うさ乃佑

大学入試現代文講師。既婚アラフィフ。SF小説を読んだり、趣味で書いたり。英語学習を本格…

うさ乃佑

大学入試現代文講師。既婚アラフィフ。SF小説を読んだり、趣味で書いたり。英語学習を本格的に再開。クラシック音楽愛好者。読書メモを書いています。(批評めいたものではなく、雑感です)

最近の記事

浮雲 (二葉亭四迷) (1)

思うところあって、日本文学の古典作品を集中的に読んでいこうと思う。まずは日本の小説家の元祖と言ってもいい、二葉亭四迷様から。(つづく)

    • 地図と拳 (小川哲) (3)

      とりあえず、258ページまで読んだ。天才作家さんだと思う。たしかにこれは名作である。読み応えのある小説である。なんか満州の地に身をおいたような気がした。登場人物たちも印象的で、当時の人々の雰囲気が伝わってきた。読んで良かったと思える読書だった。

      • 禅と精神医学 (平井富雄) (1)

        禅瞑想者の精神状態について科学的な研究を試みた研究成果の書である。じっくり読み勧めたいのだが、プライベートでややこしいミッションが頻発しており、そちらに心理的なエネルギーが削がれており、徐々にしか読み進められないだろう。こちらも批評ではなく雑感として思いつくままに書いていこうと思う。

        • ほんとの雑感 20240428

          最近、noteに雑感を書き始めましたが、もう文章も結構適当で、推敲などせず、ほんとにメモっぽい感じで思いついたままで書いています。閲覧者はほとんどいないようで、心底ホッとしている。これで下手に読者さんがついて、文章の瑕疵などを細かく指摘されたりし始めたら、ストレスになりそうで嫌だ。適当に書いて、自分でたまに見て適当に読み返す、これが実に楽しい。そこに他者が絡んでくると、他者の連想や妄想が絡んできて、とたんにややこしい話になってくるのだ。

        浮雲 (二葉亭四迷) (1)

          地図と拳 (小川哲) (1)

          小川哲(さとしと読むのだそうだ)著、地図と拳を読み始めた。最初のページを読み進めるやいなや、その読みやすさに驚いた。心地よく読み進められる。これはめったにない経験だ。冒頭から噎せ返るような匂いに満ちた世界が現出するのだが、つまり内容は濃いのだが、読みやすい。(つづく)

          地図と拳 (小川哲) (1)

          やりなおし高校地学 (鎌田浩毅) (1)

          ちくま新書の「やりなおし高校地学」を読み始めた。京都大学名誉教授の鎌田先生の著作である。この記事もまた雑感であり、つらつらと思いつきや引用など書いていこうと思う。いま気に入っている言葉は「マグマオーシャン」という用語だ。マグマの煮えたぎるような語感と、オーシャン広がる壮大、爽快なイメージが混ざって、なんだか不思議な言葉に思えるのだ。マグマオーシャン、何度でも言いたくなる面白い言葉だ。とにかく、「マグマオーシャンが冷えて地球内部の核や大気や海洋ができていった」これは試験に出ます

          やりなおし高校地学 (鎌田浩毅) (1)

          はだかの太陽(アイザック・アシモフ) (4)

          「はだかの太陽」という言葉が、はっきりと第十二章「的外れ」の中にでてきたー!ベイリ(いつまでたってもちゃんとローマ字変換されない。米里とかになる)が屋外に出て、空を見上げて色々なことに不快を感じるシーンで、でてきた。この小説の(個人的に)面白いところは、ソラリア人が変なだけでなく、地球人の米里(否、ベイリ)もまた変な人間であるところだ。空を嫌がる人間なんて、ほんとに変だ。空は美しいものなのに。でも、そこが面白い。これは雑感ですので、適当に書いてます。ここでは「正解」はありませ

          はだかの太陽(アイザック・アシモフ) (4)

          はだかの太陽(アイザック・アシモフ)(3)※ネタバレあり

          クェモット博士とベイリの会話を読んでいるのだが、これがどうにもなじめない。もし自分なら、異文化に育ち暮らす人間とこんな深刻な調子で会話しないだろうと思えてならない。クェモットもベイリも非常にストイックな追究になっているように思うのだ。日本人なら、もっとナアナアで終わらせると思われる。だからこそ、読むのが興味深く刺激的ではあるのだが、どうにも共感できず、感情移入が難しい。興味はあるのに、入り込めず、読み進めるのが難しい。これはとてももどかしい。 文明は、ピラミッド型の構造をして

