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花火に使われる可燃剤(燃えるもの)
燃焼には酸化剤と共に、燃えるもの、すなわち、可燃剤が必要です。
最も古くから使用されている可燃剤はイオウと木炭です。特に、木炭は種類により、燃え方が異なるため、花火職人がこだわる原料です。現在、麻、松、および、桐から作られる木炭が良く用いられます。
花火の世界では、「助燃剤」と呼ぶ可燃剤を使うことがあります。意味合いとしては燃える物というよりも、燃えやすくする物といえるでしょう。木粉(セロシン
花火に使われる酸化剤(燃やすもの)
花火は酸素がない雰囲気でも燃え続けます。
また、燃焼途中で水中に沈めても(注意深く、静かに行う)燃え続けることができます。これは、花火が酸化剤を含むためであり、固体成分中に燃やすための酸素が含まれています。酸化剤は花火の最も重要な原料です。
現在、用いられている酸化剤は主に硝酸カリウム、過塩素酸カリウム、および過塩素酸アンモニウムの3種類です。
硝酸カリウム(KNO3)は最も古くから用いられ
周期律表からわかる花火の原理
周期律表とは
周期律表(周期表ともいう)は、
物質を構成する基本単位である元素を、それぞれが持つ物理的または化学的性質が似たもの同士が並ぶように決められた規則(周期律)に従って配列した表です。
ここでは、周期律表を見てわかる花火の原理について説明します。
周期律表と炎色反応表1に周期律表を示します。
表中、炎色反応が知られている元素を黄色で塗りつぶしました。
1族アルカリ金属
まず一番わ
スペクトル研究の歴史
ここでは炎色反応に見られるようなスペクトル研究の歴史を紹介します。
これにはわかりやすい解説があるので、これを紹介する形で進めます。
※下記のリンクからダウンロード可能です。
参考資料:
HORIBA Technical Reports Readout 株式会社堀場製作所(1992年7月)
特集「分光分析の発達と元素の発見」
清水榮 京都大学
スペクトル研究の始まり
これによるとスペ