ごまどうふ

まごうことなきごまどうふ

ごまどうふ

まごうことなきごまどうふ

最近の記事

アウフヘーベン

もうちょっと うまくいきたい 忘れ物をしないくらい タイミングを読めるくらい そつなく もうちょっと うまくいいたい くすりと笑えるくらい でもピンと張った弦みたいにまっすぐに 天気を変えてしまいたい しらないお茶を買ってみる とどめておきたい ただ並んでいるだけの時間 つぎ会った時に話したいことが うんとあって アウフヘーベン だからおわらないようにしたいのです

    • なだめること

      しずかさではなくてただ静謐さがほしかったのだと思う。音がないのは寂しくなってしまう。距離のあるほど鼓動が小さくなっていくのは、神様のいじわるだと僕も思うよ。あなたは音がほしいねといった、なにも差し出せなかったね。自分に溶けている汚れた感情が束になっているのを目撃して、そのたびに必死で隠していた。そればっかりに。通話は切れて、少しの間があって、そうか、元には戻れないんだって、胸が軋むくらいにはっきりとわかった。

      • アルミニウムの海

        ひと アルミニウムの海 果汁を垂らす 喉元にいる 叫びで息ができない 帰り道のきもち 雨上がり虹色のよどみ 1つのテーブルであなたと同じ水をこくこくと飲む たっぷりのあたたかいへやで すれた手の甲を慰める まだしびれている 真綿の降る森 わたしがわたしと わからなくても 夜に爪を切ってしまって 構わないんですか 日没を撮るためになんだってする君は友達の会話に乗れなくて 一人で外に出てきた 祈るため 自分の身体の一部が親に似ているのはなぜなの 靴紐を結んでいる間 とまっている気

        • fragility

          あなたのようにはなれない スケールの終わりなんてない 声が 気管を進む声が なつかしいと思っていたあなたの まなざし 地球の光を凝縮している しかしそれは ぼくのものではないな 着ているものをいちどぜんぶ捨てよう 生まれなきゃよかったその自分にもどろう そうして最後に残るつんとした揺らぎ がたとえ涙であっても あなたを傷つけたくはないな

        アウフヘーベン

          緑青

          あなたは銅をもっているか やわいがけしてもろくはない ちぎれこそしないが 変形するので あなたはまだ 少し痛むような手触りが 確固としていないかもしれない けれど一方で張力に ひたすら反抗する銅を 感じたことがあるのでは無いのか 腹の辺りに沈んでるんじゃないのか銅が それならばいま いまからしばらく 次の1分から その銅を熱せ いましかない これには周期があるんだ そうだ いまから その銅を その銅を熱せ 熱された銅は 不安な夜に捻じ曲げられても 伝導するだろう 言葉にで

          おちついてよね

          遠くから 呼ばれたんだよ 昨日 あわく揺らいでたハーフトーンが AC から相対すなかで 季節感で貼り合わせ 洗濯 進んでないな 投稿とスタンプならすぐにデコードするのに 雷を、待ってる。 まだ腐乱ならば 静かな時間だっておもいのままだろうに タイマー、 割り込んじゃえ! とかくさっさと急行に飛び乗って a dayごときを忘れてしまっていい 「あなたが休んだ日の方が楽しい」 っていうその皆勤賞を 間違いばっかり 即クイックソート やりなおせない でも 口元に手を当てて 静か

          おちついてよね

          saenai vinyl

          喉元 閉めないで まわせ あくるひ 泳ぎだす風 やぶれた つまさきあわせ そのこころはしらせよ さん てん さんの ごびょう 飽くでものれ さしんぼう 鎖骨 がたす 海流 ああおつかれさまです と 言いかけるよう 砕け ちゃうよな vinyl さあ 頭で のれ ひとりであれ あなたの不安感の多く もっと遅くもっと遅く もっと遅くもっと遅く ゆっくりとやぶれていく無力 それでも残る

          こころがこわれてしまう!

          おふろの栓をいれわすれた ぼくらの小舟はいま ゆっくりと沈んでいくだろう 海神を抱きしめる夢は叶うか おふろのせんの つららる金属の先の フウコウは求める ふつふつと湧き出す思索の先を求める なので僕は置いておいた ポリプロピレンのノートに 3000hPaの遺憾を表す 過去の忘れてしまいたいことを 表していると 水のすっかり抜けてしまっていることに気づく船頭 は僕だ 後ろめたくて仕方がない濡れた髪を持て余す はやくおしまいにしたい体の冷えないうちに

          こころがこわれてしまう!

