だから私はガラパゴス⑫: プロダクトユニットリーダー 伊藤匡
『プロセスとテクノロジーで人をよりヒトらしく』というミッションのもと、メンバーが自分らしく働ける環境づくりを目指しているガラパゴス 。
このシリーズ企画「だから私はガラパゴス 」では、ガラパゴスで働くメンバーが大事にしている価値観やはたらき方、現場の雰囲気や具体的な仕事の進め方を、メンバーそれぞれの視点でご紹介していきます。
第12弾は、AIR Design for Marketing事業部 PDディビジョン PDチーム プロダクトユニットリーダーの伊藤匡さんです!
はじめまして。AIR Design for Marketing事業部PDチーム、PdM(プロダクトマネージャー)の伊藤と申します。ガラパゴスには2021年12月に入社したのですが、学生の頃からずっとフリーランス、もしくは会社経営に携わってきたので、「社員」として入社するのはガラパゴスが初めてです。有給休暇が付与された時は嬉しかったですね(笑)。今は、違う国に来たような新鮮な毎日を楽しんでいます。
仕事に明け暮れた学生時代、複数の事業立ち上げ、バリ島への移住
ぼくは東京大学の本郷キャンパスに通っていたのですが、当時はチームラボやライブドア(旧社名オン・ザ・エッヂ)など、学生起業家たちのベンチャー企業がたくさんありました。その中の一つに友人がいた縁で時々仕事を手伝っていたのですが「ホームページやシステムを作れるヤツがいるらしい」と噂が広まったようで、徐々に案件が増えていって。同じ学科のスーパープログラマーやデザインができる仲間とチームを作って仕事を請け負うようになったんです。学業そっちのけで仕事をしていたので、卒業には5年かかりましたが...。卒業後も同じ仲間とフリーランスのチームとして仕事を受けていました。
20代後半には仲間とシステム開発やデザインを軸とした会社を立ち上げCTOとして働いていたのですが、結婚して子どもが生まれたタイミングで働き方を変えようとフリーランスに戻りました。子育てと並行して、デザイナーである妻とサービスを作ったり、当時住んでいた藤沢で知り合った仲間とアパレル系ECの事業を立ち上げたりしていたのですが、特に後者のECがうまくいったんですよね。結果、仕事のパートナーが海外に移住することを決めたというので、勢い付いてぼく達家族も一緒に行くことにしたんです。行き先はバリ島。理由は彼がサーファーだったから(笑)。インドネシアは本当に価値観が多様な国で、面白かったですよ。子どもが通っていた幼稚園はリアルに「世界がもし100人の村だったら」状態でしたから。
バリに住みながらも日本からの仕事は受けていて、テック系メディアでライターとしても活動していました。その関係でマレーシアとかシンガポールとか...、国外に進出する日本人起業家とのつながりができて、スタートアップのお手伝いをする機会が増えていったんです。上場した某DX系企業のプロダクト作りや品質管理チームの立ち上げなども業務委託で受けていましたね。優秀でキラキラした若手がたくさん集まって組織作りをする様子を見ながら「スタートアップに就職して働いてみるのも面白そうだな」と感じ始めたのもその頃です。そんな気持ちの変化もあり、バリに住んで2年ほど経過したところで日本に帰国しました。
複数のスタートアップからガラパゴスに入社を決めた理由
帰国後数年間は、引き続きスタートアップのお手伝いをしたり、妻が請け負うデザインのディレクションをしたり、個人で仕事をしていました。非常に多忙な日々が続き、関わる事業や案件を絞ろうか検討していたタイミングでCovid-19が発生して市況が一気に変わったんですよね。それを主なきっかけに、心機一転就職活動をしてみることにしたんです。数社とコンタクトを取る中で、最初に内定をもらったのがガラパゴスでした。
