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ハマスとイスラエル

また悲劇が起きました。
世界はどれだけの血を流せば、平和な時代を迎えることができるのでしょうか。

今回のハマスとイスラエルの軍事衝突には、どちらにも正義はありません。
どちらも加害者であり、被害者です。

パレスチナ問題は第一次世界大戦の終結以来、長きに渡って紛争の火種となってきました。
更に遡れば、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教という、兄弟とも言うべき宗教の間で繰り広げられてきた血なまぐさい歴史が、今また、終わりの見えない絶望的な悲劇を生んでいます。

ただ私は、今日のパレスチナ問題は宗教紛争や民族紛争というよりは、宗教や民族間の争いを利用してきた、植民地時代からの西洋世界の強欲さと傲慢さが招いた政治問題ではないかと思っています。

第一次世界大戦で、アラブとユダヤの双方に建国の約束をしたイギリスの三枚舌外交が、現在のパレスチナ問題の直接の火種となっていることが、政治問題としての典型と言えるのではないでしょうか。

第二次世界大戦では、ナチスによるユダヤ人の大量虐殺という悲劇が起こりましたが、イスラエルはホロコーストの経験を、なぜパレスチナとの融和に繋げることができないのか、私には理解できません。

アメリカやヨーロッパの主要国がイスラエルを支持するのは、ロシアのウクライナ侵攻を非難する立場とは矛盾する、ダブルスタンダードではないかと思います。

私は、いまや国家の存在そのものが世界の平和を阻害する最大の要因であり、これまでの国家や領土や国民という概念を根本的に見直さなければ、世界から戦争はなくならないと考えています。

戦争という暴力の応酬が、互いの憎しみを増幅させ、暴力をエスカレートさせることは、歴史を見れば明らかです。
今、戦争という国家による暴力が、世界に悲劇と憎悪を生んでいます。

パレスチナやウクライナでは、AIを活用したミサイルやドローンなど、様々な殺戮兵器が使われています。
核兵器の使用すら取り沙汰されている今、人類は自らの叡知で自らの暴力を抑制できなければ、絶滅せざるを得ないのではないかと危惧しています。

世界のリーダーたちは、今こそ、あらゆる戦争の即時停戦と平和的解決を真剣に議論し、実行すべきです。
暴力には非暴力で対抗する以外に、究極的な紛争解決の道はありません。

未来の子どもたちのために、世界のリーダーとそのリーダーを選ぶ私たち市民の責任は、かつてないほど重大です。








 

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