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親子関係大荒れ時(1)

まだ春休みだった頃、長男との関係がかつて無くこじれてしまい、家庭内で修復しようとしても悪化するばかりであった。これまでも誰かに相談することで解決の糸口が見つかった経験があったため、今回も迷わず地域の子育て相談センター数カ所に問い合わせをした。

その際のやりとりや、改めて発達特性について思いを巡らせたことについて書いてみたいと思う。

相談した当時の状況

相談は対面2カ所、オンライン相談1カ所を利用した。今回は対面の相談所に、初回夫といっしょに出向いた時のことを中心に書こうと思う。先方2名、こちら2名で1~2時間ほど相談させていただいた。

親子関係の修復を目的に相談

相談の目的は親子関係の修復だった。私から、最近の親子間衝突の背景には塾の大変さがあること、夫からは学校における担任の先生との関係について話した。

まず家庭内の具体的な揉め事として、睡眠時間を巡って衝突していた。もともと8時間寝かせたい母に対し、長男がそれは無理と言うようになり、塾も交えて話し合った結果、7時間で合意をしていた。

しかしその後も長男が「7時間には何の効力もない。他の子も誰も守ろうとしてない。それで宿題が終わらなかったら怒られるし授業も出させてもらえない。」と訴え、それなのに合意したのだからと7時間睡眠を守らせようとする母は非協力的だと言い続けた。

私は先生が7時間寝るように長男にも諭している所を目の前で見ているため、効力がないはずがないと思ったが、長男は安心して7時間寝られていなかった。

確かに「なぜ7時間寝ない!!」と怒られることは皆無だが、宿題が終わらなかったら怒られるし、授業に出させないなどの罰もある。暗黙で睡眠を削るしか無く、それをしないと課題の進捗が悪いと処罰される所が、昨今のビッグモーターのニュースと重なって見えてしまった。

また、ある時を境に、それまで宿題の提出時刻が23時だったのが、23時半になり、翌朝は次の課題が6時にメールで送られてきて7時厳守で提出となったことからも、7時間睡眠は本気ではなかったのだろうと思った。

これがスポーツ選手のように休日も挟みながらやるなら良いのだが、「誰一人、一日も欠かさず続けること!」と来ると、やっぱり親としては子供が壊れることを心配する。

長男は気力があっても体力がついて行っていないのだ。目の下に茶グマも出来てしまっている。

大学病院の先生にも睡眠時間の相談をしたことがある。必要なら診断書を書きますと言われたが、塾に真正面から持って行っても難しいことは色々あって経験済みのためやっていない。

好きにやらせてみる

長男と睡眠をめぐって衝突している背景に触れた後、相談員の方から、一度好きにやらせてみてはどうか、長男が納得しないと聞き入れない特性もありそうで、このまま平行線を辿るよりも良いのではないかと提案を受けた。

私もそれしかないかもしれないとは思っていたが、塾からの要求が、出来たら出来たで、ならまだやれるとなってしまうため、もうこの辺でラインを引かなければと思っていた。

でも、ならば好きにさせてみようかと思った。長男がある程度自分の意志でやっている所があり、夫がサポートするようになってからは更にペースも上がっていた。これを長男が最終的に自分がやり続けたいからやった、気がついたら四六時中やり続けていただけと思えるように、親は黒子になってサポートするタイミングなのかもしれないと。

ちょうど7/26のNHKプロフェッショナル仕事の流儀で、小児心臓外科医 山岸正明先生についての特集が放送されていて、先生は長時間の手術が終わった後も部屋に戻って振り返りをしたり、ご自宅でも手術映像を見て考えたり、移動中もずっと考え続けていらっしゃった。長男がもしこういう形を自分の意志でやっているなら、私だって全く反対しない。

長男が置かれている状況がブラックなのか、ホワイトなのか、この解釈が私が相談している先では完全ブラックかグレーとなるが、一方で塾や夫をはじめ、”成果・結果・努力”を強調する人は、これをやる価値があると見る。ブラックかもしれないが、時にはがむしゃらにやる必要もあると。

努力はもちろん大切であるとして、何かが違うと感じる。そしてこれを表明すると、そう感じるだけでしょと言われることもある。さらに塾に改めて様々な懸念を伝えると、「私たちは正しい努力を示し続けているので、我流ではなく、是非その通りに歩んでほしいです。」と言われ、懸念が共有できないのだ。

現状が努力と結果を結びつけすぎていることにも懸念している。これでは結果が出なかった時に努力不足と言われかねないし、「合格した生徒は皆先生の言う通りにやっていた」と言われると、尚更憂鬱な気分になる。

(2)につづく