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バレエ発表会の定番曲からポピュラーヒットまで~ルロイ・アンダーソンの世界~

先週は12月なのに暖かいなんて言っていたら、今週はこちら兵庫県は明石も打って変わって真冬の到来です。

いかがお過ごしでしょうか。ぐっでぃテレビのモーリーです。

先日、「舞台の映像制作の楽しいところ」について綴ったのですが、ぐっでぃテレビではダンス系の舞台から音楽系、そして演劇系まで様々なジャンルの舞台撮影(※)を行っています。
※舞台で行われる公演や発表会を撮影し、映像作品としてDVDやBlu-rayに仕上げることをぐっでぃテレビでは舞台撮影と呼んでいます。

どの舞台撮影もそれぞれ良さや楽しさやりがいがあり、どのジャンルの舞台撮影も大好きなのですが今回はダンス系の中でもバレエ発表会から広がる音楽のお話。

ダンス系の舞台の中でもバレエの舞台は、ぐっでぃテレビを始めた頃からの十数年来のお付き合いといったクライアントさんも多く、毎月たくさんの舞台撮影をさせて頂いています。

バレエってエレガントな舞はもちろんなんですが、音楽も情熱的なものから優雅なものまでとっても素敵なものが多いのも魅力の一つです。

バレエで使用される楽曲というと「白鳥の湖」や「くるみ割り人形」などチャイコフスキーのようなクラシカルな楽曲を思い浮かべる方も多いと思いますが、バレエ発表会などでは「ワルツィングキャット」や「シンコペーテッドクロック」など、誰もが一度はどこかで耳にしたことがある楽曲を使った演目もあったりします。

それらの楽曲の多くを作ったのはルロイ・アンダーソンという方。アメリカの作曲家で、イメージ的にはクラシックとポピュラーミュージックの間くらいのテイストの曲をたくさん作られた方です。

ルロイ・アンダーソンの作風は明るく楽しく、それでいて優雅なものが多く、私も大好きな作曲家の一人。バレエ音楽を専門に作られた方ではありませんが、バレエをされているお子さんがおられる方や、小さいころバレエをされていた経験のある方なら、必ずと言っていいほど一度はルロイ・アンダーソンさんの楽曲でバレエをしたことがあるのではないでしょうか。

今回はそんなルロイ・アンダーソンが作った名曲の中から、特に私が好きな曲を紹介いたします。皆さんも一度は耳にしたことのある曲がたくさん出てきますのでどうぞお楽しみに!!それでは早速いってみましょう!!

The Waltzing Cat(ワルツィングキャット)

小さいころバレエをしていた方ならこの曲で踊ったことあるよって方は多いはず。猫の衣装で踊るワルツィングキャットは超かわいい演目の一つです。またバレエをしていなくても学校やラジオなどでも一度は耳にしたことがある方も多いはず。

ワルツのリズムに合わせて優雅にステップを踏みたくなるこの曲は、現代風に言えば、これこそ”THEダンスミュージック”なのかもしれませんね。

The Syncopated Clock(シンコペーテッドクロック)

この曲もどこかで一度は耳にしたことのある楽曲の一つかもしれません。ルロイ・アンダーソンの曲って楽しくてかわいくて、そして上品なところが私は大好きです。この曲もそんな魅力の詰まった一曲。どことなくコメディタッチな作りもアメリカ産の楽曲ならではって感じです。

Belle of the Ball(舞踏会の美女)

華やかなこの曲もバレエ発表会ではおなじみの一曲。ゴージャスなアレンジで、この曲が流れると一気に会場の雰囲気はエレガントな香りに包まれます。いつも私はこの曲が始まると思わず、体を左右に揺らしながらリズムをとって撮影をしてしまいます。

Jazz Legato(ジャズ・レガート)

こちらもバレエ発表会では定番の一曲。優雅かつかわいいこの曲に合わせて踊る小さなバレリーナはかわいくて素敵です。この曲を聴くとなぜか指揮者のようにタクトを振ってリズムを取りたくなります。

もし管弦楽団のメンバーなら是非演奏してみたい一曲です。みんなで演奏すると楽しいだろうなぁ。

ちなみにルロイ・アンダーソンはよく似たタイトルの「Jazz Pizzicato(ジャズピチカート)」という曲も作曲しています。タイトル通りピチカート奏法を全面に押し出した曲で、こちらの曲もバレエ発表会では定番の演目となっています。

