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「介護の無知と3つの病院」第2話

転院して まず受付でこう言われる「入院の期間は2週間です。それ以上
必要になる場合は転院していただきますが大丈夫ですか?」
キョトーンとなりましたがここしか決めてきてないし はい とゆうしか
手立てがない
何かひっかかりましたがすぐ検査にとりかかります。胃カメラ。

母は胃カメラが大嫌いで「ついてきて」と訴えます。以前父にもお願い
したらしく臆病な父は断固拒否したそうで恨んでいました。
医者にきくといいとゆうので検査に同行し母に「頑張れ頑張れ」と
励まします。すんなりいきましたが胃の中が綺麗な画像で見れ、
医者が私に色々説明してくれました。
今まで壮絶な遺体や血まみれ内臓を描いてきましたが本物は衝撃です。
胃の中だけなのに少しクラクラ。しかも先生は私と目を合わせ
首を横にふるのです。
私は「大丈夫ですよね?」と聞くと念押しに
「あちこち転移してます。手遅れです」

私は母の検査が終わったと同時に人気のない場所に行き涙を
我慢しようと勤めましたがどうやっても泣けてきます。
看護師が「佐々木さんのご家族の方」と呼んでますが
泣けてきて泣けてきてトイレに入り思い切り泣いてから
行こうとしましたが全くとまらずもう諦め泣き顔のまま
看護師さんの話を聞くことに

それでも絶対に母の前で泣くわけにはいかず何とか涙を
止めました

母はトイレにも立てなくなっており横にポータブルトイレが
設置されましたがそこにさえ移動できなくなっています。
看護師を呼ぼうかと思っていると姉が来てひょいと母を持ち上げ
簡単にPトイレに移動させたのです。なんとなんと姉は介護の
初任者研修の資格をもっていたのです。ここで初めて姉を尊敬します

しかもさっき医者に言われた事を言っても動じていませんでした。
姉は鉄の女です。昔からそうでした

約束道理2週間後Drコトーに出てくる様なボロボロの海沿いにある
病院に転院

そこに移動した時、前の病院と違い看護師も医者もがさつな印象でした。
とうとう母は尿管を付けられます。もう立つことすら出来なくなって
いました。ベッドも大部屋の端でジメジメしてます。扱いが雑で
悲しくなりましたが母は「いいよ大丈夫」といいます

びっくりすることに又検査。前の病院の検査結果があるはずなのに
移転先でも検査して確認するとゆうのです。つまり
売り上げを稼ぐシステムが病院にはあるとゆう事。現在はこの悪の
システムどうなっているんでしょう?

その話を鉄の女に話した時しばらく黙っており、廊下の移動中に
振り向くと泣いていました…。あの鉄の女が…鬼の目に…

ここの病院は介護士もがさつです。シーツ交換の時2人組でやってきて
おしゃべりに夢中。体の移動中にドスンと音がし母が痛っと顔を
しかめたのです。私は思わず「乱暴にしないでください」とゆうと
介護士たちはブスクレ、私を無視「すみません」の一言もないのです

もちろんこの事を鉄の女に報告。

すると鬼はこういいます
「なんで文句なんかゆうの!もっと意地悪してきたらどうするの!」と

渡る病院は鬼ばかりなのか?世間ってもんは寝たきり病人にも
意地悪をするのか?私は当然、看護婦長にいいつけたと思います。
すると個室に移動

二度と介護士たちが来ることはなくなりました

こうして母は天国にめされたのです。

鬼はドラマのように医者の文言「ご臨終です」と共に泣きました。
意外とベタです。
私はベタな状況に涙も出ず…死の実感すらなく…だってちょっと
前からわかっていた事。一本の線になった機械音だけが
死を知らせていました

母が天国に行った後も台風がきたり飛行機が飛ばなかったり
飛んだけどジェットコースター状態になり戻ったり
とにかく色々あり

やっと島に到着。その日はピーカン迎えに来たのは…

そこには父と母が迎えにきてくれてるような幻影がありありと見えました

父が迎えにきてくれたつい1ヶ月前まだ生きていたのです


飛行機が飛んで小さくなっても二人はいつまでも私に手を振っていました
飛行場でやっと私は母の死を実感したのです

終わり

#創作大賞2023 #オールカテゴリ部門

「介護の無知と3つの病院」第1話↓


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