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19.第11夜①キレイごとでは伝わらない! Girls & Boys(GB)がスマホで人生を壊さぬ為の楽しい言霊 (気付けば犯罪者の一員に/足は切り捨てる為にある)   

🥺ゲームチェンジ(世の中と自分)を目指して書籍化希望です。
☆当作品の評価はスマホを持つ子供が自分を守る知恵を身につける事です。
「漫画化されて子供が読むイメージ」で感じてください

【どうしたい】
「やってはいけない」から「自分で自分を守る知恵」への移行
【伝えたい】
①人生に関わるスマホの危険の本質を感じとる
②危険の既視感を作って地雷を避ける感覚を身につける
③地雷を踏んでも自分を見失わずに修正出来る感覚を身につける
【目標】
飽きずに最後まで楽しく読んでもらう⇒エンターティメント
知らず知らずの内に頭の中に残る組立て⇒指導でなく納得力重視
【その為に】
明るく・鋭く・なるほどー・馬鹿らしく・率直に・いいノリで・
⇒シンプルに独自の解決策を示す

(当文章は書籍化による漫画やイラストをつける想定のシナリオ仕立です)
◎主要登場人物
☆ヒロッチ(中二) 主人公 身長155㎝ 元気者 ショートヘア
☆ハピー スマホ学園のスマホティーチャー 異世界からの召喚能力をもつ 
     チアダンスが好き。未来看護師的制服とゴーグル着用
☆マッサラン ハピーの先輩スマホティーチャー 普段はスーツ姿 長髪
       よくハピーの厄介事を押し付けられる 
☆ヌス宮 以前、ハピーにより召喚された。ネット上の情報から個人情報を        
     分析したり、分析結果を悪用して犯罪行為をはたらかせる。
☆ウサギ男 スマホ学園アシスタント 親の立場から発言してくれるらしい

●あらすじ
スマホを買ってもらったばかりのヒロッチが偶然が重なって自分の夢の中の次元断層に「ズレたパラレルワールド」のスマホ教師であるハピーを召喚してしまった。ハピーを元の世界に戻すには「スマ地雷最短エスケープ講座」のコンプリートが必要だ。さぁハピーの特殊能力で現れたとんでもない奴等の大騒ぎが始まった!


◎ヌス宮
「ハピー。今度の語り手は悪党なので俺が召喚してやるぜ」
ダウロヤ イテイサ ハツヤス マダヲャ シイレウ コイワヨ

召喚№15 詐欺組織リーダー 蛸頭

◎蛸頭
(キョロキョロ)「何や、呼び出したんはヌス宮か?それやったら俺を捕まえるんとちゃうな。と言うても俺は尻尾を掴ませへんけどな」
◎ヌス宮
「ヒロッチ、こいつはオレオレ詐欺の元締で、世の中のたくさんの年寄りの金を騙しとって泣かしてるひでぇー奴だ」
◎蛸頭
「俺は元締とちゃうで。言うてみたらチームリーダーやな」
◎ヒロッチ
「チーム?」
◎蛸頭
「そや。俺らは分業制のチームなんや。リーダー・勧誘役・掛け子・受け子・出し子とかで構成されとる。役割を説明すると大体、こんな感じや。
掛け子  ターゲットに電話して相手を騙す役や。キャッシュカードを渡すように騙したり、振り込みをするように騙すんや。「警察役」「銀行役」とかも作っていっぺんに数人も登場させたりもすんで。
受け子  お金をだまし取る相手から直接、現金やキャッシュカードなどを受け取る役割や。
出し子  受け子からキャッシュカードを受け取って、お金を引き出して組織にお金を渡す役やな」
◎ヒロッチ
「何でこんなに分担化してるの ?」
◎蛸頭
「『リーダー』『勧誘役』はチームの頭脳や。そやけど『掛け子』『受け子』『出し子』はチーム全体については何も知らんと言われた事だけをやってくれる子がええんや。それやったら何時でも『要らん足』として切り捨てられるやろ。それに裏切って逃げられたり、警察に情報を持っていかれても困るしな。
あっ、もう一個、大事な事気付いたで。『受けるだけ』『お金を出すだけ』『電話をかけるだけ』って役割を分担化させると、罪の意識を感じずに役割だけをこなすロボット君になってくれる子もおるからええんや」
「まぁ絵にしたらこんな感じや」

