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何もない贅沢 ラオス

世界写真放浪記 Laos シーパンドン

ラオスはタイに比べると田舎の雰囲気が漂うのんびりとした国だ。高床式の家やカオニャオ畑(もち米)が道沿いに見え、日本の江戸時代の様な風景が広がっている。


僕は無類のカオニャオ好きで、ラオスの竹ずつに入ったカオニャオとラープ(ひき肉のサラダ)のセットが特にお気に入り。


ラオスも何度目かの訪問になるが、今回の目的地シーパンドンはバンコクからだと中々行きずらい場所にある。タイ、ラオス、カンボジア三国の国境付近にあり、近くには未だに領土問題により武装した兵士が展開している様な所だ。


シーパンドンとは直訳するとシーパン(4000)ドン(島)となり、メコン川の流れによって出来た島が無数に存在する。


バンコクを出発し、バスとソンテオを乗り継いでメコン川まで辿り着くのに10時間位かかった気がする。バンコクからはクーラーの効き過ぎたバスで、ラオス側からはソンテオと呼ばれるピックアップトラックに鶏と一緒に乗り込み移動するのだが、結構過酷だったのでビエンチャンからツーリストバスで目指す事をお勧めする。


ちなみにこの国境のイミグレーションが近未来的な建物で、周りの風景にミスマッチ過ぎて面白いの一見の価値有り。


メコン川でバスを降りると辺りはもう暗くなり始めていた。船着場でチケットを購入しいざ船に乗り込もうとすると、船というよりはカヤックに近い物で、人が乗り込む度に揺れて沈没しそうだし、暗くて良く回りが見えずハラハラしながら15分程度揺られデット島へと到着した。


Don Det デット島

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デット島の船着場に到着した時にはもう夜になっていた。到着と同時に何人かの客引きが名刺を持って旅行者に話しかけている。


バス移動でもそうだが、降車と同時に客引きが群がる行為がアジアでは頻繁に見られる。これが長旅の後だと異常な程イライラするのだ。

客引きとは値段交渉をしないといけないので、頭も使うし、だいたい部屋も話通りの物でない事が多い。


僕は基本移動後したら各都市に1週間は滞在するようにしているので、値段交渉の時は1週間で幾らになるかの交渉から入る。


相手も1週間だとかなりまけてくれるし、いい部屋を用意してくれる事もあるので交渉の際は有利だ。


島に宿が少なかったので、交渉はすんなりと終わり、リバーサイドのバンガローを格安で一棟借りる事が出来た。目の前が川でサンセットが見られる豪華な部屋だ。

この日は移動の疲れもあり、荷解きも程々に眠りについた。

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デッド島は一周するのに20分程度の小さな島で、島民も数日すれば顔馴染みになれる程人口が少ない。


高床式の家がポツポツとあり、畑仕事をしている人や、子供達が遊んでいる以外に本当に何もないのんびりとした島で、確か食堂も2軒くらいしか無かったので食べるものはいつも一緒。

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そんなある日、道端で揚げ立てのかぼちゃを売り歩いているオジサンが突如現れ、その美味しさから毎日そのオジサンを探し回ったが最終日まで遂に見つけることは出来なかった。幻だったんかと思うほど美味しく感じたのはただの揚げ立てのカボチャ。



ティラミスとかショートケーキではない。



これがラオスの醍醐味と言うか、ラオスらしさなんだと思う。何もない、最低限の暮らしと穏やかな日常。

ラオスも近代化の波が来ていて、外国人向けのお店が増える中、僕が行った時点でのシーパードンは未だ開発されていないラオスの最後のフロンティアに見えた。

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Don Khong コーン島


コーン島はデッド島と橋で繋がるシーパードン最大の島で、人口も55000人とかなり多い。

橋はフランス植民地時代に金を運ぶために作られたそう。確かにこの橋だけ文明感が出ていて周りとのギャップに違和感を覚えた。


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このコーン島での最大の見所が、アジア最大の水量を誇るコーンパペンの滝である。

幅の広さで言えば世界一らしいのだが、広過ぎて全貌が見えずその大きさを肉眼で見る事は出来ないのが少し残念な所。世界三大瀑布と比べると見栄えがあまり良くないかもしれないが、間違いなく幅は世界一らしい。


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デット島からパペンの滝まではブラブラと歩きながら行く事が出来る。


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季節によって水量も違うらしく、雨季の荒々しい滝は見ものらしいので、機会があれば再訪して見たいと思う。

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島自体に人があまり居なかったので人物の写真はあまり撮れなかったが、その長閑さや、豊かさが写真から伝わってくれたらと思う。


僕はこの時豊かだと感じたけれど、人によっては何もない退屈な場所だと感じることもあるかもしれない。また短期旅行で時間がない状態で訪れていたら僕も後者だったのかも。


自分の体調や精神状態で物の見方や考え方が変わり、人それぞれの旅の内容が変化するのもまた旅の良さなのかも知れない。



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あっという間に1週間が過ぎ、年末も近づいて来たので、あの過酷な移動をも一度体験しながらバンコクへと戻り、年越しのRaveに参加する為にカオサンで友達と合流するのだがそのイベントについてはRaveレポートに記事をあげようと思う。



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