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元デザイナーがグロースハッカーとして活躍するまでの戦略的思考

はじめまして。グロースハッカーの好村シュンイチと申します。
※発言は所属会社とは無関係な個人の見解です。

そんな私ですが、noteを使って
1. 自身の思考を整理し、見つめ直すことで自己成長に繋げたい
2. 自身のキャリアや思考・経験が、誰かの”気付き”として価値に

そんなことを思って書き溜めていこうと思ったわけです。

2011年入社以来、デジタルマーケティングを9年経験。
保険代理店 広報部 / WEB事業部 責任者に従事、その後、WEBコンサルティング会社 CRO事業部サービス 責任者を経て、現在に至ります。
今では、幅広いデジタルマーケティングにおけるスキルとノウハウを活かし、定量分析から課題抽出、戦略設計から実行フェーズまで行うグロースハッカーとして活躍。専門領域は、デザインを中心に、フロントエンジニア、SEO、CRO、WEB広告運用、アナリスト。

デジタル領域は、ほぼ網羅した広域なスキルを持ったデザイナー(今でもデザイナーだと思ってます)です。それに至るまでの、
・どんな思考を元にキャリアパスを思考し行動してきたのか
・名もないデザイナーが活躍するに至るまでの経緯はなにか

を言語化することによって、同じキャリアを進みたいヒトへの参考に、またこれからのキャリアを考えるきっかけになれば幸いです。

キャリアの全体像について

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1. 高校生時代:キャリアパス構築
2. 大学時代:自己分析と自己PDCA検証期
3. 事業会社時代:意識高いストイック系男子
4. ミドルクラスの代理店コンサル時代:新規事業経験
5. 現在に至る:20代で得た経験をフル活用

この5つのブロックに分けてご紹介をします。私が31歳になるまでに、泣いて、病んで、折れて、体が壊れても、全速疾走して、決して抜かれることのない抜き続けた人生をご紹介します。

1. 高校生時代:キャリアパス構築

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まさにタイトルにある"戦略的思考"を考えたタイミングであります。それまで私は将来デザイナーになり、"日本をデザインする"ことを目指していたのですが、とあるきっかけでブランクが出来てしまい・・・以降に続く戦略的思考を元にキャリアパスを引くことになりました。これが1回目のブレイクスルーのポイントです。

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"特段デザインだから"ということではないですが、なりたいことに向き合う累積時間というものがありまして、ほんの数年でも差が開いてしまうと不利になってしまいます。仮に同じ年齢の2名がいたとして、
Aさん:18年デザインに向き合い続けた(18年の経験量を獲得)
Bさん:14年デザインに向き合い続けた
(14年の経験量を獲得)
この4年の差というのは非常に厄介で、先天的才能がない限り、または、Aさんが4年間サボらない限り、決して埋めることの出来ない時間の壁が生まれてしまうのです。

それを打破するために、ありとあらゆる計算を立てはじめました。
1. この空いたブランクでもAさんに勝つ方法の模索
2. 勝つためのロードマップとマイルストーン設計

を取り掛かりました。

まず1.についてですが、結論
a. デザインだけを特化してきたデザイナー
b. デザインも描けるが、企画・戦略・営業・販売まで出来るデザイナー
どちらのほうが市場価値が高いのか、また、市場のなかで稀有な存在はどちらなのか、などから判断し、ゼネラル型にスキルを伸ばすことで勝つ算段をつけ、
2.については、
b.で選択したスキルを取得するために、いつまでに何をすべきかを検討することをしました。 具体的に”いつまでに何をすべきか”を考える思考を以下に記載いたします。

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まず、ヒトが生まれ死ぬまでの時間の中で、自身が使える具体的な時間を可視化することをしました。1日24時間、睡眠時間8時間と除くと16時間、が月30日間あり、1年(12ヶ月)から死亡する年齢を80歳だと仮定した場合に、有意義に使える時間は460,800時間となります。それから、それぞれのライフステージごとで試算し、区分けしていくことで利用できる時間を算出。振り返ってみても、以外に少ない時間であることがわかります。
加えて、ゼネラル志向としてマルチスキルを取得するための定義も必要になります。一般的に、プロになるために必要な時間を10,000時間の法則を参照した場合、22歳から60歳までの時間から勘案すると22種類しか取得できない計算となります。しかも、睡眠時間以外をすべて当てた場合。
仮に30歳からb.のプランでようやく戦えるとした場合、22歳から30歳までの時間は46,080時間しかなく、短絡的に考えても4種類のスキルしか得られない計算となります。

仮に1営業日8時間労働として1ヶ月20営業日とし、1年間12ヶ月ある上で、5年間費やすと9,600時間となります。恐らく社会人5年目になると一人前と言われるタイミングで転職を考える頃なんじゃないでしょうか?