足は切っても大丈夫

◎ヒロッチ
「あのー詐欺グループの仕組みわかりました。ところで何故、それが私のスマホと関係するの ?」
◎蛸頭
「俺らには簡単に切り捨てる事が出来る便利な足が必要なんや。なんぼあっても構わへん。それを最近はSNSで募集して簡単に集めれるようになってきたんや。最近では半分近くがそのルートや」(警察庁 R5年1‐7月調査(暫定版))
◎ヒロッチ
「オレオレ詐欺募集って ?」
◎蛸頭
「あほか ! そんなんやったら誰も集まれへんし、警察にすぐに目をつけられてまうわ。人手不足につき、急遽高額バイト募集、簡単な宅配便のような仕事です』みたい感じで集めるんや。そしたら『簡単に儲かるバイト』や思て犯罪行為と知らんと応募してくれる訳や」
◎ヒロッチ
「でも、後から犯罪行為ってバレたら断られたりするでしょ ?警察に駆け込まれたりもするでしょ ?」
◎蛸頭
「最初、受け子に『お金を扱う仕事なんで身分証明書の提示が必須です。ご理解の程、宜しくお願い致します』ってゆうて身分証明書のコビーを送らせとくんや。で、後から『お前も犯罪行為に加担したんやで。学校や家族にバラされたくなかったらゆう事聞けや ! 』とか『辞めたら罰金100万円やっ』とか言って脅すんや。すると学生さん達は逮捕される迄、俺らの為に一生懸命働くロボット君になってくれるんや」
「逆に『身分証明不要』って事にして人を集めやすくしているチームもあるみたいやし。パーティーとかに呼んで信用させてから巻き込む方法もあるみたいやけど最終的には身元を調べてロボット君にするんやろな。で、捕まった時に俺らのところまで捜査が届かんようにするのが腕の見せ所や。SNSのおかげでロボット君を集めるのが随分、楽になったでぇ」
◎ヒロッチ
「高齢者の大切なお金を騙して騙し取ったうえで若者を犯罪の道具にして使い捨てにするって人間のクズょ!」
◎蛸頭
「高校生が受け子になって捕まったりしてんのはニュースでもやっとるやろ ? 脅されて受け子をやっても逮捕されたらロボット君も共犯として扱われる。『脅されてやったから罪は軽い』なんてあれへんで詐欺罪は罪が重いから初犯でも実刑や。確かにその犯罪歴を学生のロボット君に一生背負わさせると想像したらちょっとだけ胸が痛いな。でもな俺等より悪党もぎょうさんおるんや」
◎ヒロッチ
「もっと悪もいるの ?」
◎蛸頭
「そや。同業から聞いたひどい話やけど、ロボット君をつこうて目ぇつけた学生を直接、仲間に勧誘するんやて。『暴力団の知合いがいるけど協力せんかったらあんたの親がどうなってもしらんで』とか脅してな。で、『断ってもええから一回だけ車の中で話をしようや』って誘っといて同乗中に『偽物の受け子役』を車で拾うんや。そんで同乗中の学生さんに『現場におったという事でお前も共犯者や。近所にも家族にも学校にもバラされたらどうなるか、わかっとるんやろな ! 』って凄むんやて。それでロボット君の一丁出来上がりや、て言うてたわ。それに一旦、ロボット君にしてもたら、加担させても一円もお金を払わんでええんちゃうか、って言うとったわ」
◎ヒロッチ
「ひどすぎるよ」(涙)
◎蛸頭
「他には仲間が少なそうなGBには兄貴のように『寄り添ってあげる事』で勧誘するケースもあるみたいや。あと『たたき募集』もエゲつないで」
◎ヒロッチ
「たたき ?」
◎蛸頭
「簡単にゆうたらネットで強盗団のメンバーを募集する事や。こっちも一回でも参加してもたら、結局は脅されてロボット君にされるだけや。そやし知らん者どうしの素人が集まっても失敗するんが関の山やし、誰かがミスって捕まったらスマホを調べられて芋づる式や。ネットでの『簡単に儲かる話』は地雷そのものや。俺らは利用させてもらうけどな。おねぇちゃんは気ぃつけや。ほな、さいなら」
◎ヒロッチ
「ねぇ、何でこんな罠みたいなのにひっかかっちゃうの?」
◎ヌス宮
「ここからは俺が説明するぜ。皆、『楽して簡単に儲かる仕事がある』って信じさせられるんだよ。以前の講義でネットでは相手が見えないのでリアリティを感じにくいってあったろう?」
◎ヒロッチ
「うんうん。炎上の時の話に『相手が見えないから平気で相手を傷つける』ってあった」
◎ヌス宮
「そう。犯罪勧誘も同じで、リアリティを感じないまま『誰でも出来る簡単な仕事だよ』とか『殆ど捕まったりしない』って言われて軽いノリで加担しちゃうんだ」
◎ヒロッチ
「私達はどうしたら巻き込まれないの ?」
◎ヌス宮
「簡単だ。先ずは『簡単に儲かる』と信じるから引っ掛かるんだ。『簡単に儲かる話』なんて世の中にはないんだ。考えてみろ。世の中は労働の価値に見合った分しかお金はもらえないんだ。誰でも簡単に出来る仕事に誰が高いお金を支払うんだ ?GBが『簡単に儲かる話』はないんだよ。でも例外はある ! !

