2023シーズンのJ3全20クラブをおさらいしよう② 長野・富山・沼津・岐阜・鳥取・讃岐
開幕戦の前日に②を投稿してる計画性の無さ。
キックオフまでに最後までたどり着けるのだろうか。
①はこちら
AC長野パルセイロ
■概要
昨年順位:8位(42得点、41失点)
シュタルフ悠紀(留任・2年目)
■オフのトピックス&雑感
IN:15名
GK濱田太郎(大分)
DF大野佑哉(松本)
DF砂森和也(鹿児島)
MF音泉翔眞(水戸)
FW進昂平(愛媛) など
OUT:13名
GK大内一生(→鹿児島)
MF水谷拓磨(→秋田)
MF坪川潤之(→富山)
FW宮本拓弥(→八戸) など
シュタルフ体制2年目。
今オフは人員整理を進めつつ指揮官のサッカーにマッチする新戦力を獲得。勝負の年の雰囲気が漂う。
流出と言えるのは水谷くらい。その穴も砂森を獲得してしっかりカバー。杉井、森川と形成する左サイドからは良質なクロスがバンバン上がりそう。
右サイドはケガから復帰した船橋と快速ドリブラー音泉が強力。
CBは3人が加入。佐古は最前線に出るオプションも。
躍進のキーマンは新加入のFW進。クロスに点で合わせる形を得意とする彼がどれだけ攻撃を完結させられるかで順位が変わりそう。
昨季は綺麗なサッカーをする反面、劣勢時の打開策に乏しい印象もあった。流れを力づくで変えられる存在として、地域リーグで得点感覚を磨いた高窪やドリブラーの青木などにも期待がかかる。
カターレ富山
■概要
昨年順位:6位(55得点、48失点)
小田切道治(留任・2年目)
■オフのトピックス&雑感
IN:8名
GK田川知樹(横浜FM)
DF下堂竜聖(八戸)
MF坪川潤之(長野)
MF脇本晃成(いわて) など
OUT:11名
GK山田元気(→秋田)
GK西部洋平(引退)
DF松本雄真(→今治)
MF姫野宥弥(→八戸) など
昨季の終盤に就任した小田切監督の2年目。
YKK AP時代からクラブを知る指揮官のもとにアローズ北陸時代を知る長山コーチが加わり、JFLのオールドファンにはたまらない陣容に。
昇格組の奈良とFC大阪を除けば今オフのJ3の中で最も人の出入りが少ない。逆にいえばベースが完成しているともいえる。
前線は現有戦力をほぼ維持。小田切体制でSHとして復活したマテウス・レイリアには得点源の期待がかかる。
川西の起用法に最適解が出せるかも注目。
GK陣は山田が秋田に移籍。柴崎と田川が加入したが陣容的にはやや不安があるか。
マルチロールの松本を今治に引き抜かれたのは痛手。
代わりに戦術的ミスマッチで長野を満了になっていた坪川の獲得に成功。
去年は小田切体制になって得点も増えたが失点も増えた。脇本や下堂の加入で守備の安定が手に入れば昇格がみえてきそう。
アスルクラロ沼津
■概要
昨年順位:15位(27得点、46失点)
望月一仁 → 中山雅史(新任)
■オフのトピックス&雑感
IN:13名
DFラウール・スダティ(アヴァイ)
MF持井響太(東京V)
MF津久井匠海(横浜FM)
FW和田育(筑波大) など
OUT:9名
MF北龍磨(→岐阜)
MF瓜生昂勢(→ヴェルスパ大分)
FWハディ・ファイヤッド(→期限満了) など
ゴン中山が監督デビュー。
昨年はFW渡邊りょうの移籍以降、極度の貧打に苦しみ後半戦17試合でわずか9点しか取れなかった。
兎にも角にも、得点力の改善が課題。
注目は中山監督と同じ筑波大出身のFW和田と、青森でプチブレイクを果たした津久井。ブラウンノアも加えた3トップを試しているらしい。
安在の残留はサプライズ。
謎のブラジル人DFラウール・スダティの真贋やいかに。
J3に来る外国人の場合、最終的に高評価を受けるのが動画編集者だったりすることも少なくないが果たして…。
現実的には残留が目標か。
FC岐阜
■概要
昨年順位:14位(43得点、53失点)
横山雄次 → 上野優作(新任)
■オフのトピックス&雑感
IN:15名
