FUJIFILMっぽくRAW現像する方法
こんばんは。
神戸でフォトグラファー兼学生をしているGoMitarai @otearai0312 です。
以前とあるツイートをしたのですが、
こちら思ったよりも反響をいただきました笑
一定数の方にはこのような雰囲気の写真が刺さるということが分かったので、今回はFUJIFILMっぽくエディットする方法について書きます。
1.前提
今回のnoteではFUJIFILMの色を忠実に再現するというよりかは、FUJIユーザーが好む色を再現するという方が正しいかもしれません笑
というのも、私はSONYだけでなくFUJIFILMのカメラも所有しているのですが、実際FUJIで撮っても上のツイートのようなトーンにはなりません笑
にも関わらず多くの方に反響いただいたのは、FUJIユーザーがレタッチを通して出す色に共通点があるからだと考えます。
特に有名な方だと、
言わずもがな、レジェンド保井さん
福岡を拠点に活動されている栗山さん
のようなトーンをイメージしていただければと思います。
2.具体的な方向性
それでは実際にLightroomでどのあたりを調整するのか見ていきましょう。
今回はSONY α7Ⅲで撮った写真を作例としてエディットしてみます。
さすがに具体的な数値は企業秘密なのでそこはご自分で調整してみてくださいね!笑
①トーンカーブでシャドウをつくる
まずは雪の京都の写真をエディットしてみましょう。現像以前に撮影時のポイントとしては、シャドウを構図の中に多めに入れるとよりトーンづくりがしやすくなります。そのため私自身は昼間の上から光が当たって一様に明るくなる時間帯を避け、朝や夕方の斜めから柔らかい光が入る時間に撮影することで、よりシャドウが写るようにしています。
実際にトーンカーブを調整するとこうなります。
トーンカーブでシャドウをつくるポイントとしては、左下のシャドウ側を落としつつ一番暗い部分は上に持ち上げることでフェードをかけることです。
シャドウが落ちきっていないと、
このようにフェードがかってはいますが締まりのない写真になってしまいます。
逆にシャドウは落としてもフェードがかかっていないと、
このように黒がこってりしすぎてしまいます(これはこれでカッコイイですが笑)。ただしこのあたりは好みが分かれるところなので、微調整しながら心地良いポイントを探るのが良いです。
また、トーンカーブのレッド・グリーン・ブルーのそれぞれのカーブを調整してズレを作ることで、シャドウ部に少しシアンを乗せるとより引き締まった印象を与えることができます(カラーグレーディングを使ってもできますね)。個人的には夕方の温かい光の写真ではシャドウ部にレッドやマゼンタを少し足してあげることもあります。
②レッド・オレンジ・イエローを印象的に
FUJIFILMのスタンダードな色味としてPROVIAというフィルムシミュレーションがありますが、それを適用すると暖色が印象的になります。
それを再現するためにHSLのレッド・オレンジ・イエローにおいて
・色相を右に
・彩度を上げる
・輝度を上げる
をやってみると、
トーンカーブ調整済のこちらの写真が、
このようになります。noteの画像サイズの都合上少し分かりにくいですが看板のレッド・オレンジ・イエローに注目してみてください。
注意点としてはやみくもに彩度を上げたりすると不自然になってしまうので、適度なアクセントになるくらいを目指すと良いかと思います。
③ブルーをややシアンよりに
これはメーカーにより色相が異なるので一概には言えないのですが、HSLのブルーを
・色相を左に
・彩度を下げる
・輝度を下げる
をやるとフジらしいブルーになります。
②で使用した写真をもう一度見てみましょう。
これは現像後ですが現像前は
このような青空でした。ただしトーンカーブによって青のトーンが既に変化している場合もあるので、無思考にHSLのパラメーターを動かすというよりかは、実際のフジユーザーの写真の青空を見ながら調整すると良いでしょう。
④グリーンを深みのある色に
最後はグリーンの調整です。私の使用しているSONYは黄色みが強く出てしまうのでかなり苦労している部分になります笑
深みを出すためにはHSLのグリーンを
・色相を右に
・彩度を下げる
・輝度を下げる
というのが現時点の最適解です。またメーカーによってはアクアの彩度を上げることでよりグリーンに深みが出ることがあります(SONYの場合は。逆にフジで撮った写真はアクアの彩度を下げていました)。
こちらの写真を上述したトーンカーブとともに調整すると、
このようになります(ちょっと分かりやすくしすぎたかもしれません笑)。ブルーと同じく既にトーンカーブによってトーンが変化している場合もあるので注意しながらやってみてください。
最後に
写真を構成する要素としては色だけでなく構図やタイミング、ストーリーなどがありますが、色はやや後回しにされる傾向があると感じています。なぜならまずはシャッターチャンスを掴んで構図を決めて切り取る必要があり、それをやって初めて色の編集が行われるからです(特にRAW撮影の場合)。しかし最後の仕上げとして色が洗練されていなければ画竜点睛を欠くことになってしまいます。
私自身まだまだ色に対する解像度が低いですが、日々研究を重ねていってまた新たな学びがあった時にはnoteで共有したいと思っています。
今回も最後までご覧いただきありがとうございます!
みなさんもぜひLightroomと格闘してみてください!笑
@otearai0312
@go_mitarai
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