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  • ルジューヌ『ギリシア語アクセント規則概説』全訳

    古典ギリシア語のアクセントの規則を簡潔にまとめた本の翻訳です。

  • ソシュール『一般言語学講義』註解

    ソシュール『一般言語学講義』を原文で読む人のために、注釈を加えたものを公開しています。原文は菅田対訳『一般言語学講義抄』準拠のものなので、全文ではありません。

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ソシュール『一般言語学講義』註解 #00

目次 概要 2023の7月から「ソシュール祭り2023」と題し、Twitter (X) の「スペース」機能を使って、『一般言語学講義』の原文をみんなで読もう、という催しを行いましたが、せっかくなので、参加できなかった人にも後から参照できるようなものを残しておこうと考えました。 ここでは $${\textit{Cours de linguistique générale}}$$ を原文で読もう、という人のためにその手助けとなりそうな情報をまとめていきます。まず、原文(引用

    • noteにおける古典ギリシア語表示覚書

      前提 noteのユーザー設定には「自分が投稿した記事を明朝体で表示する」という項目がある。確か、元々は明朝体が標準だったのだが、ある時ゴシック体が標準設定となるに際して「明朝体を使い続ける」オプションとしてこの項目が加えられた(その頃、私は記事を投稿していなかったけれど)。 しかしこのオプションは「ユーザー設定」内にある。つまり、ユーザー単位での設定であって、記事ごとの使い分けはできない(なぜそういう仕様になっているのかよくわからない)。 私は欧文中のイタリックを表示さ

      • ルジューヌ『ギリシア語アクセント規則概説』第三部

        文中の語46. これまでに定義されたような,個別に考察された語のアクセントは,原則,文中においても,変わることなく維持される.ただし,句読点の前に置かれていないとき,あらゆる oxytonon は $${\text{(τίς,}}$$ $${\text{τί}}$$ を除いて:§ 20¹),文中でbarytonon になるというあの条件を除く (§ 4)$${^{(1)}.}$$ しかしながら,アクセントの様々な特殊性の原因になりうるものがある: 1) 文中における,

        • ルジューヌ『ギリシア語アクセント規則概説』第二部

          語単独の考察第一章 不変化詞9. ギリシア語の不変化詞 (5から100までの基数名詞,副詞,前置詞,小辞,間投詞) の中には,アクセントを持たない語がいくつかある;それらの一覧は後に載せる (前倚辞:§ 48;後倚辞:§ 50).ほとんどの語はアクセントを持っている;それらのアクセントは辞書によって知ることができ,使うことで覚えられるだろう. 「本来の」前置詞$${^{(1)}}$$に関しては,アッティカ散文においてはすべて (前倚辞 $${\text{ἐν,}}$$

        • 固定された記事

        ソシュール『一般言語学講義』註解 #00

        • noteにおける古典ギリシア語表示覚書

        • ルジューヌ『ギリシア語アクセント規則概説』第三部

        • ルジューヌ『ギリシア語アクセント規則概説』第二部

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        • ルジューヌ『ギリシア語アクセント規則概説』全訳
          4本
        • ソシュール『一般言語学講義』註解
          35本

        記事

          ルジューヌ『ギリシア語アクセント規則概説』第一部

          第一部 一般的な定義と規則1. 古典アッティカ方言$${^{(1)}}$$においては,あらゆる語が,母音のうちのひとつに,その語固有の音程上昇を備えている.この母音は,他の母音よりも強く発音されるのではなく,音楽的な抑揚をもって,より高い音程で発音される.つまりドイツ語,英語,イタリア語などのアクセントのような「強さアクセント」ではなく,音楽的特徴をもつ「高低アクセント」である.これを持つ母音を tonique (アクセントのある母音) と言い,それ以外の母音を aton

          ルジューヌ『ギリシア語アクセント規則概説』第一部

          ソシュール『一般言語学講義』註解 #34

          このシリーズについての概要および凡例はこちら。 原著: pp. 313-117 小林訳: pp. 323-327 菅田訳: pp. 218-221 町田訳: pp. 315-318 各文の頭についている上付きの数字は、原著の「ページ数-行数」を示しています。 Cours 原文 CHAPITRE V FAMILLES DE LANGUES ET TYPES LINGUISTIQUES […] ³¹³⁻⁵aucune famille de langues n’appar

          ソシュール『一般言語学講義』註解 #34

          ソシュール『一般言語学講義』註解 #33

          このシリーズについての概要および凡例はこちら。 原著: pp. 304-312 小林訳: pp. 314-322 菅田訳: pp. 214-219 町田訳: pp. 307-314 各文の頭についている上付きの数字は、原著の「ページ数-行数」を示しています。 Cours 原文 § 1. CHAPITRE IV LE TÉMOIGNAGE DE LA LANGUE EN ANTHROPOLOGIE ET EN PRÉHISTOIRE § 1. LANGUE ET R