GBが努力も飛びぬけた能力の発揮もなしに簡単に儲けるのは。。『自分から犯罪に加わる』か『気付いたら犯罪に加わっていた』か『最初に油断させられて犯罪行為に引きずりこまれる』しかないんた。

ついでに言うと君らの将来において『誰も知らない儲け話があります。是非、お金を預けて下さい(投資して下さい)』なんて話があるかもしれないけど、それも全て大嘘なんだ。何故だと思う?ちゃんとした理由があるんだ。誰も知らない儲け話を他人に教える奴はいないんだ。あるんだったら誰にも教えずにお金を借りてでも一人でやるさ。誰も知らない儲け話を他人に教えて真似されれば自分が儲けられなくなっちまう。つまり世の中の『簡単に儲かるぞ』は全部、嘘か罠なんだ。犯罪者からしたら君らはタコの足なんだ ! 」

「。。。でもな、巻き込まれない方法はもう一つある。。。寂しさや満たされぬ気持がGBが流されて巻き込まれる事もあるんだ。だから君の事を心配してくれて相談に乗ってくれる『いい友達』を作ろうぜ。それだけでも違う」

(新聞記事より概略抜粋)
特殊詐欺の容疑で京都府警が逮捕した男(29)のスマートフォンに「闇バイト」に応募してきた学生ら100人以上の顔写真が保存されていたことが、府警の調べでわかった。男はキャッシュカード受け取り役の「受け子」らをSNSで集めており、応募者に逃げられないように個人情報を聞き出したとみている。(中略)「闇バイト関係」「簡単に稼げる仕事」などの言葉で2年以上前からツイッターで受け子を募集。応募者には免許証、保険証、学生証などを持った顔写真を送らせ、勤務先や実家などの個人情報を細かく聞き出していたという。「途中で怖くなって逃げたり、金を持ち逃げしたりしないようするため」などと、供述しているという。

◎ヒロッチ
「それでも巻き込まれたら私達はどうしたらいいの ?」
◎ヌス宮
「一味から絶対に抜けさせてもらえないので、自分で何とかしようとしても何ともならないぜ。ロボット君として罪を重ね続けて最後にタコの足として切り捨てられて逮捕されるの決定だ。つまり自分の犯罪行為に気付いた瞬間、更に犯罪を重ねる前に、更にたくさんの人を傷つける前に、友達を勧誘しろと言われる前に、すぐに親に相談して警察に駆けこんで下さい。そうでないと捕まる迄、永遠に巻き込まれる。だったら失敗は一回だけだ。選択肢はありません」