ガラパゴスのことは元々知っていて「資金調達後の勢いがあるスタートアップ」と認識はしていましたが、最終的に入社を決めたのはやっぱり理念に共感できたからだと思います。妻がデザイナーであり、ぼく自身も業界の課題については理解していたので、「デザイナーの働き方を変える」「人をヒトらしく」というメッセージはとても響きましたし、どうやって実現していくのか興味もありました。あとは、事業を立ち上げて成長させることの難しさを実感していたこともあって、紆余曲折を経ながら着実に進化している点にも惹かれましたね。
入社からチームの立ち上げ、プロダクトローンチ
そんな経緯を経てPdM第一号として入社しました。PdMと言っても最初は何もわからない状態なので、まずは関係するメンバーにじっくり話を聞くところから始めました。チーム作りやプロダクトの立ち上げは得意領域でもあるので、今後の展望など様々な話を聞く中で輪郭が見えてきて、具体化するための行動に落としていった、という感じです。1月から3月にかけてプロダクト開発チームの立ち上げを行い、並行して2月には最初のプロダクトをローンチしました。
入社した時点ではあらゆる場面で「これから」という印象がありましたが、プロダクト開発は日々アップデートが進んでいますし、大分体制が整ってきました。過去に事業や組織の立ち上げを経験した立場からお伝えすると、やはり何よりビジョンが大事であり、ガラパゴスも実際より「想い」が先行している部分はあったと思います。ただ、理想を現実のものとするべく日々変化しているし、絶え間なく成長しているのも事実です。入社して約11か月ほどですが、現在プロダクトは社内向け、社外(クライアント)向け、両方の開発が日々アジャイルで進んでおり、それぞれ異なるチームが担当しています。
ガラパゴスにおけるプロダクト開発環境の特殊性と面白さ
まず面白いのは、全員がフルリモートでプロダクトを開発していることですよね。「コミュニケーション面で問題はないのか?」とよく聞かれますが、これが全く問題ないんです。ガラパゴス全体に共通する文化でもあると思いますが、開発チームにおいてもエンジニアが一人ひとり自律して動いているし、周りのこともよく見ているし、お互いが尊重し合っている、その結果だと思います。自由度が高く、心理的安全性の高さが自然と醸成されている感じがありますね。各人の成果や行動に関して賞賛を送り合う「ウィンセッション」や、課題のすり合わせを行う「レトロスペクティブ」などの取り組みも安心感や承認の文化につながっていると思います。特にここ数ヶ月は人数も増えたので、メンバーが安心して働ける環境を作ることに対しては、ぼくも、みんなも大切なことと捉えています。
また、PdMであるぼくの立場としてすごくありがたく感じるのは、ユーザーインタビューし放題の環境です。他部門のメンバーも開発にとても協力的だし、迅速かつ率直なフィードバックをくれる今の組織はとても稀有だと感じます。ほぼデイリーのレベルでサイクルを回しているので、開発スピードもどんどん上がっていきますよね。
資金調達後の投資フェーズでもあるので、エンジニアとしては挑戦的な仕事もできてとても面白い環境だと思います。一方でぼく自身は、様々なスタートアップの実例を見てきた経験を踏まえ、コストに関するシビアさは忘れずにいたいと考えています。あくまで「価値のある」プロダクトを残すことを目指して、PdMとして「迅速さ」と「慎重さ」その両方の観点を維持したいです。何に投資をしているのか、コストは適正なのか、メンバーが正しく時間を使えているか。難しいところですが、その積み重ねが良いアウトプットに繋がると信じて頭に汗をかく毎日ですね。
今後について
プロダクト開発については確実に前に進んでいますが、本質的な価値提供はこれからです。構想の大きさを考えたら、進捗率はまだまだ低いと思っています。会社の方向性と合致していて、開発陣も前向きで、ユーザーが本当に喜んでくれる、そんなプロダクトを成立させるのって、実は難しいことなんです。今のチーム・環境であればその難しさを打破できるとも思っているので、今後PDチームがどう進化していくのか、とても楽しみです。
ガラパゴスでは、エンジニアをはじめ、一緒に働くメンバーを募集中です!
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(文責:武石綾子・前川敦子)