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世界はあなたの隣にある

フランスパリで行われたオリンピックは先日終了したが、開催中も開催後もオリンピック選手に対するサービスや街全体のサービス、競技中のあれやこれやなど、いろいろとあまり良くない話を見聞きすることが多かった。選手村の食事の話だとか、移動のバスだとか、記事を読むとなんとなくフランスらしいなという気がしないでもない。なんといっても、あの開会式のショーが大変シュールであった。それに関してはレッスン中にフランス人講師と

C’est la France. それこそフランスだよね。

と言って大笑いしたくらいフランスらしいと思う。


フランスが階級社会であり、アジア人、特にフランス語が話せないアジア人に対しての差別はわりと有名な話だし、日本では考えられないようなサービスの悪さや、労働意識の低さなど、私はフランスに行ったことがないが、見聞きする範囲で言えば、日本人が思い描く花の街バリやおしゃれなフランスとは程遠い現実がそこにある。
しかし、そんな事は日本だってお互い様である。親切で礼儀正しい国、日本、しかしそこに住んでみれば、決して礼儀正しいとは言えないし、横暴な人も多いし、優先席で寝たふりをしている人や、我先にとエレベーターに乗り込む人も多い。


私にフランス語教えてくれるフランス人たちは、皆熱心で親切で細やかでそして真面目である。労働意識の低さから想像して、夏休みや年末年始長い間休暇を取るのだろうと思いきや、夏休みを取らない講師や、年末年始もレッスンをしている講師もいる。自らも日本語検定にチャレンジする講師もいる。彼ら彼女らは親日家で、私の知らないところはどうであれ、差別などと言う言葉とは全く別の世界にいるような人たちだ。


つまり、国民性と言うものはあるものの、やはり一人ひとりの人間で見なければならない。
以前会社勤めをしていた頃、中国人研修生が会社にやってきた。彼は中国人らしい大雑把なところや我の強さはあったものの、穏やかで親切で真面目でとてもユーモアのある人だった。
今観光客としてやってくる中国人の中で、マナーの悪い人に対しての強い言葉がSNSで飛び交っているが、中国人全員がそうなのではなく、やはりこれも個人の問題だ。
日本人だって海外でやらかしている例を私はいくつか知っている。

日本にやってくる外国人に、日本のマナーにあわせろという言い分はおそらく正しい。郷に入っては郷に従えである。
しかし、彼ら・彼女らに理解できない日本のマナーやルールがあるのと同様に、私たちも彼ら彼女らを理解できないことがある。観光立国を目指すなら、同時に互いの常識をいかにすり合わせるかが大切であり、まさに、国際交流とはそういうことだ。

ちなみにもう一つ言うと、SNSで外国の悪口を言うことは避けたほうが良いように思う。リツイートや間接的な表現も同様である。あなたのフォロワーさんの中には、その国にルーツを持つ日本人がいるかもしれないということを常に頭に入れておいていただければと思う。


外国人が嫌いとか、国際交流に興味がないとか、それを責めるつもりは全くないし、個人の自由で良い。しかし、外国はもう遠い海の向こうにあるのではなく、すぐ隣にあるものだ。


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