・自分の取得すべきスキル領域の選定
・不得意領域のスキル取得の見極め
・上記のロードマップ計算から必要時間捻出の調整

などなどを計算し、虎視眈々と戦略を立てていた時期でした。

2. 大学時代:自己分析と自己PDCA検証期

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ここからは高校生時代に立てたロードマップの仮説に基づき検証を繰り返す日々になります。自身のスキル取得に関する癖や経過時間などを様々な業種のアルバイトを通じて検証しておりました。


大学時代に重要になる戦略的思考としては、
1. 自身の最終なりたい姿の具体的設計
2. 逆算設計のもと、プロパーで選択すべき企業選定

でした。

1.については、もちろん目標(ゴール)を置かなくては傾斜の角度が変わってしまうので、どうなりたいのかを更に解像度をあげることに。
今とおよそ変わっていないのですが、”日本市場をRe:デザインする”ことを掲げ、そのために必要な企業や業界、立ち位置などをざっくりと設定しました。
2.では、ロードマップから1年・3年・5年・10年と主要経過地点にマイルストーンを設定、それまでにどうすべきかを考え、就職活動の業界選定に活用していました。

当時は、大手に入ることは一切望んでおりませんでした。
・入社してもAさんに負け、かつ成長機会も奪われる可能性
・事業が縦割りになっておりマルチスキルが得られない可能性
・必要時間の捻出より20代の貴重な時間は無駄に使いたくない

ことから、選定企業はベンチャーの一択でした。また、大学ではビジュアルデザイン(紙媒体)を専攻していたのですが、iphone3の登場によりスマホデバイスの到来、今後デジタル市場が伸びることが読めていました。それらから、
・ベンチャー企業であること
・好きなことにチャレンジが出来ること(実績を作れること)

・WEBデザインを行えること(なくても部署を作れること)
・目先の給料より裁量や経験を選択できること
・将来代理店側に行くために、まずは事業側を経験すること

を基準として選考を進めていました。就職氷河期で苦労はしました・・・がこれはまた別のお話。

3. 事業会社時代:意識高いストイック系男子

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そんな選定基準や目標も明確だったこともあり事業会社時代は、
・同期や先輩を全員敵に回したこと
・最速で責任者として役職がついてしまったこと
・軽欝になり地獄を味わったこと などなど

本当に語れば論文ほどの量になってしまうので、重要なポイントに絞ってお伝えします。

狙い通りWEB事業部に配属となり、Webデザイナー兼フロントエンジニアとして邁進することとなったは良いものの、どれだけ良いデザインでオウンドメディアを構築しても、全く流入数が伸びないというジレンマが起きてしまいました。

2領域だけでの技能では限界を感じ、他領域の同時並行でのキャッチアップを行い、SEO、マーケティング、データ解析のアナリシスとさまざまな領域を取得し自社サービスでの売上増加を増やしていきます。

順調に推移すると思いきや、必ず頭打ちが来てしまいます。それを打破しなければいけないのですが、ここで大きな難問と向きあうこととなります。それは、ベンチャーの悩みである、大手企業のように知名度はない中で、どう戦うか、立ち回るか、集客から獲得までさせるか。これが2度目のブレイクスルーになったきっかけです。

そこで、私は以下のように考えました。
例えば、保険商材を扱う場合のターゲット層は、妊娠早期の女性。ターゲットになる女性のニーズは、別に保険商材に入りたいなんて思っていません。ジョブ理論でモノゴトを考えると、妊娠をきっかけに、お腹の中の子供の生命やこれからの生活、お金に不安があるわけで、その不安を解決する1つの手法として保険を選択するわけです。

なので、この場合、保険商材での対策やサイト強化を行うのではなく、妊娠中の不安を解決するオウンドメディアを対策すれば、自ずとニーズは保険商材となるので、
・オウンドメディア内にマネーセミナーを実施
・リタゲで保険商材へ促す
・ターゲットが妊娠中の女性なため顧客名簿からアンケートを実施
・アンケートデータを妊娠関連サービスの企業へ送付し協業
・他企業からのノベルティや記事が無償で集まる&リンクも集まる

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というような仮説のもと、O2Oマーケティングなどを駆使し大手企業に勝てる戦略の実行をします。すると、見事成功。デジタル/オフラインでのマネタイズモデルを構築し、月間n億の増収を行うことが出来ました。
当時で24歳くらいだったと思います。

自身のコアスキルを元に関連する他領域スキル伸ばしたからこそ、かけ合わせたスキルを発揮することができ、さらに、裁量あるベンチャーだったからこそ、すべて手掛けることができました。

