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ナナフシ・ナイトクラブ【短編集4】

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#超短編小説

【短編】カラカラ乾き、しっとり濡らす夜中の3時

【短編】カラカラ乾き、しっとり濡らす夜中の3時

新人類が天上から下りてくる妄想をしながら、私が歩いているアスファルトの道路がひたすら続いていくことに諦念が湧く。世の中をいい方向に変えてくれるものはいつも上から降ってきて、私を蔑み嘲笑い壊すものは、大抵下からやってくる。
今日だって私がエレベーターで下に降りようとして、乗り込むタイミングで下から上がってきた他者の社員と正面衝突しそうになり、舌打ちをされた。私を不幸にするものは大抵下からくるのだ。

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