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忘れ得ぬ日

先週こんなことをnoteに書いた。

この中でミュージカルのチケット2公演分買ったと書いたのだが、なぜ高価なチケット2公演分も買ってしまったのか、まだ書いていなかった。

理由は簡単だ。一度観たらきっともう一度観たくなるだろう。ただそれだけの理由だった。
それは実際大正解だった。
もう一度観たくなるというのは、もちろんのこと、それ以上に行って良かったと思える出来事があったのだった。

2月23日、観劇を終えてホワイエに出ると、見たことのある顔があった。何人もの人に囲まれて楽しそうに話していた。私は吸い込まれるようにその人に近づいていった。
その公演の主役の1人、城田優さんのお母様だった。そばに妹さんもいらっしゃる。
城田優さんはこれから何回も目にする機会があるだろう。しかし、お母様や妹さんにお目にかかる機会は、もしかしたらこれが最初で最後かもしれないと思った。
気づいたら、私は、お母様にhola! 、スペイン語でこんにちはという意味の言葉をかけていた。
スペイン人のお母様は大変驚いた顔でhola !と返事をくれた。
初顔の、車椅子に乗ってスペイン語を話しながら近づいてくる怪しさ極まりない私に、彼女はスペイン語でお名前は?どこから来たの?スペインに行ったことある?などとと尋ね、私はたどたどしいスペイン語で返事をした。
お母様は日本語がとても達者である。私のスペイン語などよりも、お母様の日本語の方がとても流暢だ。
それでも出来る限り私はスペイン語で話した。
写真を撮っていただき、お母様は私にハグをしてくださった。とても暖かい、まるでもう1人の母のような、そしてスペインの太陽のような人だった。

実はこの時、私はスペイン語を習って初めて先生ではないスペイン語ネイティブにスペイン語で話をしたのだった。今まで習ってきたスペイン語が吹っ飛ぶ程緊張し、いつもの実力は全く出せなかったが、その時に初めて自分のスペイン語がスペイン人に通じるのだという嬉しさに包まれた。
その相手が城田優さんのお母様だったことは、今までの人生の中でも忘れ得ぬことである。

あれから何度か劇場で姿をお見かけしている。ある公園では、私の後ろの席にいらっしゃったこともあった。残念ながらコロナ禍だったこともあり、話しかけることは叶わなかったが、今度会うときには、あの時よりもっとましなスペイン語で話ができるだろう。

Muchas gracias por darme una experiencia maravillosa aquel día. Espero que pases bien con muchos amores.

あの日、素晴らしい体験をさせていただきありがとうございます。たくさんの愛に包まれた、素晴らしい日々が送れますように。

そして、この話には続きがあってだな…

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