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認知症の親が全身麻酔手術を受けて。

90歳の父。半年前に全身麻酔で手術をした。
手術は大成功だったが、長期で入院し、生活リズムが狂った事が影響したか? 
全身麻酔が脳血流に影響したか?原因は分からないが、
手術後から、時間の感覚が狂ったのと同時に、
文字にした『  2時と14時  』などの解釈をミスるようになり、
『  14日と14時  』なども間違えるようになった。

きっと退院したら、戻るだろうと安易に考えていたが、
戻るどころか、半年かけて日に日に悪化し続けている。
【人がどれだけ人間らしい生活や自分らしい生活を送り、人生に幸福を見出しているか、ということの尺度(QOL)】が、手術した事で一気に低下した。
ジワジワじゃなくて、急に低下したので本人もとても混乱している。

手術前は、90歳とは言え思えないQOLだったから、本人も私も先生方も全身麻酔の手術が適切と判断し、行なった。。。
脳の画像検査でも、今までは90歳に見えない脳だったのに、
最近は画像上でも“ 90歳レベルの脳  ”になってしまっていた。

『2時と14時と14日』が混乱するから、今までは出来ていたケアマネさんやヘルパーさんとの日常のスケジュールのやり取りも上手くいかなくなった。
「ミスをしたのは自分のせいではない。相手が急に予定を変えてきたからなんだ」と一生懸命私に言い訳をする。
自分は可笑しくないんだと必死で訴えて来る。
見ていて辛い。。。

昔から家業の切り盛りを全て一人でやって来た父。
「私にも教えておいた方が負担が軽くなるから共有しようか?」と何度も伝えてきたが、
「俺が死んだ時の事なんて言うもんじゃない(怒) まだ出来る。俺から仕事を奪うな(怒) 遺言書なんかも絶対残さないからな(怒)」と言い、
90歳になった現在も全て一人でやっている。
でも、ここに来ていよいよ上手く出来なくなり焦っているがどう頼っていいのか分からない様子。
家族に甘えないで自分だけで頑張るのが格好良いと思っている父。
“  さすがに大事過ぎる事は周りと共有しなければ大変な事になる  ”
と判断が出来ないのも認知症の症状なので、手を貸そうとすると馬鹿にされていると思い怒り出して「絶縁だ!(怒)」とヒートアップしてしまう。

はぁー将来が不安で心配だが、何とかする方法がきっとあるに違いない。
だから、今は父と言い争いをしたくない。
でも、顔を合わせると私からケンケン言ってしまい優しく出来ない。
noteを書いている時は冷静でいられるから、もう言わないって誓えるんだけど、顔を見るとケンケンケンケン。。。ダメな私だ。


でもでも!そうだ!
そう言えば、入院した事でいい発見があった!
戦後食べられなかったチョコレートへの執着が強く、チョコレートが大好物の父。
大昔から毎日毎日大量のチョコレートを食べて来た。
戦後の食糧難の苦しい経験を聞かされると取り上げる事も出来ず、食べたい放題を見守って来た。

でも、入院中チョコレートは禁止。
強制的に絶った事で、酷い下痢症が急に治った!

以前はいつ下痢をするか分からないので、通院前日から絶食する程の酷さだった。恐らく油分の摂取量が年齢に合っていなくて口から坐薬(チョコと同じ原料で出来ている)を入れ過ぎて緩くなっている状態だったと思われる。
チョコレートをやめた今、下痢症が完全に治り快適な様子♪♪♪、
よかった♪よかった♪

長くなりましたが、
90歳で全身麻酔をして、QOLが低下するのなら、手術をやらないと言う選択肢もあったのかもしれない。
でも、今頃痛くて違う事で苦しんでいるかもしれなかったから
どちらの選択が正しかったか、こればかりは分からないか。。。

【3月18日追記 ;    『人生は無限にあると思ってると終わらない。
           だから終活はしない方が続くんだよ』
           とテレビで言っていた!
           まさに父!
           終活してないから今があるんだ!
           「遺言書なんか残さない」
           すごく納得!

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