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【漫画】得意不得意13「怖い話が得意!」

なぁ。お前得意なことなんかある?

うーん。どうだろう。仕事のデスクが綺麗なことぐらいかな?勇太は?

俺はとにかく、怪談が得意!どんなホラー耐性マックスなやつでも、一度俺の怖い話を聞けば、たちまち顔が恐怖で真っ青。

それは凄いな。僕なんて、「怖い話して!」って言われても、いつも枕元にお化けが出てくるベタなやつしか話せないもん。例えば、いつもどんな話をするの?

これは俺が大学生2年の時の話なんだが、バイクで隣町まで行った帰り、道に迷って、気づいたら全く知らない村の前まで来ていたんだ。

うわぁあああああ!やめて、もう絶対無理ぃいいいい!!

まだ何も言ってねーじゃねーか。せっかくお前で俺の腕を試そうと思ったのに、これじゃあ意味ないな。

僕はホラー耐性に関しては豆腐だから!変に僕で、ナイフの切れ味を試そうとしないで!

ま、ぶっちゃけ俺も、人から聞いた話とか、ラジオで聞いた怪談とかをそのまま人に話てるだけだから、自分オリジナルな話ってわけではないんだがな。

そんなの恐ければみんな一緒だよ。でも実際、怖い話って、あんまり友達同士で話し合ったりって、あんまなくない?だってほら、怖い話すると霊が近寄って来るって言うじゃん?だから、もし友達に悪いことが降りかかったらいけないと思って。

その考え方自体が逆に怖いが、お前の言いたいことはわかるよ。でも実際、俺の周りには、似た者同士が集まるせいか、結構怪談好きが多いくてな。夜中まで友達と集まって飲んでたりすると、ふと「この話知ってるか?」って流れになるわけよ。

僕はお近づきになれそうにないけど、そうやって、話が上手い人同士が集まるからこそ、さらにレパートリーが増えて、喋るのが得意になるのかもね。楽しみながら、知らない間に切磋琢磨。中々普通の人間にはできないよ。

でも、良いな勇太さんは。他人に誇れる特技があって。僕なんか、人にアピールできること一つもないから。

は?何言ってんだ?

お前はいつも、俺に楽しい話をいっぱいしてくれるじゃん?だからこそ、俺はいつも元気で明るくいられるんだぜ。

勇太・・・!

ぶっちゃけ、僕の面白い話も、ほとんどが僕のお爺ちゃんが教えてくれた話なんだ。つい昨日だって、僕に手紙をくれてさ!

ん?昨日?あれ、言っちゃ悪いんだけど、お前のお爺ちゃんって、確か去年亡くなったはずじゃ・・・?

おしまい。

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