2024年2月の記事一覧
小説:剣・弓・本009「静かの森1」
【ライ】
さてと、僕の作戦通りセドさんが前衛、ナスノさんと僕は後衛。この陣形が奏功したと言えます。
途中マダラオオカミザルとリクサメネズミ、そしてクジラミミズの群れに遭遇しましたが、流石はセドさんです。全く問題にせず瞬殺でした。やはり彼は強い。強すぎます。頼もしいなあ。
(それにセドさんを振り向かせなかったのもよかった)
事前調査によると、この地帯では精神系モンスターの出現は確認されてお
小説:剣・弓・本008「セドのルーティン」
【セド】
……
9996……
9997……
9998……
9999……
10000!!
寝る前には剣を振る。
雨が降ろうが槍が降ろうが毎晩欠かさない。戦いの中で生きる俺にとっては、これが不可欠なんだ。まあ、呪われた日課だよな。
宿に戻る。ライとナスノは書き物に集中している。話しかけないでおこう。ったく二人とも俺とは完全に真逆だな。前に筆に触れたのはいつだ? 思い出せねえな。
小説:剣と弓と本006「ライの手紙」
【ライ】
『さえずり』での一件の後、食堂『ひぐれ』へ行き、セドさん、ナスノさんとともに夕食を摂った。
それにしても面白い二人だ。
しかし、ナスノさん。彼は本当にユニークな人ですね。僕にだけ耳打ちしてくれたことは、絶対にセドさんには伝えないことにしましょう。
さて、今日も手紙を書くぞ。一日の締めくくりは記術。これが記術士たるものの使命ですから。