『美しい彼』って話

これまでずーっと避けてきてたんですが、やっと日本のBLドラマを観ました。
厳密にいうと『おっさんずラブ』は途中まで観ていたし、
『きのう何食べた？』は、SP版も含めて、楽しく全部視聴しました。
でも、いわゆる最近の若い子(爆)が出ているような、日本のBL作品は全然観てこなかったんですよね。
その理由は以下の記事で書いてるんですが。

で、なんでここまで避けてきたのに、いきなり観ようと思ったのかというと、
先ず１個は原作小説の作家さんに興味を持ったから。
これ（『美しい彼』）、『流浪の月』と同じ作家さんなんですね。

『流浪の月』についても、別に原作小説を読んでいたとか、
そういうのではないんですが、
広瀬すずちゃんが好きなので、映画のタイトルだけは知っていて。
そこから興味を持って、先ず原作小説の方の『美しい彼』を読み、
その流れで、まぁこれはドラマも観るでしょうと。

で、観てみたんですが……。
正直な感想というか、総合的な印象でいえば、
あの小説を30分弱×６話で実写化するのは、やっぱりなかなか難しいよなぁと。
全体的にちょっと性急な印象でしたかね。
案外あっさり距離が縮まって仲良くなっちゃうし、
結ばれる前の展開もちょっと駆け足感は否めないかなぁと、そんな印象でした。

あとは、これもやっぱり「原作小説の映像化って難しいなぁ」という話なんですが、
原作小説『美しい彼』の中での、周りからすれば異常だよとも思われるような、
ちょっと狂気にすら満ちているような、
主人と奴隷的な関係性が今一つ足りなかったかなと。

でも、これはそもそも映像化の際には、
「マイルドにしましょう」という構想だったのかな？とも思いました。
（そもそも主題歌が“もさを”さんな時点で、めちゃめちゃ、
　ほっこり、キラキラ、青春～……て感じですし）

でも個人的には原作小説の魅力って、そのちょっとした狂気性みたいなところだと感じたので、
そこは忠実に再現してほしかったかなぁと。
欲を言えば？せめて？城田くんのことはもっとボッコボコに、
それこそ歯折れるぐらいに殴ってほしかったかな(爆)
（別に城田くんのことを心底嫌なキャラクターだと思ってるとかは、一切ないですけど）

でも全体的には『美しい彼』の実写版は大成功なんじゃないかと思ってます。
先ず何よりキャスト勝ち。

「萩原利久くん（平良くん役）より、ちょっと演技は劣るかなぁ」とか、
「原作小説の挿絵とは全然髪型違うんだなぁ」とか、
そんな些末なクレームなんて、全部ぶん殴れそうなビジュアルの良さですよね、八木勇征くん（清居くん役）。
好みはあれど、誰が見ても「まぁ、イケメンだねぇ」てなる強ビジュアル。

元々の清居のイメージとは若干違えど、
“圧倒的な美しさで全てをひれ伏させる”って点においては、十二分に再現できているわけで。
めちゃくちゃハマリ役だし、彼以外でこの役の似合う人って、
ちょっと思い付かないぐらいだなと思いました。

もちろん萩原利久くんも良かったですよ！
声と演技が素敵でした。
でも……当たり前にそんなわけにはいきませんが、いかんせん普通に“イケメン”なもんで(笑)
まぁ原作小説の挿絵でも平良ってフツーに超絶美青年に描かれてましたけど、
もうちょいイモいというか、「あ～……まぁ刺さる人には刺さる……のかな？」
ぐらいのビジュアルの俳優さんだったら、個人的にはもっとピッタリ！と思ったのかも(笑)

タイBLの『2gether』視聴中もずーっと思ってましたが、
生まれ変わるなら男性がいいなと思っている身としては、
いやぁ本当にイケメンって羨ましいですね(笑)
八木勇征くんみたいなビジュアルに生まれて来れたら、それだけでもう勝ち確じゃないですか。
美人・可愛い女優さんを見ているときよりも、
イケメン・美青年を見ているときの方が、「あぁいいな～羨ましいな～」って気持ちになります。
ないものねだりかな。イケメンには逆立ちしたってなれないので。
さっさと今世は捨てて、イケメンに生まれつくまでリセマラしたいですわ(爆)

取り敢えず初めてマトモに日本のBLドラマ観たよって話でした。
今後もまた日本の作品を観るかどうかは……分かりませんが、
一先ず『美しい彼』は、大変ピッタリなキャスティングで良かったです。

あ、でも最後に一個だけ……！
平良が清居から貰った小銭を貯めてるかと思うんですが、
あれって、“清居の手から受け取った硬貨”を、そのまま大切に取っておいてるって話なんじゃないんですか？
自販機から出てきたお釣りを貯めても、そりゃぁ概念(爆)としては、“清居から受け取ったお金”になるんでしょうけど。
単に自分が小説読み違えてるのかもしれませんが、
そんな誰の手垢にまみれてるか分かんないお金を貯めてどうすんのよと、
若干潔癖の気のある人間としては、頭にクエスチョンマークが浮かんでしまいました(爆)