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PRが成功する会社と成功しない企業の違いとは?〜PRパーソンに必要な素養を考えてみたよ〜

prologue.PRに悩むすべてのPRパーソンと経営者のみなさんへの手紙

PRがうまい会社はどこですか?
PRが成功している企業の条件ってなんですか?
と、聞かれることが多いのですが、結論から申し上げますと「経営者にビジョンがあるか?」に尽きると思います。
その理由は、後述しますが、向かうべき方向性やゴールがない限り、PRだけではなく、どんなプロジェクトもうまくいきません。
(みなさん、本当に悩みますよね。。。)

PRは、会社や事業が望むべき・あるべき状態に導くため、一貫した印象を抱かせるための出来事を作り出し、継続的に活動を展開します。
つまり特定の状態に導くためには、”状態”の定義がどれだけ明確か?が、
活動の精度を変えていくからです。

ただ、ここまで書くと、経営者の資質によるものが大きいように思われるかもしれませんが、PRパーソンの資質が掛け算されることで、その成否も大きく変化します。

今回のnoteでは、悩めるPRパーソンだけではく、PRについて悩む経営者の方に向けて、見直すべきプロセスや身につける資質について、書いていこうと思います。

このnoteが、いつか誰かのgoodstoryにつながることを信じて。


episode01.PRが成功する企業には、”意志”と”ビジョン”がある

こんなことを書くと精神論のように感じるかと思いますが、これが全てだと言っても過言ではありません。

「会社や事業やサービスがどうありたいか?」
「どのような状態であれば、最適な状態か?」

これらの問いに、あなたの会社の社長もしくは経営陣が明確に答えられるか否かが、ひとつの判断軸であると僕は思っています。
ただ、ここでは完璧に答える必要はありません。
しっかりと自分の言葉で、どんな方向に向かうのか?を語ることができるかがポイントです。

なぜ、”意志”と”ビジョン”が必要かというと、PRはあくまでも、会社が向かいたい・向かうべき方向に進ませるためのプロセスをコミュニケーションで構築する役割があるからです。
つまり、どちらの方向に向かいたいのか?がわからなければ、効果的なPRは行うことができないですし、本当にそれが効果があるのか?の検証ができません。

みなさんの思い浮かべるPRが成功している企業を思い浮かべてみてください。やはり、会社やサービスが、どんな状態を目指すのか?が明確ではないでしょうか。また、その方向性に向かって、一貫性のあるプロセスを構築してるのではないでしょうか。

結論を書くと、「PRの成否は、PRパーソンの良し悪しだけでは決まらない」ということです。
つまるところ、経営者・経営陣が、道筋を示すことができないと、効果的なPRは仕掛けられないということです。ただ、一方で、成功に導くためのPRパーソンの資質も、存在していると考えています。
キーワードは、「社長や経営陣の力を引き出す能力があるか?」です。


episode02.”クリティカルな言葉にできる”が、PRパーソンの必須スキル

episode01では、経営者にビジョンがあるか?について書きました。
具体的なビジョンがない場合は、その部分をしっかりと練り直すことが必要なのですが、ある程度の解像度のビジョンがあるのであれば、それからはPRパーソンの出番です。

PRパーソンの仕事は、まずは”パブリック”と”課題”のリサーチから始まります。

まずは、誰に対するコミュニケーション活動をするのか?
そのコミュニケーションの対話者に、自社の提供しようとしているサービスが受け入れられるか?
をリサーチする必要があるからです。

その上で、
・ビジョンを魅力的な言葉に仕立て、
・パブリックの課題を具体的な言葉で定義し、
・サービスの価値を魅力的かつ簡潔な言葉で整理し、
・効果的な戦略と活動のプロセスを言葉でまとめる

という工程が必要となります。

PR活動に取り組む、となると、往々にして、
どんなメディアで、どんなパブリシティを獲得するか?
という方向に動きがちです。

ただ、それよりも、
・どんな状態を目指して
・誰に対して
・どんなコミュニケーションチャネルで
・どんな仕掛けを用意し、
・どんな印象を抱かせるか?

