自分が思うより「自分」はすごいかも。高校生シフトプログラム🌐熟議①②
こんにちは、行元です!
高校生が社会課題への提案を行い、また自分自身の人生を深めていく「グローカルシフトプログラム」。前回7/23にキックオフを終え、「熟議」パートが開幕。ゲストの世界観に触れ、頭をぐらぐら揺らされました🌻
という声が聞こえてくる中、モデレータのHilaから「自分にとって面白いな~!と思ったことをメモしてみよう。ゲストのお話しを通して自分を知るために。」という言葉と共に待ちに待ったtalkがはじまりました!
熟議①・②のゲストはこちらのお二人
https://note.com/glocalcenter/n/n4bfb54779002?magazine_key=m27e08049f57b
それでは、当日の様子をどうぞ!
熟議①Piece of Syria 中野貴行さん
「当たり前ってなんだろう?」
1人目中野さんは太陽みたいな笑顔と柔らかな雰囲気が印象的。今日のみんなに向けた講演テーマは「当たり前ってなんだろう」という問いと、「イメージと実際は違う」ということ。中野さんの原体験をもとにまっすぐ語りかけていただきました。
アラビア語と英語を操る、すごい人だ・・・と圧倒されるメンバーにまず、語られたのはなんと、中学当時は自分の笑顔を見るのが嫌いで、僕には無理だ。という考え方だった、今では信じられない自身のお話でした。
自分に自信がなく、部活でも競争の世界で自分に価値を感じられなかったそうです。
そんな中、吹奏楽で1人1人が価値を感じられる協奏の世界を知り表情も和らいでいったそう。
「一人ひとりの力を合わせて、パズルのピース(Piece)のように、一人ひとりの力が小さくても、力を合わせることで平和(Peace)を実現できる力を持つことを目指す。」この原体験が現在のピースオブシリア活動に繋がっているように感じます。
6秒に1人が・・・
そんな中野さんの活動の原点は、更に時をさかのぼります。小学生の時に知った事実。「ごはんを食べれなくて亡くなっている人が、6秒に1人いる」ということ。ここから卒業文集に「世界の平和のために働きたい」(できることでなく、”やりたいこと")と宣言し活動をスタートされました。
その後、めげそうになるたびに、この自分の夢を思い出していた中野さん。しかし、英語ができない・・・。そんな時かけられた「英語ができないのに海外に行くの?」という言葉に「英語ができたら海外に行けるんだ!」と思われたそうです。
当時の中野さんの「『できること』の中にやりたいことはなかった。『まだできていないこと』にやりたいことがあった。」また、仕事は時代によっていろいろ変わる、今あるものの中でやりたいことを探す必要はなく「なりたい自分」をもつことを心がけたそうです。
イメージを乗り越え、見えてきたもの。
その後、中野さんがまずぶつかったのは自分自身が持つイメージです。そこから見えてきたのが、世界の事実。中野さんが青年海外協力隊で出会ったシリア。みなさんは「シリア」と聞いて何を思い浮かべますか?
当時、中野さんが見たシリアは・・・
2008年から2年間シリアで生活した時に出会った1人の少女の言葉が中野さんを動かしました。
上記の言葉で、「夢を叶える大人でありたい。夢を追いかけていいって、子ども達に伝える大人でありたい」と決意されたそうです。
そして今、中野さんはこの少女に
①あなたのおかげで夢がもてたよ、と伝える
②平和なシリアへ皆さんをご案内するという2つの夢があります。
そんなシリアで2011年3月、戦争が始まり身近な人たちが戦火に巻き込まれ、かつての美しい街並みや人々の日常が奪われてしまいました。
iPhoneを持っている人たちが難民になる
中野さんが見た美しいシリア。出会った人々、少女の夢。戦争が始まってから4年間で平均寿命が-22歳、就学率99→6%となり、当たり前だった世界が戦争によって「叶わない夢」に変わりつつあります。
その事実から目を背けずに「シリアをまた行きたい国にする」というVISIONを掲げ、徹底的に現地の人の声を聴き必要な支援を行っています。
「どこで戦争が起きるかわからない」「アイフォンを持っている人たちが、難民になった」また、友人からは、「日本って発展しすぎて信号ないんだろ?テレビでみたよ」と言われたことがあるそうで。これは私たちも、一緒ではないか?とイメージで物事を見ることに警鐘を鳴らされました。
かわいそうだからでなく、大好きだから応援したい。「世界を変えるのはたった一人の想いから」ということで、メンバーと夢ふくらましワークを行いました。
中野さんのお話を聞いた感想(抜粋)
熟議②アフリーダさん&ショコラさん
自分の<好き>を貫き通す!
