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リーダーの資質、心に届くスピーチ

新型コロナウィルスへの対応で世界の女性リーダーが注目を集めています。中でもドイツのメルケル首相のスピーチを聞いた時、心が揺さぶられました。国民を愛する気持ち、民主主義社会において行動の制限をせざるおえないことへの悔恨の情が滲み出る15分近いメッセージでした。

事態の深刻さを説明するとともに、今回の厳しい行動規制の必要性をわかりやすく説明していました。また、民主主義国家の理想を損なう国の方針に理解を求めるため、国の決断に透明性を保ち情報提供することを約束し、最前線で働く人たちへの感謝の気持ち伝え、国民一人一人の目線で行動規律を明快に説明していました。さらに国民の生活補償にも触れ、国民へ安心感を与え連帯意識の大切さを説くものでした。それは母のような暖かさに包まれていたのです。

ドイツは他のEU諸国、いや全世界のどの国と比べても驚くほど低い致死率に止まっています。その要因に検査数や感染者の平均年齢を上げる専門家もいるようですが、何よりメルケル首相のスピーチが頼れるリーダーとしての貫禄に満ち溢れ、国民の連帯意識に訴えたところが大きいのではと思います。

誰とは言いませんが、血の通った人とは思えない政治家の言葉を耳にする機会が多い中で、久しぶりにハートが熱くなる感覚を覚えました。そして思い出したのがあのスピーチ、我が子が進学する際に送ってきたYouTubeリンクがこちらです。

9年前のスタンフォード大学の卒業式でのスティーブ・ジョブスのスピーチです。彼のスピーチは当時の私に多くのことを気づかせ、日々の大切さを教えてくれるものでした。2人の子供達がそれぞれ進学する度に聞き返すのですが、何年経っても色あせることなく、心に響くものがあります。年を重ねていく私にも夢多き若い頃の感覚を思い起こさせてくれます。

スティーブ・ジョブスはこのスピーチで、Appleをクビになったことを人生最良の出来事だったと言っています。今、多くの人が仕事を失ったり、会社が倒産したり、休業を余儀なくされたり、苦境に立たされる人も多いでしょう。私自身もその一人になるかもしれません。苦しい状況だからこそ自分が本当に大切に思うこと、好きなことをが明確になるのでしょう。スティーブ・ジョブスは「Stay hungry. Stay foolish」とスピーチを締めくくっています。これまで築いてきたものがなくなった時、with コロナの新しい価値観が広がる社会で動き出す時、心踊る再スタートが待っているのかもしれません。


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