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「話を傾聴する意味」というnote更新中に、別の新たな気付き。

WEBマーケティングを支援する会社から転職して、事業主としてマーケティングに関わる仕事をしてから、特に意識するようになったことの一つとして、傾聴するというのがあります。
備忘録も兼ねて、なぜ傾聴を意識するようになったかをまとめておきます。

事業主は偏った理解や解釈をしてしまう

前職のWEBマーケティングを支援する会社で、色々な業種でWEBを活用したマーケティング支援をしていました。
何かしらのサービスをお客様(生活者)に販売する事業主を支援するのですが、当時からの持論としては、事業主とお客様との間には圧倒的に厚い壁があるということ。
事業主はお客様理解をしようと様々な調査もしますし、インタビューなども行っていると思いますが、事業主が自社のサービスを愛していればいるほど、偏った理解や解釈をしてしまうことが多いと思っています。だから必死で商品開発をしても生活者にはイマイチ響かない。一方で生活者の一歩先のインサイトを正しく解釈したiPhoneやGoProなどは、爆発的に売れたんだと思います。

その事業主を支援するのがマーケティング会社の役割です。
当時思っていたのは、事業主はお客様との間に圧倒的に厚い壁があるので、支援する側としては事業主よりはお客様(生活者)に近く、正しいお客様理解が出来る(そもそも私達自身もお客様の場合もある)。
そしてマーケティングを得意としているので、そこに存在価値があるんだろうと思っていました。

直接接点を持つチームと持たないチームの差

そして転職をして事業主側でマーケティング業をしながら違いを感じたこと。
そもそも、お客様理解には厚い壁がある事業主側ですが、
マーケティングチームが経験則も含めてお客様を正しく紐解こうとしても、直接接点を持つ営業や販売チームはリアルタイムで濃い情報が集まって来るので、お客様が求める体験やニーズ理解では営業や販売チームの方が正解に近い場合が多い。                

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一方で、マーケティング業を得意としていも情報が薄かったり、情報を営業や販売チームからの間接的な又聞きでは、いろんな先入観が入ってしまい正しいお客様理解が難しい。
この、直接接点でお客様の温度感を肌で感じるのと、感じたことがないのとでは実際かなり差が大きく、もどかしさのようなものがあったわけです。

そのお客様理解の難しさが、仕事上のどんな事に対しても人の言葉を慎重に傾聴することが身に付いたように思います。

マーケティングにおいてもビジネスにおいても、これが絶対正しいという法則がなくなっている時代ですし、私自身も自分が持つ考えを疑ってみようと思っているので、人の考えや意見を傾聴して、そこから学びを得たり、自分の理解を深めたりすることを意識しています。
これが傾聴を意識するようになった変化なのですが、この図をまとめている時に感じた学びがあったので補足で続きです。

そもそも、お客様 対 事業主という図になってしまっていた。

上の図は、何気なく説明用に作った図です。
お客様と事業主が2つの島のようになっていて、間に大きな壁がある状態。
無意識に作ったこの図が、今の時代に合ってないと気づきました。
お客様と事業主が違う世界に存在していて、その世界には壁もある。さらに組織内部も、前や後ろのような枠組みが作られている。

これから事業主は、お客様との厚い壁を取っ払い、もっと縦横無尽に連携できる組織が残っていくんだろうし、何となく目指しているのは、下の図のような円になって、前や後ろというのがわからないような組織です。

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このような図だと、直接接点を持たないチームにも接点が生まれてきます。
お客様理解が乏しかったことで、営業や販売チームが販売しやすくなるような後方支援になっていたマーケティングや開発部門なども、同じ距離に存在しています。

マーケティング業を攻撃的サイドバックへ

そして、もっと縦横無尽に動く場合、マーケティング業は攻撃型のサイドバック(長友選手)のように、時には最前線まで走り込んで接点を持ち、確実に点が取れる場所にクロスを上げる。従来のディフェンス業務も請負ながら、貪欲に得点にも絡んでいく。営業、販売チーム以外にこういうチームが存在すれば強い組織になりそうだ、という今日の学びです。

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