          ソシュール『一般言語学講義』註解 #33

          ソシュール『一般言語学講義』註解 #32

          このシリーズについての概要および凡例はこちら。 原著: pp. 299-302 小林訳: pp. 309-312 菅田訳: pp. 212-213 町田訳: pp. 302-305 各文の頭についている上付きの数字は、原著の「ページ数-行数」を示しています。 Cours 原文 § 1. CHAPITRE III LES RECONSTRUCTIONS § 1. LEUR NATURE ET LEUR BUT. ²⁹⁹⁻⁴Si le seul moyen de re

          ソシュール『一般言語学講義』註解 #32

          ソシュール『一般言語学講義』註解 #31

          このシリーズについての概要および凡例はこちら。 原著: pp. 295-298 小林訳: pp. 305-308 菅田訳: pp. 208-211 町田訳: pp. 298-301 各文の頭についている上付きの数字は、原著の「ページ数-行数」を示しています。 Cours 原文 CHAPITRE II LA LANGUE LA PLUS ANCIENNE ET LE PROTOTYPE […] ²⁹⁵⁻²⁶On peut d’abord penser à l’orig

          ソシュール『一般言語学講義』註解 #31

          ソシュール『一般言語学講義』註解 #30

          このシリーズについての概要および凡例はこちら。 原著: pp. 291-294 小林訳: pp. 299-303 菅田訳: pp. 204-207 町田訳: pp. 293-295 各文の頭についている上付きの数字は、原著の「ページ数-行数」を示しています。 Cours 原文 CINQUIÈME PARTIE QUESTIONS DE LINGUISTIQUE RÉTROSPECTIVE CONCLUSION ——— CHAPITRE PREMIER LES

          ソシュール『一般言語学講義』註解 #30

          ソシュール『一般言語学講義』註解 #29

          このシリーズについての概要および凡例はこちら。 原著: pp. 281-288 小林訳: pp. 289-295 菅田訳: pp. 198-203 町田訳: pp. 286-291 各文の頭についている上付きの数字は、原著の「ページ数-行数」を示しています。 Cours 原文 § 1. CHAPITRE IV PROPAGATION DES ONDES LINGUISTIQUES § 1. LA FORCE D’INTERCOURSE ET L’ESPRIT DE

          ソシュール『一般言語学講義』註解 #29

          ソシュール『一般言語学講義』註解 #28

          このシリーズについての概要および凡例はこちら。 原著: pp. 270-280 小林訳: pp. 278-287 菅田訳: pp. 188-197 町田訳: pp. 276-285 各文の頭についている上付きの数字は、原著の「ページ数-行数」を示しています。 Cours 原文 § 1. CHAPITRE III CAUSES DE LA DIVERSITÉ GÉOGRAPHIQUE § 1. LE TEMPS, CAUSE ESSENTIELLE. […] ²⁷⁰

          ソシュール『一般言語学講義』註解 #28

          ソシュール『一般言語学講義』註解 #27

          このシリーズについての概要および凡例はこちら。 原著: pp. 265-268 小林訳: pp. 273-276 菅田訳: pp. 182-187 町田訳: pp. 271-274 各文の頭についている上付きの数字は、原著の「ページ数-行数」を示しています。 Cours 原文 § 1. CHAPITRE II COMPLICATIONS DE LA DIVERSITÉ GÉOGRAPHIQUE § 1. COEXISTENCE DE PLUSIEURS LANGUE

          ソシュール『一般言語学講義』註解 #27

          ソシュール『一般言語学講義』註解 #26

          このシリーズについての概要および凡例はこちら。 原著: pp. 261-264 小林訳: pp. 267-272 菅田訳: pp. 178-181 町田訳: pp. 267-270 各文の頭についている上付きの数字は、原著の「ページ数-行数」を示しています。 Cours 原文 QUATRIÈME PARTIE LINGUISTIQUE GÉOGRAPHIQUE ——— CHAPITRE PREMIER DE LA DIVERSITÉ DES LANGUES ²⁶

          ソシュール『一般言語学講義』註解 #26

          ソシュール『一般言語学講義』註解 #25

          このシリーズについての概要および凡例はこちら。 原著: pp. 246-250 小林訳: pp. 250-254 菅田訳: pp. 174-177 町田訳: pp. 251-255 各文の頭についている上付きの数字は、原著の「ページ数-行数」を示しています。 Cours 原文 CHAPITRE VIII UNITÉS, IDENTITÉS ET RÉALITÉS DIACHRONIQUES ²⁴⁶⁻⁴La linguistique statique opère su

          ソシュール『一般言語学講義』註解 #25

          ソシュール『一般言語学講義』註解 #24

          このシリーズについての概要および凡例はこちら。 原著: pp. 242-245 小林訳: pp. 246-249 菅田訳: pp. 170-173 町田訳: pp. 247-250 各文の頭についている上付きの数字は、原著の「ページ数-行数」を示しています。 Cours 原文 § 1. CHAPITRE VII L’AGGLUTINATION § 1. DÉFINITION. ²⁴²⁻⁴A côté de l’analogie, dont nous venons d

          ソシュール『一般言語学講義』註解 #24