おそらく、日本の高校プログラム史上初ドラァグクイーン登場&公開メイクショー!本来0時以降の世界で生きるゴージャスなお二人に高校生の太陽が出ている健全なお昼タイムに登場いただきました。普段交わらない人が出会う世界の架橋の形の1つかも・・・と感動しながら授業がスタート
2人目のゲストはBGMと20cmのハイヒール👠と共にドラァグクイーンの登場で会場はドキドキ・・・圧倒されています。今回講義&メイクショーということでインターン生の三谷君を生贄に(!?)大変身してもらいました✨
ドラァグクイーンって何者なの?
という問いかけからはじまった刺激たっぷりのゲストトーク。一般的には男性が多いが、アフリーダーさんは異性愛者の女性。(国内では女性5人くらいだそう!)
通常は、SHOWでは声を出さず歌と音楽に合わせたリップシンク(口パク)を行う「異形のパフォーマー」だそうです。なぜ異形なのかはこのあと深堀していきます。
アフリーダさんとドラァグクイーンとの出会い
大阪芸術大学に入学。大学でゲイの友達に出会い、その友達に誘われたイベントバイトでドラァグクイーンを知ったそうです。ブブ・ド・ラマドレーヌさんのステージをみて「ステージの上はなんてジェンダーレスなんだ!」と衝撃を受け、3日後に弟子入りを志願。そこからスタートしたのがきっかけだそうです。
ドラァグクイーンはジェンダーも、セクシャルマイノリティも好きなものも「何を美しい」と思うかもみんなバラバラ。
そんなアフリーダさんが高校生の頃は・・・
見た目「足が細ければ」「〇〇だったらモテたのに」ルッキズムにとらわれていた。でも、本当は見た目なんてどうでもいい。
国籍・性別・セクシュアリティを超え、社会的地位や権力が効力を持たないクラブで、破壊的な美しさを魅せたものが正しいとされる世界。その世界の魅力にアフリーダさんはどんどん引き込まれていきました。
破壊的な美しさを魅せた者が「正しい」とされる世界。
アフリーダさんの名前の由来は、敬愛する好きなもの。ずばりAYUとフリーダ・カーロ。当時から大好きなアーティストの「AYU」その話を聞いてくれた先輩が、「そんなの無理」でなく、AYUに近づける為のメイクや衣装選びをしてくれた。そして若くして悲惨すぎる事故をきっかけに画家を目指し、自分の哲学をもって生き抜いたメキシコの画家のフリーダ・カーロ。「男性が求める女性像を超える」独自の美を持つ、既存の性役割を超えた表現をするという想いもこめてアフリーダさんが生まれました。
男らしさや女らしさという既存の性役割を”超えた”表現
冒頭、ドラァグクイーンは「異形のパフォーマー」であるという言葉で表現した所以は下記のとおりです。
正岡子規の「美は絶対に非ず」ということばを思い浮かべていました。独自の美しさ、自分の美学を追い求める世界。単なる異形の化粧ではなく、既存
の社会や既存の概念を乗り越えようとする姿勢だったのですね!!
学生からの質問タイム(抜粋)
そしてショコラさんの手によって変身した三谷君・・・
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
命名「マリン・スネーガー」、マリンちゃんに生まれ変わった三谷君が会場に登場しました。
▽メイクを施された三谷君の感想です
メイク前は、緊張して汗かきまくりで、メイク後ではぶっちゃけ「すごい」「メイクってここまでできるんだ」と自分の顔に衝撃ばかり受けてノリノリでお披露目していました。
一夜おいて写真を見返すと、メイク前はすごい委縮していたにもかかわらず、メイク後は見てと言わんばかりに堂々としている姿に大爆笑しています。講師のお二人とお話をしていて、5分ほどのショーのために1~2時間かけてメイクをして、衣装を自作してとすごい労力を割きながら活動し「好きな事を貫く」姿に感動しました。また、講師2人の方々の「好き」という想いをメイクをしていただいたり話を聞きながらなんとなく分かった気がします。
貴重な体験を本当にありがとうございました。
中野さんとアフリーダさん、二人の話の共通点
「美しさ」を誰にも決めさせない。
「常識とは?」「当たり前とは?」「あなたは何が好き?」「何ができるようになりたい?」奇しくも二人のゲストから繰り返し語られたのはこの言葉たち。
さまざまな常識に触れることとイメージで決めつけない、自分の眼でみて、手足を動かし体温をもって確かめることの大切さを教えてくれた中野さん。
美の基準を既存の社会や外部に置くのではなく自分で決める。その美を貫くアフリーダさん。
常識は、時代、場所、そして人によってさえ異なる
立ち戻ると、好きってなんだろう。
出来ないって決めてるのは自分。
お二人から皆への共通するメッセージは、「自分が思うより『自分』はすごいかも。」だったのではないでしょうか。
Day2「熟議③・④」へ続きます✨
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