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「岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた」世界に誇る日本のゲーム開発者。

どうも、こんにちわ。宇宙ゴリラです。
今回紹介する本は、「岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた」です。
“岩田聡って誰?”って思う方も多いかと思いますけども、この方がいなければ今あなたがニンテンドーのゲームを遊ぶことは出来ていないかもしれません。それくらい、岩田さんが日本のゲームに与えた影響は大きなものです。

というわけで、本日は本書と“岩田聡”について解説していきたいと思います。

岩田聡とは

岩田聡とは日本のゲームクリエイター・プログラマ・社長です。彼が大きく関わったソフトは「星のカービィシリーズ」「MOTHER2」「大乱闘スマッシュシリーズ」など、ハードウェアとしては、「ニンテンドーDS」「Wii」などを世に出しています。

ゲームソフト・ハード、両方ともにメガヒットを記録した伝説的な作品を手がけており、これだけで、岩田聡がどれだけすごい人物か分かると思います。

岩田聡の経歴

大学在学中にプログラムに熱中し、ゲームソフトの会社「HAL研究所」にてソフトウェア開発を行います。1992年には「HAL研究所」の社長を務め、当時15億円あった負債を6年で完済し、経営の立て直しに成功します。

その後、2002年から2015年まで任天堂の社長を務め、「DS」「Wii」などの人気ハードを世に送り出しました。2014年にガンが見つかり体調を崩しながらも任天堂の社長を続け、現在大ヒットしている「ニンテンドーswitch」の開発に着手し、2015年の決算では4期ぶりに営業黒字に回復。業績が上向き、新しいハードの開発など、これから新たなプロジェクトに挑んでいくという時に、岩田聡さんは亡くなってしまいます。55歳という若さでした。彼の死は世界中で大きく報道され、その早すぎる死を悲しまれました。

岩田聡という人物がいなければ、任天堂は倒産していた可能性すらあります。今、大人気の「どうぶつの森」や「リングフィットアドベンチャー」も彼がいなければ、皆さんの手に届くことはなかったでしょう。

「岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた」の内容

岩田聡の功績は充分に分かっていただいたと思います。ここからは、「岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた」の内容と共に彼の考えやパーソナルな部分を見ていきたいと思います。

「岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた」は、全7章構成になっており、彼の功績・エピソード・ことばが記されています。また、6章では生前親交のあったコピーライターの糸井重里とゲーム開発者の宮本茂の二人が岩田聡について語った内容も収録されています。

この本を読むと実際に会ったことがないはずの岩田さんが、そこにいるような感覚を覚え、「一緒に頑張ろう」と励ましてくれている気すらしてきます。

岩田聡の魅力「得意を活かすこと」

この本を読んで感じた岩田さんの魅力は「得意を活かすこと」でした。この魅力について説明していきたいと思います。

岩田さんは、1993年にHAL研究所の社長になりました。それまで、自身が得意とするプログラミングの能力を活かし、ゲーム開発を行ってきた彼はいきなり、社長業という経験をしたことがない仕事をすることになりました。経営について、ほとんど知らなかった彼が初めに実施したことは、社員全員との面接でした。社員全員と面接し、社員がどんな気持ちでゲームを作っているのか、どんな問題を抱えているのかを把握し、一人一人がゲーム作りに集中できる環境を作っていきました。「社員全員が得意を活かせる環境を作る」この考えこそが、岩田さんが社長として成功した最大の理由かもしれません。

社員との面接が上手くいったのには、もう一つ理由があります。それは、岩田さんが他者に対して常にリスペクトを持っていたことです。岩田さんの他者に対する姿勢を表すことばが本書に載っています。↓

「私は任天堂の社長をやってますけど、絵は描けませんし、作曲ができるわけでもない。立場上私は上司で社員は部下かもしれませんが、ひとりひとりの社員は私のできないことを専門的にやっている人たちであるともいえます。そういう人たちに対して、私は非常に敬意を持っているんです」

この言葉通り、岩田さんは全社員に対してリスペクトを持ち、彼らの長所を最大限に活かそうとしました。この誰に対してもリスペクトを持ち、その人の長所を活かすという姿勢も彼が社長として成功した理由の一つでしょう。

「岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた」が何故面白いのか

この本が何故面白いのか、それは岩田聡という人物の情熱が感じられるからではないでしょうか。彼の情熱は真っ赤に燃え上がる炎という感じではなく、静かに燃え上がる青い炎のように思えます。彼は決して熱血漢というタイプではありませんが、彼の情熱は周りの人を動かし、任天堂という大きな会社にいる全ての社員を同じ方向に向かせることが出来ました。彼の情熱がなければ、今日の日本のゲーム文化は無いと言っても過言ではありません。岩田聡の「ことば」からあふれる情熱は、読む人の背中を強く押してくれると思います。ゲームが好きな人にも興味の無い人にも読んでもらいたい1冊です。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

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