アルミニウムの海

ひと
アルミニウムの海
果汁を垂らす
喉元にいる
叫びで息ができない
帰り道のきもち
雨上がり虹色のよどみ
1つのテーブルであなたと同じ水をこくこくと飲む
たっぷりのあたたかいへやで
すれた手の甲を慰める
まだしびれている
真綿の降る森
わたしがわたしと
わからなくても
夜に爪を切ってしまって
構わないんですか
日没を撮るためになんだってする君は友達の会話に乗れなくて
一人で外に出てきた
祈るため
自分の身体の一部が親に似ているのはなぜなの
靴紐を結んでいる間
とまっている気配
息をふうっと吐く練習
今日の魂はどのくらいの長さにされますか

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