「Jazz Pizzicato(ジャズピチカート)」はこちら↑

Blue Tango(ブルータンゴ)

バレエで親しまれた曲だけでなく、実はリロイ・アンダーソンはポピュラーヒットも飛ばしています。このブルータンゴはなんと1952年にあのビルボードシングルチャートで1位を5週間も記録しています。それだけ多くの人々に愛された名実ともに名曲中の名曲。

余談ですがその後ビートルズやストーンズ、マイケル・ジャクソンなどでヒットチャートを賑わすビルボードシングルチャートに1950年代この曲が1位だったことを思うと、その後10年20年30年・・・時代が進むにつれて音楽スタイルってこの時代どんどん変わっていったことが身に染みて感じられて面白いです。

タンゴと言えば情熱的なアルゼンチンタンゴが有名ですが、この曲は本場のタンゴというより、タンゴのリズムを使ったムード音楽といった感じの楽曲。私も大大ダイスキな一曲です。

ちなみに以前、ある管弦楽団さんの定期演奏会を撮影させていただいた際にこの曲が演奏され、その演奏の優雅さに撮影しながら曲の世界に魅了されてしまったことがあります(笑)

Forgotten Dreams(忘れられし夢)

優しくも美しいメロディが印象的な「Forgotten Dreams(忘れられし夢)」。この曲はうかつにも最近まで知らなかった一曲で、あるオーケストラの演奏会を撮影させていただいた際に演奏されたことで出会いました。

当日はアンコールナンバーとして演奏されたのでタイトルも作曲者もわからなかったのですが、演奏会終了後団員の方とお話をしている中でタイトルを知り、調べたところ作曲がルロイ・アンダーソンであることがわかり、またまた鳥肌が立ったという思い出があります。

映像のお仕事をしているとひょんなことで自分の知らなかった曲などと出会うことも多く本当に楽しいです。身近に生の芸術とふれあえるって本当に幸せなことだなぁってつくづく思います。

Sleigh Ride(そりすべり)

最後は季節柄この曲で締めることにしましょう。今ではクリスマス時期の定番ソングとして有名な「Sleigh Ride(そりすべり)」です。

クリスマス時期の定番ソング?あれなんでクリスマスソングって言わないの?と思った方はなかなか勘が鋭いですね。実はこの曲、雪のなかをそりですべる楽しさを歌った曲で、クリスマスソングってわけではないんです。ちなみに歌詞のなかには「サンタ」や「クリスマス」などクリスマス的な言葉は出てきません(笑)(まぁもともとはインストゥルメンタル曲なので歌詞も何も関係ないのかもしれませんが・・・)

とはいえクリスマス前後を含め、ウインターシーズンの楽しさをテーマとした曲であることには違いないので大きな捉え方ではクリスマス時期に聴きたい曲ということでクリスマスソングなのかもしれませんね。

あとがき

ルロイ・アンダーソンの世界はいかがだったでしょうか。バレエ発表会定番の曲の数々からポピュラーヒット、そしてクリスマス時期定番の曲まで、様々な方面で名曲を残したその功績にはほんと驚かされます。

他にも日本では「ラッパ吹きの休日」というタイトルでお馴染みの一曲や、コミックソングの先駆けのような楽しい一曲「タイプライター」など、まだまだたくさん名曲があります。

「ラッパ吹きの休日」はこちら。吹奏楽の定期演奏会などでも演奏される楽しい一曲。昭和時代に小学生だった方は、運動会にこの曲でかけっこしたよって方もいるのでは(笑)
「タイプライター」はこちら。この曲を聴くなら舞台での演奏姿を見なくっちゃ!どの楽団もこの曲をするときはちょっとした小芝居をしながら演奏するので会場をとっても楽しい雰囲気にしてくれます。やっぱり音楽は楽しくなくっちゃって思わせてくれる一曲です。

こうやって考えると芸術ってジャンルは違えど色々な形で絡み合ってるなぁって思います。バレエから音楽。バレエから管弦楽。バレエからポピュラー音楽史。そしてバレエからクリスマスミュージック。今回の話題の中のバレエひとつをとってもこれだけ繋がっているんだからほんと芸術って面白いなぁって思います。

これからも色々な芸術にアンテナを張り巡らせて、素敵なもの、面白いもの、そして感動するものをたくさん感じながら舞台撮影のお仕事を楽しんでいきたいと思います。

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