見出し画像

海外から知るコロナの感染クラスター分析 N106

 国立感染症研究所の専門チームが6つの典型的なケースをまとめた。医療機関での院内感染、カラオケを伴う飲食店、職場での会議、スポーツジム、接待を伴う飲食店、バスツアーとのことだ。

 正直なところこの状況下でそんな場所に行くのか?と思うのだが、海外の事例を見ることでより現実的なリスクがどこにあるのかを伝えたい。例は私が住んでいる小さな街なのですべてを参考にはできないが、発生した場所や感染者数をすべて知ることができるので事実を市民が把握できる(日本は選ばれた人しかアクセスできないので不信感が募るのだと思う)。 以下が主なクラスター発生状況だ。

 <クラスターが多い(3件以上)> 

・老人ホーム 
・公営集合住宅
・食肉加工センター 

 <クラスターが発生した(3件以下)>

・障害者施設
・病院
・食品流通センター
・小中学校
・キャンピングカー会社
・フランチャイズファーストフード
・ホテル(海外帰国者受け入れ用)

 三密が感染することは間違いなさそうだが、建物感染が目立っている。老人ホームや介護施設、病院は医療関係者が出入りするため感染者が入り込んでしまうと一網打尽になってしまう。また公営集合住宅も目立っている。一棟につき数百人単位で感染者が出ている。公営集合住宅に住む人たちでパーティをやっているとも思えないので感染経路はエレベーターである可能性が高いと私は考えている。空気感染なのかエレベーターのスイッチからの接触感染からなのかはわからない。  

 また食肉加工センターでの感染が目立っている。ある意味三密の典型かもしれない。政府も一旦操業を止めるように指示を出したほど、このクラスターについて危険視をしている。その他の海外でも目立っているのだが、日本では注目されていない。  

 最後に別の観点で共通する点は社会階級の低い階層の人たちが従事する職業に紐づいている点だ。公営集合住宅は低所得層向け(日本は富裕な建物まで手を出しているが、通常低所得向けに行うものだ)であるし、医療従事者(医師などを除く)の多くは移民である。彼らは社会のインフラとしてリスクを背負いながら外出先で働いている。 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?