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優秀な助手

語学レッスンには、いろいろな”分野”がある。
「聞く・話す・読む・書く」の4技能をスキルアップさせるために、文法や単語やフレーズを習い、それを実際に使ってみる。実際に使う練習としては、会話・作文・ディクテーション(書き取り)・読解などがあるが、先日初めて読解をレッスンに取り入れてみた。

ざっと読んでみて、およその意味がわかる。更に丁寧に読む為に単語を調べる。そして更に丁寧に読む為に”何故ここはこう書かれているのか”といった点にも目を向ける。
理解できたものの、2ページ程のそれほど長文ではないフランス語の予習に1時間程かかってしまい、どっと疲れたため、後半の少し難しく書かれたパラグラフは翻訳サイトを使ってしまった。それがちょっとした私の罪悪感だった。

日本人講師とレッスンを進める。読んで発音を修正してもらい、次に日本語に訳して先生に伝える。文章のように整理された日本語ではないが、合間に補足を入れながら、日本語で書き留めた意味を先生に伝える。
ちゃんと読めていた。
そして、後半部分の”カンニング”を正直に話した。良い顔をされないかなと内心ビクビクしていたが、先生は「どんどん使って良いですよ!」とおっしゃった。

前半の部分は正しく近いできていることがわかったので、難しかったり、日本語にはない概念などは翻訳サイトはどんどん使って良い、原文と見比べながら、どこがどう訳されているのか、翻訳サイトを参考にして学ぶのも良いですよと、先生はITによるカンニングをむしろうまく取り入れるよう勧めてくれた。そして、翻訳サイトは必ずしも正しくはない。だから、どう訳されたのか先生と確認すれば良いし、積極的に利用して良いと思うと、とても肯定的だった。

私のような古い人間は、翻訳サイトなど使ってはいけない、それでは力がつかないと思いがちである。しかし、先生の話を聞いてひとつ思ったことがある。
英語の映画を観る時、私は練習の為に字幕を外すか、英語字幕で観るようにしている。ジャンルによって私のレベルでは難しいだろうと判断した場合や、疲れている時は、日本語の字幕で観る。その時に漫然と日本語を読んでいるわけではなく、聞いた英単語と日本語字幕をすり合わせている。翻訳サイトを”うまく使う”ことは、それと同じことをしているようなものだ。あまりに頼ってはいけないが、せっかく世に存在しているものはうまく使えばよい。

そう思ったらとても気楽になれたし、そのように予習をしておけば、レッスンは効率よく進められる。
私は公認の助手を得たような気になった。
難点は、助手が私よりずっと優秀だというくらいかもしれない。


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