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帰り道について、

仕事からの帰り道、年下の男子から、

お兄さん、カードの手続き済んでますか?

と、声をかけられ、

一瞬、イラッときて、

その男子は無視したんだけど、

でも、年下の男子から、

お兄さんと、呼ばれるのは、

悪いことなのか? 

当たり前?

だって、そう見えるのだから?

なら、それでいい?

僕はモヤモヤ、考えてしまった

僕は、できれば、名前で呼んでほしい。

お兄さん、ではなくて、

だって、年下の、見知らぬ男子から、

お兄さんと呼ばれたら、

失礼だと思わないか?

でも、その男子は、僕の名前を知らない

だから、僕のことを、お兄さんと呼んだ

それだけのこと。

別に、腹を立てるまでもない。

僕はただの、名も無きお兄さん。

僕の名前なんて、知るわけ無い。

そう思いながらも、でも、

僕は仕事からの帰り道を歩いてて、

つまり、職場では名前で呼ばれていたから、

どうしても、その名も無き僕に、

違和感を感じてしまうのだ。

職場と帰り道は、全く違う。

帰り道を歩いてる以上、

職場にはもう、僕はいない。

名前で呼ばれていた僕は、

もう、そこにはいない。

帰り道を歩く、名も無きお兄さん。

それが普通、当たり前。

だからこそ、年下の男子からは、

僕はただの、お兄さんなのだ。

だから、そう呼ばれた。

そのことに不思議はない。

なのに、なぜ、

僕はそう呼ばれたことに、

イラッときたのか?

どうして?

だって、それが当たり前なのに?

礼儀?言葉遣い?ルール?マナー?

それをただ、信じているだけ?

じゃあ、信じてるのは誰?

僕?

お兄さん?

どういうこと?

だって、年下の男子は、

僕のことを知らないのだ。

知らないだけなのだ。

僕のことなんて。

知れるわけがないのだ。

僕のことなんて。

帰り道って、そういうものなのだ。

だって、帰るのだから。

名前で呼ばれていた、その場所から、

名前の無い、どこかへと向かう、

そのための、道なのだから。

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