刑になった女性が生まれ変わるのを待ち続けるというお話です。
大スケールのタイムトラベル・アクション・ファンタジーです。

コン・リーは、秦時代、1930年の生まれ変わり、1990年の生まれ変わりと、3人の役を演じます。

参考までに。
日本語吹き替え版が出ている（出ていた）らしいが、根津甚八と戸田恵子という豪華キャスト。

　　　　　　　　　古今大戦秦俑情／秦俑　　あらすじ

始皇帝の支配する秦の時代。
陵墓（兵馬俑）建設の指揮官、蒙天放（チャン・イーモウ）は、始皇帝を刺客から守った手柄により、始皇帝側近に抜擢される。
始皇帝は不老不死の仙薬に興味をもち始め、材料を得るべく蓬莱国（日本）への派遣団を組織する。
蒙はその一団の一人の女性、冬兒（コン・リー）を知る。
道ならぬ恋に落ちた二人は、宮廷内での不敬の情事を咎められ、冬兒は火刑に、蒙は生きたまま、秦俑（陵墓内の等身大の埴輪）にされることに。
たが冬兒は不老不死の試薬を盗み出しており、処刑前の最後の接吻で、衆人監視の中、その試薬を蒙の口に含ませる。

そして1930年代。
始皇帝陵墓をロケ地として、映画の撮影隊がやって来る。
だが主役の男優、干榮光の真の目的は財宝の盗掘。
その撮影団の中に、冬兒の生まれ変わりの女優、朱莉莉（コン・リー）がおり、墳墓（兵馬俑）内で不死の蒙に出会う。
最初は蒙に恐怖を覚えた朱も、次第にうちとけ始めるが、蒙を不老不死の生きた実験材料として学者に売り飛ばそうとする干榮光と蒙の戦いの最中、撃たれて死んでしまう。
最期の瞬間、彼女の心は完全に冬兒になり変わっていた。

そして現代（1990年）。
始皇帝陵に日本人観光団がやって来る。
陵墓の兵馬俑保存係として働く蒙は、一団の中に冬兒の生まれ変わり（コン・リー）を見つける。

💚💛本日も　お読みいただき、ありがとうございました💚💛