その瞬間の体験を受け入れて、手放す大切さ

〜自分の体に意識を向けて、幅広く体を感じること〜

前回、「ボディースキャン」についてお伝えしてきました。

今回は『その瞬間の体験』について。

ボディースキャンでは、
体の色々な部分に注意を集中し、
そこで生じる感覚を感じとる練習をします。

大切な事は
「今この瞬間の感覚は、その瞬間の体験である」

事を実感する為の練習であること。

これは
瞑想の土台となる考え方です。

瞑想には
「集中」と「解放」という考え方があります。

集中は、今この瞬間に心を留めることを言い、
「アッビャーサ」繰り返しの修練です。

ボディースキャンでは体の各部位に意識を集中させます。

解放は、目の前で起きている事をありのまま受け止め、
様々に変化する気持ちを手放す練習です。
「ヴァイラーギャ」離欲です。

ボディースキャンでは
自分の状況を受け入れて、手放すという事が大切です。

不快感、痛みなど
体の部分部分で起こる様々な感覚を

感じるものを、

感じるまま受け止める

その感覚が体から出ていくものは、

出ていくまま見つめる。

全ての感覚は、その瞬間の体験であり、

その感覚をそのまま見つめるだけです。


実践している最中、

「足裏の感覚を感じにくい、
又は何も感じない」としても、

その「足裏の感覚を感じにくい」
という事自体が

『その瞬間の体験』となります。

「感じにくい」と思った時、

様々な思いが浮かぶでしょう。

しかし、思いは単なる思い。

ここで自動的に起こる反応に抗うのです。

ただその瞬間の体験をしただけです。

その瞬間の体験に注意を集中させる事で、

心の解像度が高まり

その感覚を繊細に感じることが
出来るようになります。

これは日常生活でも役に立ちます。

何か行動する時、

「出来ない」となったとしても
その出来ない事を卑下するのではなく

その出来ないとなったことは
その瞬間の体験に過ぎないのだと捉えれば

ネガティブな思いに囚われず、

今という瞬間に立ち止まれるでしょう😊

ヨーガ・スートラ第1章39節では、
『瞑想によって一つの対象に心の動きを定め、徐々にその物事と、その物事に存在する本質を見極める事で、心は静まる』と説きます。

ストレスフルな現代を生きる私達だからこそ

心を静める。

その瞬間の体験に留まる事が大切なのですね。


今日は以上です。
最後までお読み頂きありがとうございます😊🙏