をしっかりと考えることが必要だと僕は考えています。

戦略も言葉にできる。
プロセスも言葉にできる。
価値も言葉にできる。

そんなPRパーソンがしっかりと評価される、
経営や事業戦略にPRが本当に役立つ時代になることを切に願っています。
ただ、僕自身、上記のことができるわけではなく、理想像を書いています。
しかも、こうやって書き綴るとめちゃめちゃハードルの高いことのように感じます。

では、PRパーソンが、身につけるべき能力はなにか?
episode03で書いていきます。

episode03.PRパーソンが、身につけるべき”俯瞰するチカラ”と”最適解を選ぶチカラ”

僕が考えるPRパーソンがもっと身につけるべき能力は、経営・事業、マーケティング活動をあるべき姿から”俯瞰するためのチカラ”と
その状態に導くための”最適な手段を選ぶチカラ”です。
そのために、必要な素養は大きくわけて、3つに分類されると思います。

01.「マーケティング」を理解する
僕が考えるPRパーソンに必要な能力として、
PRの本来の役割である”マーケティング活動としてのPR”を理解することだと思います。
PRは、参画させるプロセスであり、マーケティング活動の一つのプロセスです。
多くの企業に当てはまることなのですが、「PR=広報が単独で行うもの」という理解から、「マーケティング活動」から切り離されているケースが多いように感じます。
それであれば、PRパーソンが、マーケティングを理解すること。
その上で、マーケティング活動に掛け算される最適なPR戦略を描くことが、
必要になると考えています。

02.「言葉のセンス」を磨く

episode02でも書いたのですが、言語化スキルはPRパーソンには必須です。
ただ、それは文章が上手い、エモい文章が書ける、というものとはまた別物です。
一言で伝わる、印象が大きく変わる言葉を編集し、生み出す、ということを指します。
ただの言葉にできるは、誰でもできるからです。
さまざまな言葉に触れ、最適かつクリティカルな言葉を表現する素養を養わなければいけません。

03.「人と社会」を知る

コミュニケーションは、人に対して、行うもの。
ただ、PRに本気で向き合っているPRパーソンたちは、そのことを理解しています。
その間にメディアが存在していることも理解しています。
どうしても、PRというとメディアリレーションが想起されますが、
その先の人を動かすためのプロセスであることを忘れてはいけません。
そのために必要なのは、自分たちにとってのパブリック、つまり人を理解すること。
そして、その人たちが所属する社会について理解することです。
それらの理解がない限り、人を、社会を動かすことは難しいと言えます。
もっと、人を知る努力をしてみると、新しい視点が見つかるかもしれません。

とか、書いてますが、僕は100点満点中12点くらいしかできていなくて、まだまだ、道半ばです。
でも、上記の能力を身につけているPRパーソンが増えたなら。
本当の意味で、PRを経営戦略に、事業戦略に組み込むことができる未来が待っていると思います。


epilogue.真剣に向き合えば向き合うほど、考えれば考えるほど、PRパーソン1人では無理

「世論の支持を得ることによって、初めてビジネスを前向きに拡大することができる。 しかし、ときとして、この漠然とした目に見えない要素を軽視している人々が多すぎるのではないか。それでは目的を果たすことはできない」

と、USスチールの役員を務めたエルバート・H・ゲーリーは、言いました。
ただ、意外とその世論の支持を得るための活動が、切り離されているという印象を受けます。

VUCA時代と言われ、コロナ禍等で、目まぐるしく社会情勢が変わる中、
もっとPRを経営、事業、マーケティング、開発、、、等のすべての活動に掛け算できたなら。
サービスを提供すべき、仲間になってもらいたい人たちが、もっと効率的にクリティカルに参画してもらうためのプロセスが構築できると思うのです。

でも、それを実現させるには、PRパーソン1人では到底無理な話です。
だからこそ、経営者がPRを理解する、マーケターがPRを理解する、事業責任者がPRを理解する、そして、PRパーソンがPRを理解し、理解してもらうための行動をすることが求められます。

PRは、正解がなく、理解を得られず、孤独を感じているPRパーソンも多いと思います。でも、本当にPRで会社に貢献したいと考えるのであれば、ポストPRパーソンを社内外に増やしていく必要があると思うのです。

だからこそ、一緒にがんばりましょう。
理解してもらい、参画してもらうことが、僕たちPRパーソンの役割で生きがいだから。
しんどくなったら、一緒に乗り越えていきましょう。

このnoteが誰かのgoodstoryにつながることを信じて。
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