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パン職人の修造 101話〜149話 江川と修造シリーズ

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独立して江川と店を始める修造。パン職人として、経営者として、一家の主人として。頑張れ修造。
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2024年5月の記事一覧

パン職人の修造 147 江川と修造シリーズ flowers in my heart

パン職人の修造 147 江川と修造シリーズ flowers in my heart

作業中

杉本は350gに生地を分割をしていた。
側から見てもモヤモヤと物思いに耽ってるように見える。分割だけを続けていたので台の上にいっぱいになってきた。

見かねた由梨が生地を丸めて箱に入れるのを手伝いながら杉本に話かけて来た。

「あの、忙しいのに2人で抜ける事になってすみません」

「俺どうしたらいいか分かんなくなって、でも藤岡さんには世話になったし幸せになって欲しいと思ってる」

「はい

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パン職人の修造 146 江川と修造シリーズflowers in my heart

パン職人の修造 146 江川と修造シリーズflowers in my heart

リーベンアンドブロートのテラスの花々は風に揺れて見ているだけで癒される。

「ここでゆっくりしててね」

修造が用事を済ませる為に工房に行ってる間に3人は選んだパンをテラス席に座り食べていた。

「美味しいねお父さんのお店のパン」

「本当にいい店ね、お客様もいい表情だわ」

確かに、テラスのテーブルに座っている人々は癒しの空間で寛いでいる様に見える。

「あ、大地」

大地はぴょんと席から飛び降

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パン職人の修造 145 江川と修造シリーズflowers in my heart

パン職人の修造 145 江川と修造シリーズflowers in my heart

「初めまして、藤丸パン横浜工場長大和田です」大和田は2人に挨拶した。

「どうもね、俺はパンロンドの柚木阿具利」

「リーベンアンドブロートの田所修造です」

「今藤岡に話は聞いたよ」

「そうなんですね、私も全然気が付かずお恥ずかしいです。いつの間にか木田や足打(あしうち)が裏切っていたとは恐ろしいです。そもそも木田がメールのやり取りをしていて先に全員の取り分の20%を振り込まれたそうなんです。

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パン職人の修造144 江川と修造シリーズflowers in my heart

パン職人の修造144 江川と修造シリーズflowers in my heart

パン職人の修造 江川と修造シリーズflowers in my heart

修造が目が覚めた後

江川は岡田に頼んでアボカドとエビのタルティーヌとコーヒーを持って来て貰い修造に渡した。

食事中の修造に向かって「明日から少し休んで下さい」と言った。

「え?なんで?」修造はタルテイーヌを平らげながら江川を大きな目で見た。

「たまには帰らないと」

「今忙しいからなあ」

「いつも忙しいじゃないで

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