エッセイ : 僕が生きた昭和という時代 1 ロックという音楽がアメリカで広まった1950年代(昭和20年代後半〜昭和30年代前半)

ビートルズをカブト虫と言う人が時々いるがスペルが違う。カブト虫はBeetleだ。
ビートルズはBeatlesで、Beatつまりビートのある音楽をやるバンドという意味だ。

映画ラストエンペラーで坂本龍一さんがアカデミー賞を受賞した後、親交のあった作家の村上龍さんとのテレビの対談番組を見た。
その時、村上龍さんは、坂本はビートを馬鹿にしているのに何故YMOをやったのかと言った。
それに対して坂本龍一さんは笑いながら馬鹿にしてないよと言った後、こんな風に言った。

後世の人達はきっとロックはビートを残したと言うと思う。
僕はYMOで電子楽器でチャッチカチャッチャカと
複雑なビートを刻ませ、それにメロディーをのせて演奏し、汗まみれになって髪の毛を振り乱しノリノリで演奏している奴らに、お前ら、どんなに筋肉を鍛えても、こんなビートは刻めないだろう、と言ってやりたかったんだよ。

僕は坂本龍一さんはそんな冷めた気持ちでYMOをやっていたんだと知って驚いた。だが確かに坂本龍一さんはYMO解散後、ビートのある音楽は殆ど作っていない。

ロックは1950年代にアメリカで生まれた音楽だ
ロック最初の曲は、ビルヘイリー&ヒズコメッツのロック アラウンド ザ クロックという曲だと言われている。ロックは黒人ミュージシャンのチャック・ベリー等によって広められた。それに白人の解釈を取り入れたエルビス・プレスリーがアメリカ中にロックを広めた。エルビス・プレスリーはキング・オブ・ロックと呼ばれるようになった。

イギリスの2人の高校生の男の子が、この頃、
アメリカで流行っていたロックという音楽を夢中になって聞いていた。この2人の男の子は高校に通うバスのなかで運命的な出逢いをする。
ジョン・レノンとポール・マッカートニーだ。
意気投合した2人はビートのある音楽を演奏するバンドを作ることに決めた。ビートルズの前身だ。
ビートルズはドイツのハンブルクのライブハウスで下積み時代を経験し1962年にデビューした。

同じ頃、アメリカのロックやブルースを夢中になって聞いていた男の子が他にもイギリスにいた。
ミック・ジャガーとキース・リチャーズだ。
2人は夢中になって聞いていたアメリカの音楽を自分達で演奏し、イギリスの皆に知ってもらおう、という軽い気持ちでローリング・ストーンズというバンドを結成する。
2人にただならぬ才能を感じていた彼等のマネージャーは、2人にオリジナル曲を作ることを進める。
そんな中、2人はビートルズのデビュー曲である
Love me do を聞き衝撃を受ける。そして本気で自分達のオリジナル曲を作り大ヒットさせ、ローリング・ストーンズをビートルズ、ザ·フーと並ぶイギリスの3大バンドの1つにさせる。
そして現在、ロック界の頂点に君臨する大御所バンドとなっている。

ビートルズがデビューした1962年に僕は生まれた。僕が生まれる前の戦後の世界、そして日本はどんな社会だったのだろう。

日本は戦後、政治、経済、文化の面において、
アメリカの影響を1番受けて来た。
僕が生まれる前のアメリカという国は、どんな国だったのか、これから考察を進めていきたいと思う。






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