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世界同時多発味噌〜北ヨーロッパの小さな国エストニアから


毎月30日は
「世界同時多発味噌」
「人類発酵の日」

今月はエストニアからお送りします。

時差が6時間あることを、すっかりと忘れてしまっていました。


日本の国菌 糀菌

種麹を日本から持ってきて、エストニアで糀作りをしています。

糀菌は、日本の国菌で、日本にしか存在しないカビです。

ですから、糀から作られる味噌、醤油、酒などは、日本以外では作られていません。(種麹があれば、糀はどこでも作れますので、絶対に作れないことはありません。)

エストニアでも、中国産の醤油は買えますが、菌が違えば味が変わりますので、日本で親しんでいる醤油は、日本の糀菌で作られたものでないと、味わえません。


日本×エストニア味噌

日本から持ち出した種麹で作った米糀と、エストニアで育てられた豆を使って、日本とエストニアのコラボ味噌を作りました。

2022.1

緑色がきれいな、エストニア産のグリーンピースで作った味噌です。

味噌って、どんな豆でも作ることができます。

こちらは今年の2月に仕込みました。

2022.6

約5ヶ月後が、こちらです。

鮮やかな緑色がなくなり、味噌っぽい色になってきました。


蕎麦の実糀や麦糀

エストニアの主食はジャガイモとライ麦パンです。

米を食べる文化は特にありません。

バスマティライスや、ジャスミンライスはスーパーでもよく見かけられます。
最近では、寿司がとても人氣なので、短く丸みのあるジャポニカ米は寿司として食べられます。

米ではない穀物に、糀菌を培養することができるので、エストニアでよく食べられる蕎麦の実と、醤油の原材料でもある麦を使って糀菌を増やしてみました。

そして、それらの蕎麦の実糀、麦糀を使って味噌を作りました。

左:麦味噌 右:蕎麦の実味噌

蕎麦の実も麦もエストニア産。

日本の糀菌とのステキなコラボレーションになりました。


豆板醤とそら豆味噌

豆板醤は、そら豆で作られているそうです。

そこで、エストニア産のそら豆を使って豆板醤と、そら豆味噌を作りました。

左:豆板醤 右:そら豆味噌

エストニア産のオーガニックそら豆の粒がとても小さく、1キロ分を茹でて皮を剥くという作業に、5時間以上かかってしまいました。

もう2度とそら豆を使って味噌を作るのは勘弁だと思ってしまいました。


発酵大国、日本

味噌をはじめとする多くの調味料、漬け物、納豆、酒といった発酵食品が多く存在する日本は、発酵大国です。

小倉ヒラクさんが、全国を巡り、各都道府県にそれぞれ伝統的な発酵食品が数多く存在することを発表されていました。

その数と種類の多さに驚きました。

エストニアにも、チーズやヨーグルトといった発酵乳製品や、ザワークラウトといった発酵食品はあります。

もちろん、私の知らない発酵食品はもっともっと存在するかもしれません。

発酵食品には、たくさんの優良な菌が存在し、食べることによって多くの栄養を得たり、腸内環境が良くなると言われています。


毎月30日は「世界同時多発味噌」
「人類発酵の日」

発酵食品を作ったり食べたりして、心も身体も健康になりましょう◎


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