「月曜日の約束。」

 自分の社会人キャリアも終わりに近づいている。つまり定年だ。今秋還暦を迎えるので、正確にいえばあと5年ある。長かったような、やり残しばかりのような気もする。
 沢山の先輩、上司、同僚、後輩と出会い、沢山のことを学んだ。
後悔していることは自分が管理職になった頃。自分では「こんな上司にはならない」と思っていた姿を、知らずにトレースしていたことが多かった。
そんな中でも40歳を超えた頃、自身が課長となり、部下はいる、上司(部長職)もいるというときに、気づいたことがある。
 「月曜日の上司は元気」ということだ。大概の上司は、週末にテレビとか新聞、週刊誌などを読み、色々な情報をインプットし、自身に反映したりして、月曜日の朝「おい、うちはどうなってる?」とか聞いてくる。また前週の営業成績を月曜日の朝に確認して「おい、課長。目標届いてないぞ、どうするんだ?」とか指摘する。水曜日にも金曜日にも指摘しないことを、月曜日の朝から、元気いっぱいに矢継ぎ早に連打してくる上司もいた。
 それはそうだ。自分は週末、家でやることもなく、またはゴルフで思いのほか良いスコアを出したりして、心身ともにチャージしてくるのだ。
それを受ける部下にも(自分にも)楽しい週末がある。その余韻を身にまとい、憂鬱な月曜の朝を出勤してくるのだ。マインドとしては似たり寄ったりだ。それを職責の違いで、月曜日の朝が違ってくる。
 あるときから私は、新たな座右の銘を自身に刻んだ。「月曜日は上機嫌。」だって月曜日に、しかも午前中から叱られたり、ネガティブになったら、その週が「落ちて」しまうから。「月曜日は怒らない。」「月曜日は周りを誉める。」この約束は誰にも口外することはないけれど、いまだに実践中。もちろん上司にもかわらぬ対応をする。「はい、わかりました。」と笑顔で返しておけばよい。30代で気がつけばよかったな。

#仕事のポリシー

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