松本 八六九

物書きに憧れる年齢になったようだ。よく年寄りがメモを書き残す。政治や経済、その日にあっ…

松本 八六九

物書きに憧れる年齢になったようだ。よく年寄りがメモを書き残す。政治や経済、その日にあった事などを自らの備忘録として、或いは誰かに見てもらいたいと言う承認欲求もあろう。とりあえず始めてみる事にした。

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固定された記事

色は匂へど い

いつの日か 君と暮らすと 夢を見る 覚めては居ない 影を追いけり

松本 八六九
7か月前
68

色は匂へど ね

ね 寝る度に 深く太くと 結ばれて 我が心なか 蕩けるままよ

松本 八六九
4か月前
10

色は匂へど つ

つ 津和野にて 出逢う恋人 つゆ知らず 十字のもとで 我心決め

松本 八六九
4か月前
7

色は匂へど そ

そ 素麺の 白さ恥じらう 君の肌 長き脚には 小さき足かな

松本 八六九
5か月前
15

色は匂へど れ

れ 煉瓦色 真夏の日傘 涼しげに 術科学生 惚れてまうやろ

松本 八六九
6か月前
11

色は匂へど た

た 誰が為に 君は生きるの 己が為 大根島が 涙で沈む

松本 八六九
6か月前
20

色は匂へど よ

よ よしなしの 繰り言相手に 二度三度 許しを乞えば 懐深さ知り

松本 八六九
6か月前
19

色は匂へど か

か 彼方から 近づく汽笛 貴婦人の 車窓に見るは 愁いある君

松本 八六九
6か月前
8

色は匂へど わ

わ 我が想ひ 誰が分かるも 梅雨知らず 紫陽花寺の 鐘に込めるや 明日から旅にでます ではまた

松本 八六九
6か月前
9

色は匂へど を

を 音戸橋 瀬戸の花嫁 何想ふ 風呂から上がり 紅葉色な肌

松本 八六九
6か月前
12

色は匂へど る

る 類々の 酒場行きたし 君となら 場末の地の果て オホーツクまで

松本 八六九
6か月前
13

色は匂へど ぬ

ぬ 縫い残る 短きズボンの ボタンには 細かき指が 想い出紡ぐ

松本 八六九
6か月前
10

色は匂へど り

り 凛とした 銀河の鉄道 旅路する 背中立つ姿 心奪われ

松本 八六九
6か月前
11

色は匂へど ち

ち 散りゆく葉 黄色い絨毯 寝転ぶ君 銀杏嗅いで 怪訝な顔

松本 八六九
6か月前
8

火宅の兎 11

当時は靖子が所謂、水商売で客との同伴か、もしくはパトロンを伴う呑み屋の女将さんに見えたのは言うまでもない。あるいは、この界隈には多い極道の妻に見えたかもしれない…

松本 八六九
6か月前
6

色は匂へど と

と 蜻蛉の眼 くしゃみで逃げた 秋の空 ブタクサ嫌う 君の洟垂れ

松本 八六九
6か月前
13
色は匂へど い

色は匂へど い

いつの日か 君と暮らすと 夢を見る
覚めては居ない 影を追いけり

色は匂へど ね

色は匂へど ね



寝る度に 深く太くと 結ばれて
我が心なか 蕩けるままよ

色は匂へど つ

色は匂へど つ



津和野にて 出逢う恋人 つゆ知らず
十字のもとで 我心決め

色は匂へど そ

色は匂へど そ



素麺の 白さ恥じらう 君の肌
長き脚には 小さき足かな

色は匂へど れ

色は匂へど れ



煉瓦色 真夏の日傘 涼しげに
術科学生 惚れてまうやろ

色は匂へど た

色は匂へど た



誰が為に 君は生きるの 己が為
大根島が 涙で沈む

色は匂へど よ

色は匂へど よ



よしなしの 繰り言相手に 二度三度
許しを乞えば 懐深さ知り

色は匂へど か

色は匂へど か



彼方から 近づく汽笛 貴婦人の
車窓に見るは 愁いある君

色は匂へど わ

色は匂へど わ



我が想ひ 誰が分かるも 梅雨知らず
紫陽花寺の 鐘に込めるや

明日から旅にでます
ではまた

色は匂へど を

色は匂へど を



音戸橋 瀬戸の花嫁 何想ふ
風呂から上がり 紅葉色な肌

色は匂へど る

色は匂へど る



類々の 酒場行きたし 君となら
場末の地の果て オホーツクまで

色は匂へど ぬ

色は匂へど ぬ



縫い残る 短きズボンの ボタンには
細かき指が 想い出紡ぐ

色は匂へど り

色は匂へど り



凛とした 銀河の鉄道 旅路する
背中立つ姿 心奪われ

色は匂へど ち

色は匂へど ち



散りゆく葉 黄色い絨毯 寝転ぶ君
銀杏嗅いで 怪訝な顔

火宅の兎 11

火宅の兎 11

当時は靖子が所謂、水商売で客との同伴か、もしくはパトロンを伴う呑み屋の女将さんに見えたのは言うまでもない。あるいは、この界隈には多い極道の妻に見えたかもしれない。この時にはまだ靖子と長い付き合いになろうなどとは、微塵にも思わなかった。確かに同郷であるが故に、身近に感じられたのも事実であったが。単純に容姿が淡麗で、やや歳上の女に見えたやもしれない。ただそれだけに思えた。

色は匂へど と

色は匂へど と



蜻蛉の眼 くしゃみで逃げた 秋の空
ブタクサ嫌う 君の洟垂れ