◎ハピー
「ところで3年後の蛸頭とつながる事が出来たので召喚するよ」

召喚№15 3年後の蛸頭

◎ハピー ダソウブ ンゼハル カウモテ シクラ
(暗闇の中でライトに照らされる蛸頭。両手に手錠。やつれはてている)
◎蛸頭
「捕まってしも―た」
◎ヒロッチ
「調子に乗ってて捕まったんでしょ ?」
◎蛸頭
「ノルマみたいに追いまくられて無茶してしもうた。で段々と精神的に追い詰められて最後に警察に囲まれた時は『もう人を騙さんですむ』って正直、ホッとした。使ってた受け子も掛け子も皆、芋づる式に捕まったみたいや。高校生もおったのに一生を台無にさせてもたかも。永遠に『高齢者から金をだまし取った詐欺グループの一員』なんてレッテル貼られるもんな。ネットに晒されるかも。結局、俺も蛸の足やったんかもしれへん」
「中学生や高校生の時は明日の希望しか見えへんかった。早く大人になりたいと思っとったのに何でこんな風になってしもたんやろ。おねぇちゃんは気ぃつけや。こんなんになったらあかんで。ほなな」
(暗転する)

◎ヒロッチ
(涙を流しながら)「今までのハピーの講義は最後にほんのわずかでも救いがあったのに今回は何の救いもないの?」
◎ハピー
「軽いバイトと思って留守宅のベルを押すだけでも窃盗行為への加担となってしまう。軽いバイトと思ってお金を受け取るだけでも詐欺行為への加担となってしまう。『知らなかった。騙された。脅された』と言っても犯罪グループの一味になるの。詐欺では高齢者が多い被害者には金銭的にも精神的にも取り返しがつかないダメージを与えてしまう。受け子の家族も返済の為に財産の処分をする事もあるようよ。あなたのまわりが皆、傷つくの」
「大人に近づいていくという事は夢や希望に近づくと同時に『取り返せないモノ』も増えていくって事なの。そして特にネットがその入口になる事例が増えているの。私は貴方達にそんな失敗や悲しい思いをしてほしくない。(ヒロッチを抱きしめるハピー。瞳からキラっと涙が‥)
◎ヒロッチ 「ハピー ?」

ザザァァァァァァ~

もう一つの謎の砂嵐編③

(学校の帰り道)
(みゆきの友達)◎みさと
「ええぇぇぇぇぇぇぇ! とうとうみゆき、ネットの彼氏と会うの ? 写真で見せてもらったイケメンのお兄さん」
◎みゆき
「うん。知り合ってから一年だしどうしても彼が会いたいって言うからぁ。
で、今月中にでも会えればいいよねって。。」
◎みさと
「・・・・・・・・・・みゆきぃ。ちょっと心配して聞くんだけどその人って大丈夫な人なの ?」
◎みゆき
「う~ん。最初の半年は少し警戒してたんだけど優しいし、いろんな相談に乗ってくれるし、勉強も教えてくれるし、エッチな話も一切してこないから大丈夫だと思っている。実は私も『実際に会ってみたいなぁ』と思ってきた時に誘われたから以心伝心なのかも…(ニャーーーッ)」
◎みさと
「何、にやけてんの ! あんたはしっかりしてるようで抜けてんだから注意しなさいよ ! じゃあ約束して ! 絶対に相手の車に乗らない ! 相手の部屋に行かない ! カラオケボックスみたいな二人きりになる所に行かない ! これだけは絶対に約束してね ! 」
◎みゆき
「ありがとう、みさと。私の事心配してくれてありがとう―。幸せになるよーーーー」(抱きつく)
◎みさと
「いや、私を差し置いて幸せになるのは許さん。お子ちゃま扱いされて帰ってきな ! それに来月早々にダンスの大会もあるんだから早くビシッとしてもらわないとね !」

ザァァァァァァ~(映像が途切れる)

◎ヒロッチ
「いいなぁ。羨ましいなぁ。お幸せにね。みゆき ムニャムニャムニャ」

【作者放言】
ルフィ事件が発生した時、既にこの章は完成していました。身の程知らずながら「あぁこの文章が既に出版されていて読んでもらえてたら」なんて悔しがっていました。
でも断言します。犯罪勧誘の低年齢化はこれからも進みます。だって犯罪者とGBは直接、つながれる環境にいるんですから犯罪者は狙いますよ。
だから親は危険の構造・背景を子供の頭の片隅にインプットしておかないといけないんです。う~ん、漫画やイラストが使えればもっともっと伝わりやすくなるのに。どこかの出版社さん、目にとめてくださ―い


















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