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あの色の空は綺麗だった【1】

遅刻寸前の大慌てだ。
今日は晴天だ。おかげさまで汗もダラダラ。

ランドセルの中身は曖昧だけど、とりあえず走った。


家を出てすぐにちょっと前にいる凹凸のある集団に追いついた。
「おはよ!」「なんとか間に合ったね!」

いつも仲良くしているスゥとぺレーダに合流した。
ちなみに僕の名前はハンク。

今日も寝坊しそうだったけどギリギリセーフだ。
「学校では人気者!」だと思ってる。

スゥは僕より身長が高いから自分の方が人気者と言ってくるけど、
だとしたら先生が一番の人気者だ。


今日の1時間目は嫌いな歴史の授業だ。
隣国には恐ろしい人がたくさんいるらしい。

だから、遠くを見ると煙が上がっていて、
それは隣国の悪い人が火を大きくしているからなんだって。


隣国の人はなんでそんなことをしているのかまでは
先生は教えてくれなかった。

なんでそんなことをしているか気になったが、
そんなことより前の席でスゥが居眠りしているのが気になる。

この数秒後にスゥに対して刺さるような怒号が飛んできた。


昼休みには決まって外で鬼ごっこをする。
この間、顔から転んで鼻血を出したけどへっちゃらだ。

ただ無心で走り続けた。

チャイムで戻らなければいけない決まりなので、
その分の走る余力を残しておかないと。

午後からの授業にも参加したけど、
記憶が曖昧だなーって感じ。

眠い目をこすりながら先生のおまじないと
暗号を必死に頭に残していた。

ノートにはそんなに書かない。だって、僕天才だもん。

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