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ぐっばいカサンドラ

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カサンドラ症候群でもっとも苦しんでいた当時(2017年~)に書き起こした手記群です。カサンドラ当事者の生々しい苦悩を垣間見ることができます(不適切だと思われる表現や注釈が必要な個… もっと読む
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#カサンドラ

ぐっばいカサンドラ~あとがき~

ぐっばいカサンドラを最後までお読みいただきありがとうございます。 心を病んでいた当時の手…

兄
3年前
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【ep20】さいごに~カサンドラからの復活~

僕はまだカサンドラ症候群から抜け出したわけではない。傷跡はずいぶんと深いようだ。しかし、…

兄
3年前
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【ep19】自己評価の低さの功と罪

発達弟は、自己評価がすこぶる低い。 そのせいか性格は大人しく控えめで、一見すると謙虚にす…

兄
3年前
4

【ep18】自閉症スペクトラム(ASD、アスペルガー症候群)の例

「心が伝わらない」というのは、ボディブローのように周囲の人間の首を真綿で絞め付け、再起が…

兄
3年前
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【ep17】注意欠陥障害の例

人間誰しも、忘れ物をすることがあればついうっかりもある。交通標識が目に入らなかったり、道…

兄
3年前
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【ep16】多動性障害(過活動)の例

発達障害者である私の弟には、多動性注意欠如とASDの複合的な症状がある。本項ではその中でも…

兄
3年前
6

【ep15】発達障害者の最悪な結末

社会的な責任を人並みに負っている人間が発達を愛するというのは、ひどく現実離れしたファンタジーのように思える。少なくとも社会活動を行う上で、発達を愛する理由は僕にはほとんど一つもない。 しかし、もし彼らの住みよい社会を築けたなら、我々にとってもそれはストレスフリーな社会になるのではないかという期待はある。 ところで弟には、交際して十年ほどにもなる恋人がいる。彼の発達特性にずいぶんと悩まされているようだが、それでも「私には彼しかいません」と明言するほどの情である。 そう考え

【ep14】発達障害は先天的か、後天的か

発達障害は先天的なものなのか、それとも後天的なものなのか。議論されることは多いようだが、…

兄
3年前
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【ep13】発達障害者と共にどう働くか

「発達とは付き合わないのが一番」などと一刀両断してしまっては元も子もない。今一度原点に立…

兄
3年前
13

【ep12】カサンドラ症候群、最善の選択とは

いくら理想論を並べたところで、所詮それは机上の空論。現実として発達障害に苦しむ当事者やカ…

兄
3年前
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【ep11】発達障害者が嫌われる理由

発達は自己評価が低いケースが多いと聞く。というのも、幼少のころから人間関係や恋愛、社会活…

兄
3年前
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【ep10】カサンドラが僕から奪っていったもの

カサンドラになってもっとも苦しいのは、フラッシュバックである。 発達弟とかかわって、僕の…

兄
3年前
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【EP8】発達障害者の歩む道

「弟を正しい場所へ導く」という明確な目的ができてからは、比較的物事がスムーズに運んだよう…

兄
3年前
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【EP7】カサンドラは終わらない

発達弟に契約解除を言い渡したからといって、それで「はいさようなら」と終わらせられるわけではなかった。兄と弟あるいは上司と部下という関係はそれから、自立支援者と発達当事者という関係性に変わった。 とはいえ、このころの僕は疲弊し消耗し切っており、とても彼の自立支援を最優先できるほどの心境でも状況でもなかった。彼が残した事業への傷跡も修復しなくてはならない。結局彼が事業に与えた損害や遅れを取り戻すまで、およそ三ヶ月もかかった。顧客の信用を取り戻すために、それこそ僕はいっそう自分を