博士がゆく 第36話「はじめての学会発表-スライド作成編④」
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それでは本編をどうぞ。
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(前回のつづきから)
博士(ひろし)がさっそく取りかかろうとすると、細胞くんが続ける。
「そして要旨を書く時にも言ったけれど、スライドの大体の骨格ができたら先生に見せるんだ。先生の方が僕なんかよりもひろし君の研究についてよく知っているし、どんなスライドが研究発表に効果的か知っているからね」
要旨を書いた時もまずは指導教員に見せてフィードバックをもらったことを博士は思い出した。
「分かった。どのスライドをまとめた方がいいか、どの実験データを削除すればいいのかもイマイチ分からないしな。早速先生に聞いてみるか」
と言うが先か、学生室のドアが開いた。
「おお。ひろしか。ちょうどよかった。スライドどうなってる?」
「…はい。ちょうど作っていたところです」
「どのくらいまでできた?」
よかった。どうやら指導教員には細胞くんとの会話は聞こえてなかったみたいだ。ちょうどスライドについて意見をもらいたいと思っていたところだし、このままスライドを見てもらおう。
「骨格は何となくできたんですけれど、どの実験データを削ればいいかわからなくて困っていたところです。ちょっと見てもらえますか?」
「おお。ちょうど時間があるしいいぞ。というかなんだそのキーホルダーは?」
指導教員に言われてデスクを見ると、細胞くんが死んだふりをしていた。主人公にやられたスライムにしか見えない。色は相変わらず黒いままだ。
「…この前出先で一目ぼれして買っちゃったんですよね。よくないですか?」
「ふ~ん。よくわからんが、いいんじゃないか?」
「ですよね?ほら、マウス持つときに手首の下に置くこともできるんですよ!」
そう言って細胞くんをつかんで手首の下に置いてみる。はじめて細胞くんにさわった感触は、想像以上にリストレストそのものだった。
「確かにリストレストついてるマウスパッド最近多いよな…。ところでひろし、なんだかそのキーホルダー顔色悪くなってないか?」
「え?」
手元を見ると博士の手首のしたで細胞くんが苦しそうにしていた。死んだふりはまだ続けているようで動いてはいないが、このまま続けていたら細胞内液が飛び出してしまうかもしれない。
「キーホルダーに顔色なんてあるわけないじゃないですか…ハハハ。それよりもスライド見てくださいよ…」
そんなことを言いながら、指導教員の注意をラップトップにむけて、視界から細胞くんを隠してあげることに成功した。
(つづく)
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