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手番を意識する

将棋でよく使われる言葉に「手番」という言葉がある。

「手番」という言葉を将棋ををやっていない人に説明するのは、なかなかややこしいので頑張って説明していきたい。

まず最初に、将棋には先手番、後手番の二つがある。ここで使う「手番」は先攻後攻の意味である。

しかし、僕の言いたい「手番」は少し意味が違う。

僕の言いたい「手番」とは、攻撃を仕掛ける権利を持っている、流れの中での先手を取れる、という意味での「手番」だ。

将棋で例えると、飛車で銀を取りにいく。相手は銀を取られないように守る(状況によっては捨てる時もあるけど)。

飛車側の人が攻めた結果、銀側の人は銀を守らなければ行けない状況になった、これは行動を相手に制限されたと考えられる。

よく使う言葉で「後手に回る」とか言ったりするが、銀側の人にとってはまさにそれ。

飛車側が先手を打ち、銀側が後手に回る。

将棋は交互に指していくから、また飛車側が先手を取れる。

銀側が先手を握るには、守らずにその場面を捨ててリスクを負って攻めに転じたり、飛車側が銀側にとって何でもない手(ぬるい手)を放ってくれれば、手番は逆転する。

今度は銀側が手番を握り、攻めていく。

ここで重要なのは、簡単にぬるい手を指さないこと。攻めの手が受け手にとって厳しい一手なのかを見極めること。

全ての手を受けていたら、攻撃する機会は全く回ってこない。

ぬるい手と、厳しいかどうかの見極め。この2つが、手番を握ることで重要なことになってくる。

そのために、状況を把握しできる限り読む。

相手は何を狙ってこの手を指してきたのか?

この手の攻めはつなげられるか?(攻めがつながらなかったら、手番が入れ替わる)

考えて、読んで、先手を取る。手番を握る。後手に回らない。先回りして受けても良い。

この「手番」という概念を知っていた人にとっては、他の世界で使うことも当たり前になっている人もいるかもしれないが、

この概念、考え方を将棋という世界から、抜き出して他の世界で考えてみる。

この話を理解できる人はとても面白い応用が出来るはずだ。




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