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デザインの余白 N

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細部に神が宿ると信じる、少し天の邪鬼なデザイナーのブログ「デザインの余白」のnote版です。主にデザインという視点からものを見て、感じたことや思ったことを綴りますが、ときには全く…
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2018年5月の記事一覧

人生あげおろし

人生あげおろし

伏見稲荷に生まれ育ったせいか、お揚げさんが大好物。

揚げと大根おろし → 揚げおろし → エレベーター
という、焼いたお揚げさんにたっぷりのネギと大根おろしを巻いて出汁(タレ)につけて食べるのが好物です。

ということで、人生上がったり下がったりはそれ程経験してないけれど、とうとう天命を知ると言われる年になってしまった。しかし天命ってなんだろうか。

さて、プロのデザイナーになって30年、独立し

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現場の皆さんの良いものを作るぞ!っていう姿勢に、いつもながら頭が下がる思い。ちゃんと仕事をしてくれるプロは頼もしいし、そういう人たちを大切にしないと罰が当たる。デザイナーだけでは何も作ることができないのだから。

つづくよ、どこまでも

つづくよ、どこまでも

お日様が高くなって、日差しが強くなって、いよいよ夏が近づいてくると、線路を思い出す。年中電車に乗ってるのに、線路のことが気になるのは、暑い季節だけの気もする。

小学生の頃は、昭和のどこかのんびりした時代で、電車の通る線路沿いにはフェンスなどまだなかった。子供たちは線路の中に入っては、線路に耳を当てて「ゴトンゴトン、ゴトンゴトン」という電車の音を聞いたり、線路脇のドブでザリガニを釣ったり、トンボの

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赤いカーネーションの少年

赤いカーネーションの少年

5月11日は、母の日。
僕はこの日、ある友人のことを思い出す。

同い年の彼は、母の日の朝に一本の赤いカーネーションを買う。
昭和の時代、文化住宅や2階建てのアパートが並ぶ京都の普通の町。長屋のように小さな平屋が連なった町内。暑くなりだした青い空と、彼が手にする真っ赤なカーネーションのコントラストが、今も鮮烈に記憶に焼きついてる。

スカイブルーとレッド。
太陽の光と陰。
40年以上昔の出来事。

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