詩）パクス　イスラエル

もう東方の世界も、西方の世界も、ローマ人を満足させることは出来ないのだ。全人類の中で奴らだけが、世界の財貨を求めると同じ熱情でもって、世界の窮状を欲している。彼らは破壊し、殺戮し、掠奪することに、偽りの名前をつけて「支配」と呼び、人の住まぬ荒涼たる世界を作りあげた時、それをごまかして「平和」と名づける

タキトゥス　年代記

カーン・ユニスの遺跡の間で人生は続いている

ガザへの継続的な攻撃により教育が中断された後でも　カーン・ユニス東部のアバサン・センターで子どもたちに日常を取り戻してもらうために　若者のボランティアによる教室の開設が行われている　こんな狂った飢餓と破壊が地上を覆う中でも　支配欲と金銭欲が笑いつつ死を強制的に押しつけて来る日常の中でも　精神的な迷子にならずに続いている

私の肩は決して小さくなりませんでした
私は抑圧者たちに立ち向かいました
私は孤児で　服を着ておらず　裸足。

抑圧と不正な負担を課され　巧みにより貧しい人々を破滅に追い込み　厚かましい詐術を持ち出すものたち　土地とひとにある根底的なものは自然と受け継ぐものではなく教育して受け継ぐもの　困窮し　虐げれたものたちが記憶しているもの　血の中に流れるもの　

罪　生命が消される恐怖の中で　死の淵に立って生の意味を問い詰める　人間の内部にあるあくなき欲望は完全には消せない　支配者に屈してひたすら恭順することを誓わせ　保護することは人間愛か　勝利のあと　敵を保護するものは　自らをあらゆる人間の支配者とみなす　罪を操り　かき消し　「平和」は演出される
「平和」は不正であり　破滅と略奪と殺戮の別名の「支配」であり　耐えやすくした「奴隷化」であり

それでも　人生は続いていく　裸足で裸のあなた
重すぎる地球を抱いているあなたの前で