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スペクトル研究の歴史

ここでは炎色反応に見られるようなスペクトル研究の歴史を紹介します。

これにはわかりやすい解説があるので、これを紹介する形で進めます。
※下記のリンクからダウンロード可能です。

参考資料:
HORIBA Technical Reports   Readout  株式会社堀場製作所(1992年7月)
特集「分光分析の発達と元素の発見」
清水榮 京都大学

スペクトル研究の始まり

これによるとスペクトル研究の始まりは1700年前後からです。

ニュートンはプリズムを使い太陽光が7色に分解されることを発見しました。また、光は粒子だと考えていたようです。

これに対し、ホイヘンスは同時期に光の波動説を唱えました。
私も高校の物理でホイヘンスの原理や解説を教わりましたが、なかなか理解できなかったのを思い出します。

1814年、フラウンフォーファーは良質なプリズムを作り、太陽光の中に約574本の暗線があることを見出しました。
ナトリウムのD線はこの暗線が見つかった時に命名されました。なので、原子軌道のd軌道とはまったく関係ありません。

分光器((株)日本レーザー取扱 BIM-6002)で計測したフラウンホーファー線


新しい分光分析法

フラウンフォーファー線の研究の約40年後、物質の分析、新元素の発見等化学分析の一つのピークを迎えます。

主役はキルヒホーフとブンセンです。

ブンセンは無色の炎と作り出せるバーナーを開発しました。

キルヒホーフはフラウンフォーファーの発見したスペクトル線を用いて元素の分析を行いました。

さらにブンセンとキルヒホーフは2つの方法(炎色反応とスペクトル線を調べる反応)を結び付けて元素の新しい分光分析法を完成させました。

「周期律表からわかる花火の原理」の解説でも書いたように、この方法でルビジウムとセシウムという新しい元素が見つかりました。
その後、いくつかの元素が同様の方法で発見されました。


グリーン・パイロラント社長 工学博士
松永猛裕



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