GK茂木秀(C大阪)
DF遠藤元一(讃岐)
MF川上竜(相模原)
FW田口裕也(鳥取) など
OUT:16名
DF舩津徹也(引退)
MF本田拓也(引退)
MF吉濱遼平(満了)
FW石津大介(→宮崎) など
過去最低を更新する14位でシーズンを終え、「J3の銀河系軍団」は虚空へと消えた。
だからあれほど監督選びは慎重にやれと今季は日本代表コーチとしてW杯を戦った上野優作氏を監督に招聘。
補強方針も大転換。多くのベテランと契約を更新せず、J3での実績が豊富な実力派を各ポジションに加えた。
ステップアップ濃厚とみられていた藤岡や窪田が残留。そこに田口や浮田、北などが加わっており、アタッカー陣は凄まじいボリューム。
GKにJ3屈指の守護神・茂木が入ったのも心強い。
一方で最終ラインは層が薄く、特にCBは三國の怪我で早くもスクランブル感が出始めている。
両SBも本職が極端に少なく、羽田はいきなり不動のレギュラーでもおかしくない。山内や楠本が回ってファイヤーフォーメーションになる可能性も。
大西と本田が抜けて汗かき役が少ないボランチもやや不安。
攻撃側に編成が偏っているので、今年もバランスの取り方に苦労しそう。
ガイナーレ鳥取
■概要
昨年順位:12位(55得点、56失点)
金鐘成(留任・3年目)
■オフのトピックス&雑感
IN:11名
GK井岡海都(仙台)
DF田中恵太(琉球)
MF富樫佑太(岐阜)
MF牛之濵拓(鹿児島)
FW遊馬将也(FC神楽しまね) など
OUT:13名
DF石田侑資(→いわき)
MF新井泰貴(→藤枝)
FW石川大地(→熊本)
FW田口裕也(→岐阜) など
琉球を3年でJ2に導いた金監督の、鳥取での3年目が始まる。
昨季は前半戦が勝ち点12(得失-14)、後半戦が勝ち点29(得失+15)とシーズン中に成績が豹変。
今オフのJ3で最も多く上カテゴリに選手を抜かれたチーム。
一方で牛之濵や田中、富樫といった金監督の愛弟子を多数獲得。
J3屈指のゲームメーカー・普光院の加入も大きい。
補強収支をプラスとみるかマイナスとみるか判断が難しいが、昨年より編成のバランスは良さそう。
両SBの本職が少ない点、全体的に替えが利かない選手が多そうな点は不安材料。
安定したセービングを見せていたGK田尻と更新せず、実績に乏しい井岡や高麗を加えたのは挑戦的。
前半戦のサプライズチーム候補②
カマタマーレ讃岐
■概要
昨年順位:17位(27得点、49失点)
監督:西村俊寛 → 米山篤志(新任)
■オフのトピックス&雑感
IN:14名
DF宗近慧(YS横浜)
MF江口直生(秋田)
MF森勇人(水戸)
FW赤星魁麻(高知ユナイテッド)
FW森本ヒマン(FCティアモ枚方) など
OUT:17名
DF内田瑞己(→町田)
DF遠藤元一(→岐阜)
DF西野貴治(引退)
FW松本孝平(→甲府) など
J3降格後の4年間は14位→16位→15位(最下位)→17位。なかなか浮揚のキッカケを掴めずにいる。
西村監督は1年で退任。後任には川崎や町田でコーチを務めた米山篤志氏が就任した。讃岐はJ3降格以降、2年目を指揮した監督がいない。
昨季は得点力の向上を狙ってFWを7人も獲得したが、順位を押し上げるほどの効果は得られず。9ゴールと気を吐いた松本は甲府へ個人昇格し、吉井や青戸は満了で退団。積み上げという意味では厳しい結果に。
今年もストライカーを求めるオフになったが方針は不変。枚方の大型FW森本や高知で10得点を挙げた赤星など多彩な選手を獲得した。
最注目は江口。秋田で猛威を振るったプレースキックは説明不要。ターゲットもたくさんいるので、リスタートの期待感は高まりそう。
守備陣ではYSCCの象徴的選手だった宗近の加入がサプライズ。
ユースからの昇格選手を含む3人体制で臨むGKだけは不安が残る。
③へ続く。
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