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【EVENT REPORT】1/28学生が欲しいサポートって何かを学生が本音で語りつくす会【🌐トヨタ財団助成プロジェクト】

こんにちは!インターン生のみぞです。

今回は1月28日に行われた「学生が欲しいサポートって何かを学生が本音で語りつくす会」のトークセッションの様子をお届けします。

◯今回のセッションについて

このPower to Changeプロジェクト(トヨタ財団助成プロジェクト)では、「学生の貧困と環境問題」に着目して活動しています。昨年は「日本・京都の貧困」や「環境に配慮した活動について」インタビューや文献、統計を中心にリサーチを進めてきました。

これまでの活動の一部

しかし、リサーチを通してデータや文献でおおまかな傾向を知ることはできても、実際の本質の部分まで理解する・感じることができにくいという問題に直面しました。

そこで、今回のセッションを通して、学生が日常生活の中で困っていること、もっとこうだったらいいのになと考えていることなどを本音で話しあい、実際に何に困っているのか、どんな支援が必要とされているのかを明確にすることが今回のセッションの目的です。

今回のセッションの目的、これまでの活動についてはこちらの記事で簡潔にまとめられています。

◯トークセッションSTART

自己紹介を兼ねたアイスブレイクの様子

当日集まった6人の学生の自己紹介と今の気持ちをシェアした後、トークセッションがスタートしました。

▼「学生が困っていること」

まずは「学生が困っていること」について付箋に書き、ブレスト的に意見交換を行いました。食費、物価、京都の家賃の高さなどの「食・生活費」、アルバイトで忙しくて時間の余裕を持てない、自宅と学校以外に勉強できる場所がない、自炊する手間が大きいといった「時間・余裕」、奨学金などについての情報を得るのが難しい、手続きが煩雑といった「情報・制度」についての意見が出されました。

大学事務室の窓口での対応が冷たかったという参加者の経験や、奨学金の手続きが煩雑であることについて「やさしくないよね」という参加者の言葉がありました。「でも、大学事務室も同じ質問に何百回も答えるのって大変なのでは」という意見が出ており、私(みぞ)自身も「学生の希望を100%叶えることは学生にとっては良くても、ほかの誰かにとっては良くないのかもしれない」と、支援の形について考え直すきっかけとなりました。

▼「学生がほしいサポートって?」

困りごとについて話し合った後は、学生が本当に欲しいサポートについて、先ほどと同様、付箋に書いてブレスト的に意見交換を行いました。

参加者の学生から「食・生活費」「時間・余裕」「情報・制度」それぞれの困りごとについてのアイデアが生まれました。

このレポートで全てのアイデアをお伝えすることは難しいので、会場で出た「食・生活費」の問題についてのアイデアを一部お届けします✏️

【アイデア】
スーパーに学割があったら嬉しい!もっと買い物できるし、自炊しやすくなると思う
・賞味期限の近い食品や規格外の野菜を大学で割安で販売して欲しい。大学で食材を買えたらわざわざスーパーまで行かなくていい。
【アイデアに対しての意見(深掘り・対話)】
・高卒で働いて学割が使えない20歳と、大学に行っていて学割を使える20歳のちがいって何かな?学割を使えない20歳の人もいるって変だよね。将来は大卒の方が年収も高くなるはずなのに。
・みんな「割引」を求めているけど、割引ばっかりしちゃうと生産者にとってはよくないよね。
大人割増とかはどうかな?大人が若者のために少し多く払って、そのぶん若者は安く買えるとか。
→「どれだけ買ってもらえるかわからないけど大量生産」という仕組みをなくして、「先にこれだけお金をもらっておいて、その分生産する」という仕組みにするはどうかな。ふるさと納税みたいに、購入者が先に多めにお金を払って、企業がお礼の気持ちを込めてリターンを含めて商品を渡す仕組みもありだよね。これなら、生産者と消費者のどちらかが無理することもなく、フードロスの削減にもつながるんじゃないかな。
 →実際に経済的に苦しい学生が先払いをするのは難しいのでは?企業側も具体的にリターンを定めて、先払いしてもいいと学生が思えるような魅力があるといいと思う。
 →工場や企業だけじゃなく、農家とのマッチングがあればいいかも!「若者に自慢の野菜を食べてほしい」と思う農家さんもいるんじゃないかな。