4. 代理店コンサル時代:新規事業経験

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ひとつの企業での成功体験を得ることができた私は、さらに、再現するために転職を行いました。事業会社で得られた経験から
・売上増加における集客設計の重要さ
・Googleのプラットフォーム化による視点
・集客起点での独学SEOの証明とテクニカルな手法の取得

を目的とし、SEOに強い代理店を選定基準と起き選んでいました。

この時、初めてCRO(Conversion Rate Optimization)を知ることになるのですが、事業会社時代に培った技能・ノウハウが活かすことができる、かつ、新規事業を経験できるチャンスを頂き、参画を決意しました。

そこからは、また大変な日々が続きました。笑
事業会社でも土日祝、寝る間も惜しんで走っていたのですが新規事業はそれ以上に大変な日々でした。(めちゃくちゃ楽しかった)
恐らくこれがブレイクスルー3つ目になるのですが、毎日壁とぶつかり続けたのでどれが明確な壁だったかわかりません。
・新たな事業、新たなソリューションにより日本市場に正解がない
・自身で理論から、座組、仕組みすべてを作り上げる
・マネタイズをしないといけないため全てに全力が必要
・毎日MTGや会議、営業活動からテレアポ、案件運用の日々
・立ち上げ期は、毎日ぶつかり、立ち止まる暇もなく限界突破

そんな状況でした。といっても、新規事業は事業の柱を担う重要な役目、誰でもジョインできるわけでもない、経営視点から言えば、期待を一身に受けたグループです。楽しいに決まってます。

代理店コンサル時代に重要になる戦略的思考としては、
1. この先へと進むために必要なマルチスキルのコア・バリュー化
2. 代理店で得られる更なるスキルのキャッチアップ

を計画しました。

1.については、今まで事業会社で取得した
・WEB / UI / ビジュアルデザインデザイナー
・フロントエンジニア
・データアナリスト
・SEOアナリスト
・マーケティング

※上記はすべて10,000時間を超えた技能
マルチスキルを統合し、コア・バリュー化することで、x軸に広がったスキルをy軸へ伸ばすことを行い、全領域を跨いだCRO技能を確立させました。

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2.では、新規事業の経験や代理店で持つソリューションから
・バックオフィス(事業化に向けた仕組み化や機能創出)
・トレーダー(広告配信設計・運用)
・代理店コンサルのノウハウ(立ち回り方やお作法)

さらに、”日本市場をRe:デザインする”を完遂するためのスキルをキャッチアップすることができました。

5. 現在:20代で得た経験をフル活用

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過去の経験やスキルをすべて駆使し、グロースハックの真髄とも言えるCRO(Conversion Rate Optimization)をコアのスキルとしてサービスを展開しております。(これもまた別のお話)

今では、
・多角的なデータソースを徹底的にデータドリブンし定量から課題を発見
・Optimizeやチャット、WEB接客やポップアップを駆使し課題を解決
・機械学習を用いて、過去の行動ログからCV予兆を予測する
・全チャネル、全ファネル、全デバイスからボトルネックを抽出

というように更に、スキル拡張と各領域の深度を高めています。もちろん、これも先の目標を達成するために、戦略的思考により推し進めています。

この話の総論に入ります

というように5つのブロックを、できる限り重要なポイントに絞りお伝えいたしました。詳しく聞きたいなどのニーズがあれば、またnoteにしたいと思っております。

今のキャリアや今の立場は、決して楽に得たわけではありません。恐らく人並み以上の努力と失敗、悔しい思いや睡眠(物理)のもと走り続けた結果です。1回目のブレイクスルーにより、目標をブラさず自身の行動を変える戦略的思考があったからこそ、以降に続く"成長の壁"に対しても攻略ができました。また、身近なヒトをベンチマークするのではなく、自身のなすべき姿を目標とし走れたからこそ、他人を羨んだり、妬んだりすることがなく、自走し続けれたのだと思います。

結果として、冒頭にもお伝えした決して抜かれることのない抜き続けた人生を歩むことができました。もし、キャリアに悩んでいるのであれば、
・自身の目標やゴールを先に設定する
・その目標やゴールから逆算し、要所にマイルストーンを設置する
・この傾斜の角度が夢までの角度になるため、足りない要素を算出
・精神論ではなく、ある程度のロジカル思考をもって達成する算段を模索
・それらから出た必要事項をあとは実行するのみ

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このような戦略的思考をもって、目標のために自身がすべきことを明瞭化することで、場当たり的ではない計画的な目標達成へのプロセスが歩めると思います。なにかの”気付き”を与えられていれば嬉しく思います。

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