          わたしの裁縫

          自動人形に手をひかれて 水曜日はいまから晴れ模様 冷凍庫の霜 小皿に盛って 雨が降るよう祈って供えた 便箋だけ頼りに訪ねた そこにはもう なんにもなくて 悲しいとかそういうのもなくて でも少ししたら泣いた踏切前で。 まだ渡してないものがある ウルトラレアのキラカード 持っているって嘘ついたから 弾けるって言ったベースギター さいごのさいごの最後には ぜんぶを渡せるはずだった してもらってばっかりで なんにも良くならなくて。 反転するこの気持

          わたしの裁縫

          b5

          空想ひとつで学校へ行く 君の名前の字がついたシダ 美術室とおれば近道さ 嘘 じつは少し遠回りさ 世界の綺麗さを 信じてる 君の作文で書かれてたから 世界の狭さを まだ 笑うな 知らん顔して遊ぶ約束をする 簡単なことじゃないよ 不安で息があがる 終わりの時まで ちょっと楽しくいたい 全力で生きるには 無邪気さが足りないけど 鐘が鳴るまで君と遊ぶ そうあるべきだから 今は

          うちゅうさいタイヒミュラー理論

          おくづけで待っていた しおかぜだけが持っている振動 パラフレーズと比喩じゃ もどしてしまう

          有料
          100

          うちゅうさいタイヒミュラー理論

          宇宙際タイヒミュラー理論

          奥付で待っていた 潮風だけが持っている振動 パラフレーズと比喩じゃ もどしてしまう 大腿に住まわせた 蜜蝋をいつも 解いているね 機能の銀塩で 撮り貯めた8巻 またこれを 自己紹介ともいう アブダクションで帰巣してる この世の喜びは全部 魔法とレトロスペクティブと その意味を調べてみるあなたの血漿 辞書をひいてポストイットを貼りつけて ここから3小節先まで繰り返してお願い 体力を失っているのは26.2170038069552, 127.71953458802406の青

          宇宙際タイヒミュラー理論

          音楽の教科書

          生まれくる前の 光の温かい 水の降る水面の 静かな でさえ 掻きむしっていた 言葉で 遠くの また傷ついた気もしてた 呑まれる あなたの すべて愛おしい 読み直したい この身から溢れる 悔しさをわたしは見れないでいる 感覚で泳いだ あの橙のように泳いだ 両腕を抱きしめた 羽化した時そうであったように 周回遅れの わたし 置いて おいてかないで 南京錠の x軸で 花になった 楓になるわ 10階 おさげの わたし 昨日のままの キッチンペーパー 指の奥で まだ 高鳴っ

          音楽の教科書

          鍵がないの。鍵が。 どこかに落としてしまったみたい。 うん。 そう。 よく探してみた。 でも鍵がないの。 きっと、ここに来るまでに 落としてしまったんだわ。 うん。 うん。 そうね、 心の中で、道を反対に歩いてみるわ。 駅を背にして歩いてみる。 駅の前は、花畑があったかしら。 わたし、あんまり周りを見てないのね。 それから、ロータリーの向こうにコンビニがあって そこを曲がって もしもし? うん 曲がって、 それでまっすぐ歯科医院まで。 ここ、小さいころよく来たわ。 ね

          途中下車2

          春の風がいってしまう から 支度をする 好きなものだけ 選びとって 急いでも仕方がないよ 足がもつれて どうしたらいいか わからない 覚えてる? 迷子なのは わたしのほう 嫌いなものは 切り取って 旅 に出る わたしの旅 かすかな花火の香り

          あたらしいせいかつ

          夢に見た 言葉 さえも こぼれ落ちていた 物語 冬に似た 息を ひそめた いま 晴れる光と 春霞 鈍く鳴った 換気扇 期待は 反比例 一人で季節を 抱き切ってしまおう 6月をみてた 風は応えていた 明日のことだけ 覚えていようかな 木漏れ日のはじまり せいかつのはじまり 痛みはワンルーム 放課の白昼夢

          あたらしいせいかつ