トークセッションより一部抜粋

消費者である学生側だけでなく、生産者の立場に立って考えて「お互いにとってハッピーな仕組みづくり」について話されていたのが印象的でした。誰かが無理をして、誰かだけが得をする仕組みではなく、みんながGIVEしてみんなが TAKEする、ギブアンドテイクの関係を築けたら素敵だなと思いました。

そのほかにも、奨学金等の支援手続きを支援するためのアイデアや、学生の居場所と高齢者支援を掛け合わせたアイデアも飛び出し、それらについて深掘り・対話を行いました。

◯感想

最後に、参加者のみなさんで感想を共有する時間を設け、
①今日のセッションでの新たな気づき
②あなたにとって学生の貧困は?必要な支援ってなに?

の二点について話していただきました。

①今日のセッションでの新たな気づき
・ひとりで考えたら出てこない部分も、話し合うことで引き出すことができたし、ひとの意見を一歩引いて聞いてみて乗っかることができました。
・貧困といったら生活費、お金のことにとらわれていたけど、制度とか情報とかいろんな貧困があるんだと知ることができました。自分が思ってることが正しいのか、話し合ってみないとわからないなと感じました。
・こういった話し合いに参加するのは初めてでしたが、考えて乗っかって考えて……をくりかえしてみて、とても意義あるものだと思いました。
②あなたにとって学生の貧困は?必要な支援ってなに?
・助けてとか、支援がほしいとか言えるような環境づくりが大切なのではと考えました。
・ただ支えてもらうだけじゃなく、誰かを支えてるという感覚も大事なのかなと思いました。
・困ってるけど困り方が違うと気づき、組み合わせが大事なんじゃないかと考えました。

参加者の感想より一部抜粋

今回のセッションでは、大学や学部の異なる学生、実家に住んでいる学生や一人暮らしをしている学生など様々な立場で、多様な経験をもつ学生が集まり、それぞれの視点から学生の貧困について話し合うことができました。

最後に、企画をしたプロジェクトリーダーのYasuくんから。

今回は、さまざまな学生からさまざまな本音を聞くことができ、とても有意義な時間にすることができました。特に、参加してくれた学生の多くが、下宿生が多く、自分自身で生活を賄う際に、どのようなことを考えてお金を使っているか、自分の生活費の使い道をどのように決めているかなどを本音で聞くことができて、新たな学びでした。
 また、解決策のフェーズでも、学生を軸としたお金の在り方、制度の作り方を身近な場から行うというアイデアがとても面白かったなと思いました。特に、「学割」だけではなく、「大人増し」というアイデアは斬新だったなと。
 これから、活動をより実践化・地に落としていく際に、プラスモデルの出口について、受益者となるであろう学生から生の本音を聞くことができて、とても楽しく学びしかなかった時間でした!!


今回集められた「学生のホンネ」をもとに、このプロジェクトを進めていきますので、これからもぜひご注目ください👀

集合写真📸

【告知】プロジェクトメンバー募集のお知らせ

本プロジェクト(Power to Changeプロジェクト・トヨタ財団助成プロジェクト)では、プロジェクトに関わりたいという学生メンバーを募集しています。

【こんな学生にオススメ】
・貧困問題に興味がある学生
・環境問題に興味がある学生
・学校の学びだけじゃ物足りない学生
・学校外での活動に参加してみたい学生

「プロジェクトに参加したい!」という学生さんも、少しでもプロジェクトに興味のある学生さんも、まずこちらのリンクよりお申し込みください!

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