          はだかの太陽(アイザック・アシモフ)(3)※ネタバレあり

          はだかの太陽 (アイザック・アシモフ) (2) ※ネタバレあり

          今日からネタバレ有りで書いていきます。ネタバレ回避すると、ほんと書きにくい。ちゃんとネタバレタグつけますね。いま第九章「出し抜かれたロボット」を読んでいるところです。これ、名作ですし、世界的な作品ですが、この前まで読んでいた眉村卓先生の「燃える傾斜」の方が断然読みやすいです。それは、読み手の私自身がやはり日本人で、シロタに近い自我構造を有しているからではないかと思います。ベイリは一貫していて、とてもかっこよいのですが、わたしとはかけ離れすぎていて、感情移入しにくいです。すぐに

          はだかの太陽 (アイザック・アシモフ) (2) ※ネタバレあり

          はだかの太陽(アイザック・アシモフ、冬川亘) (1)

          こちらもしばらくの間中途で置いてあった本。今日から再び読み始めた。異星人の振る舞いがどうにも馴染めず、読もうとしてもいつか本を置いてしまうという状態が続き、日常が多忙化したのもあいまって、積読本と化していたのだ。ダニールがロボットであるという感じがあまりしない。前作の鋼鉄都市の方がよりロボット感が強かった。あくまでわたしの主観ですが。この作品についても、批評とかではなく雑感を述べていこうと思う。 さて、あくまで雑感なのだが、自我が強いなと感じたということ。主人公のベイリはとて

          はだかの太陽(アイザック・アシモフ、冬川亘) (1)

          燃える傾斜 (眉村卓) (5)

          とりあえず読了したので、なにか雑感を書いておこうと思う。名作であった、というか傑作である。最後のシーンに至る一連のシークエンスもとても良かった。直すべき箇所など、無いのではないか。作者によるあとがきを読みながら、色々と考え、感じさせられた。この作品にはSF小説の素晴らしさが「てんこ盛り」になっている。「新鮮具材全部のせの豪華海鮮丼」のようにめっちゃ美味しい小説ではないか。社会や人生を映し出す鏡のような、教養深い「ためになる」作品。もちろんわたしは高評価させていただきます。時間

          燃える傾斜 (眉村卓) (5)

          燃える傾斜(眉村卓) (4)

          第11章地球戦団まで読み進んでいる。面白すぎて、感想を書く心の余裕が無くなっていたのである。この宇宙戦の描写は、本当にすごい。語彙力が足りず、すごいとしか言えないのが残念である。まあとにかく面白い。地球側内部の人々のやり取りも、敵宇宙人軍団の性格や動きも興味深い。戦闘の様子を描くのはとても難しいことのように思える。これを実際に書き上げてしまうのが、眉村卓のすごいところである。さっきから、すごいばっかりいっている。この本は今はもう古本でしか入手できない状態だが、もったいないにも

          燃える傾斜(眉村卓) (4)

          燃える傾斜 眉村卓 (3)

          第七章「エリダヌン」まで読了した。第八章「政策島で」の途中を読んでいるのだが、ふと、「ああ、これは、この処女長編にすでに後に提唱されるインサイダー文学という理念の萌芽が見られるのではないか」というような思いが湧いてきた。シロタの立場が、今まさにそうなのである。だが、あくまで萌芽であって、この作品ではそれが「消滅の光輪」のように徹底的に描かれるわけではない。章末に近づくにつれてメロドラマ的な香りもそこに加わってくる。主人公の心理の動きが丁寧に描かれており、現実感が損なわれること

          燃える傾斜 眉村卓 (3)

          燃える傾斜 眉村卓 (2)

          あれから第五章を読み終わり、第六章「跳航」に入りました。この章では、異星人の文化について主人公のシロタがより深い理解を得ていく過程が描かれているようです。文明とか、文化とか、人間性(異星人も含む)について踏み込んでいくので、非常に興味深く読めます。ここまでの章ではシロタの人生めっちゃ大変やなぁって感じの話でしたが、この辺りからはシロタが少し強くなっていくというか、少なくともこれまでのように脱力的な姿勢ではなくなっていきます。SFが好きな人なら、ここからが本場って感じでのめり込

          燃える傾斜 眉村卓 (2)

          燃える傾斜(眉村卓)の読書を再開 (1)

          長らく中途で止まっていた「燃える傾斜」(眉村卓)の読書を再開した。第四章「漂着者」の途中まで読み進めていたのだが、主人公の抱える閉塞感が強く伝わってきて、気分的にしんどくなって読むのを止めてしまったのだった。今夜はなんとか第四章を読み終え、第五章「短い滞在」に入った。歳を取って記憶力が下がったのか、前に読み終わった部分の内容がところどころ曖昧になっており、読んでいる箇所の意味が判然としないことがあった。その度に最初から読み直すか迷ったが、結局先が読みたい気持ちが勝って遡るのが

          燃える傾斜(眉村卓)の読書を再開 (1)

          読書をしたら……せっかくなので。

          批評というほどのものではなく、その日に読んだ箇所の雑感を、息抜きとして書いていこうと思います。

          読書をしたら……せっかくなので。