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グラインダーについて語ろう パート2 Victoria Arduino Mythos one

今回のグラインダーは最新情報ではなく、実は2-3年前までオーストラリアの市場を制覇していたヴィクトリアアーデュイノのミゾスワンの話です。

今まで使ってきたグラインダーの中で一番好きだったグラインダーです。ただ少し癖があり、多くのバリスタ達に買い替えられてしまいましたが、2-3年前まではこのマシーン、どこでも見かけていました。なぜこのグラインダーが私は好きだったか、なぜ使われなくなったのか、書いていきたいと思います。

最初のMYTHOS ONE

Victoria Arduinoとは?

ヴィクトリアアーデュイノは古い歴史のあるコーヒーマシンでも有名なイタリアの会社です。最初のコーヒーマシンは1905年だそう!歴史についても面白いのですが興味ある方はHPまで行って読んでくださいね。
History - Victoria Arduino
Barista championshipの2015年から2017年の公式スポンサーで、ブラックイーグルというコーヒーマシンが競技に使われていました。現在ミゾスワンの公式ホームページを見に行くとこんなことが書かれていました。



MYTHOS ONE 人気だったのに何故使われなくなったのか

グラインディング パーフェクション アゲイン

AGAIN, 再び。企業もよく市場をわかってるなと。

このグラインダーのすごいところはハンズフリーでグラインダーしてる時間を待たずにマルチタスキングが出来て、尚且つこのグラインダーで私は甘みが増すように感じました。
チョコレートやダークベリー系ミルクビーンズがいまだに主流なのもあってか、コーヒーが美味しくできる、など一時期評判になりました。ただし、その後忙しいカフェのバリスタをただイライラさせるグラインダーになったのです。

まず、温度の変化にとても弱いし影響されてしまうところ。例えばオーストラリアの朝のカフェは4時間位ノンストップで10kg位コーヒーを作り続けるのはよくあることで、何回もグラインドしていると、冷却機能でこのグラインダーのファンが付きます。そうすると、なぜかファンがついた瞬間からコーヒーのグラインドサイズが急に細かくなります。スケールで毎回図っていたとして、も、21gになるように時間を設定したとして、21.2gー21.0g-20.9g-21.1g-ファンがつく-20.3g-20.5gという感じで急に変化します。毎回重さを計っているところならすぐに気づいてファンがついたか確認できるのですが、グラインダーを信用しきってるバリスタ達、もしくはジュニアのバリスタ達には何が起きたか瞬時に落ち着いて判断できなくなります。
この話の時点で、サイズをアジャストすればいいだけでしょ?と思ったかもしれません。なんと、アジャストメントダイアルが何故か使ってるうちに全く影響しなくなる瞬間があるのです。は?と思うかもしれませんがデザイン的にグラインダーのバーが斜め横を向いているために、豆が引っ掛かりやすく、アジャストメントが正しく動かなくなる時があります。何回も豆をコーサー(荒く)に調整して、影響しない、コーサー、変わらない!と何回もアジャストした結果突然それが影響して荒すぎるサイズのコーヒー豆が出てくる。そういうことが起きるから落ち着いて様子を見よう!とできるバリスタがいかに少なかったががよくわかりましたね。

そうなんです。オーストラリアの美味しいといわれているコーヒーも実は一部のすごい研究者なバリスタやロースター達に作られているのです笑 ほとんどのバリスタは、コーヒーが作れるけど、美味しいコーヒーをどうやってつくるか知らないのです。その人達にとって、このグラインダーは曲者だったわけですね。内部熱の影響をそのまま受けやすいわけですから、もちろん朝と夕方10-20度気温の違う冬など、忙しい時間が終わった後に5分置いた後、このグラインダーはまたどうなると思いますか?また違うんです。落ち着いて同じサイズで出すとまた戻っていたりするので、そういう何がおきるか?というのをよく観察して知っているバリスタ以外には、ただの面倒くさいグラインダーそのものになりました。

他にも、定番のMAZZERのグラインダーに比べるとやはりスピードが遅い、朝と夕方で味が違う、コーヒーが引っ掛かりやすく詰まる、掃除の回数が多いなどさまざまな理由でここ最近は使われなくなってしまいました。

そんな憎いけど、癖を知っていれば、こんなにコーヒーが美味しく作れるグラインダーはなかったんじゃないか?と思うほど、私の求める、美味しいと感じるコーヒーレシピにはピタっといつも当てはまっていました。だから公式ホームページにAGAINと書かれているのはわくわくします。もし朝だけで10kgなんて出ないけど使ってみたいと思ってくれたなら、ぜひ進化型のミゾスを試してみてほしいです。

コーヒーの味に関しての追記です

単純に甘みを出したいならコーヒーマシンの抽出温度を下げればいいじゃない、という方もいらっしゃるかもしれません。ですが下げた時の舌ににこるナッティー感のつよさ、ぬちゃっと感が私の好みでないのです。コーヒー作りは正解がなく、結局美味しいコーヒーとはなんなのか?いまだに答えが出せません。何故かというと、みんな味の感じ方が違うし、好みも違うからです。なので私はいつも、バランスがある、甘みと旨味、そのコーヒーが持つ香りを最大限に引き出したBalanced coffeeを美味しいコーヒーの答えだと思って味見をします。答えがあれば知りたいし、コーヒーのプロたちと知り合って情報交換がしたい。そう思って私はこの記事を書いています。誰かプロの方で答えを知っていたら教えていただけませんでしょうか?


パート1はこちら


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