見出し画像

黒服は面接に来た彼女たちの何を見ているのか

キャストの採用は、店の生命線であり、一番重要であると言っても過言ではない。この仕入力がないと顧客満足度の向上は達成されない。

寿司屋に行って、品揃えが悪く、
「すみません、今日、中トロ売り切れちゃいまして。」
「あ、ウニもすみません」
「鯛もさっき、、、あん肝も、、」
だなんて期待して行ったのにこんなだったら、もう二度と行かないだろう。

キャバクラは決して安くない、同じ金額なら当然楽しめる方を選択する。
そして、キャバクラで遊べる様な顧客は一流ホテル、ミシュランの星の付いた料亭、飛行機のファーストクラス、ハイブランド店の奥の個室など、
様々な超一流のサービスを受けてきた方ばかりだ。

それ故にキャストの品揃えが店の生命線である。
誤魔化しが効く相手では到底ない。

では、キャバクラの面接とはどこを見て決めているのだろうか。

結論は2点
①商品価値があるか?
②店の構成上必要か?

を見極める事になる。

まずはビジュアル、高級店と呼ばれる店が求めるビジュアルをクリアするのはとにかく狭き門である、これを判断するには、面接者のある程度の経験値が必要となる。
ビジュアルが合否のボーダーラインな場合は、内容ヒアリングと、後は面接して体験入店が可能か否か、体験入店可能なら、ドレスアップ後のビジュアルや接客を見て最終判断となる。

ビジュアルが良くても、もちろんその子が店を気にいるか分からないので、皆体験入店で働いてみてもらうことになる。

では、黒服は面接に来た彼女たちの何を見ているのか。
店のカラーに合っているか、清楚系、ギャル系、モデル系、スタイルが良い、グラマー、愛嬌、時給は適正または許容範囲か、紹介者への紹介料(買取り)はどうか、これから顧客を作っていけるのか、前の店での実績はどうか、前の店は同エリアか、他エリアか、持ち客を呼べるか、シフト、年齢、ブランクはあるのか、昼職、子供、住んでる場所、前店を辞めた理由、酒は好きか、飲めるか、SNSはどうか、使ったスカウトマンは誰か、色気、男好きそうか、外交的か、内向的か、等を総合的に見てその子は売れるのか、
商品価値があるのかを判断する。

または、店の構成上必要なのかを見る。
構成上必要かについては、ビジュアルがとても良いが、時給もとても高い。
接客はそこまで良くなく、大人しめで彼女単体だと赤字であろう。
それでも店のブランドイメージ、「可愛い子がいる店」という副次効果として必要か。
または、ビジュアルは強くない為、指名を掴むのは難しいかもしれないが、愛嬌あるし時給もお手頃なので、ヘルプ的な仕事も期待しつつ在籍しても良いかな、等の場合だ。
これらを総合的に見極めるのである。


女の子を紹介してくれる、スカウトが言ってる事、彼女たちの履歴書に書かれている事はくれぐれもご参考程度に。。

何故か、
嘘ばっかりだからだ!
履歴書に嘘を書いたり、面接で野面で嘘を話したりなんて、信じられない話ですが、これはこの業界あるある話。

履歴書の中の嘘は、こっちと目線を合わせない様におすまし顔をしている。

それはどこか、答えは2つ
①前店の時給
②前店の売上

まず前の店の時給が、真っ赤な嘘バージョンは、
時給高く欲しいからって前店の時給ごまかして、あたかも前と同じ位の時給で働きたいです詐欺罪」だ!!
これは大胆かつ極めて悪質である。

これよりは軽い嘘は、前店の時給はひょっとしたら入った時は書かれてる時給で入店したかもしれない。
でも、どこの店もある程度の保証期間が過ぎて成績がその子の給料を照らし合わせて釣り合わないと時給は下がるものだ、これは
全然売れなくて時給下がったけど前の店フリー少なかったし黒服使えないし悪いの私じゃないから時給はやっぱこれくらい出してね詐欺罪」に該当する。

大抵面接で、前の店でこれ位の時給で働いてたなら売上ももちろんありましたよね?と聞かれるので、希望時給から逆算して、前店の売上も嘘をつくことになる嘘に噓を重ねてしまう典型的なパターンだ。

また、こんな背景もある。

そんな彼女たちは、なるべく自分の希望を通してくれそうなスカウトを選ぶ、そのスカウトは今まで多くのキャストを店に紹介してきている、またはそのスカウトが所属している会社と店との関係性が良好、いづれにしても個人や組織と関係が良いため、お得意さんが連れて来る体入希望キャストは店側としては邪険に出来ないという心理が働く。

また彼女達からしたら数あるスカウトの中から誰かを選ぶので、
選ばれたスカウトは俺の紹介ならあそこの店とあそこの店は希望通り通してみせよう!だって店長と仲良いし、あの店の看板キャストは俺の紹介だし!
と、彼女達のニーズに合わせた仕事をしようとするのである。

時給希望まで吊り上げても俺の紹介だから、大丈夫!
前の店の売上○○○万って言っておかないと、希望の時給じゃ通らないから、そうして!
あと、前の店の時給も今回の希望時給と同じにしといて。

などと誘導してしまうパターンもある。

もちろん、良識のあるスカウトマンはそんな事はしない。
君にその時給出ない、時給適正で面接するか、どうしても受かりたいなら1ランク落とした店に入り、お客さん掴んで売上作ってから時給交渉して面接に行こう、と助言する方もいるし、

面接には彼女の希望なので連れてきたが、ビジュアル強くないけど、彼女曰く前店の売上が〇〇〇万で、前店の時給が△万との事。
自分も信じがたいのですが、いかがですか?どう見えますか?
とスカウトが店側にそのまま状況を伺ってくるパターンもある。


スカウトや、面接に来た女の子の情報は、
「ふぅ~ん。」位に聞き、その嘘を詮索したり追求したりしても建設的でないのでやめよう。
その子に価値があるのかを見極める、面接者の目利きこそが重要である。


が、ビジュアルそこまでないのに、この子が、そんな売るっ?
しかも給料明細もある~!!
信じられないっ!けど売上真実バージョンもあるから面白い。
ただ、それは、ずばり!一本釣りの太客がいるパターンだ。

なるほど、沢山の複数の方には選ばれない、
ある特定の方とどっぷりパターン。
ただ、それはそれで一つの才能である。

一本釣りパターンは、その顧客が店移ってもしっかり来てくれるならどこの店も欲しい。
ただ、一本釣りは切れるものである。または切れなかったとしても、顧客の足が遠のいたりしたら目も当てられない。新規を掴むのは容易ではない、太客ありきでの採用になるので、結局は複数の顧客から支持される可能性のあるキャストを選ぶのが王道である。


面接では、自分の店に来る、一流の顧客はこの子を選ぶだろうか、
または、店のパッケージ的に必要な子かを見る。

「前店の売上がこんなで」
「他の店の提示時給○万です!」
「この子が入ると仲良い可愛い友達も何人か入りそうです!」

沢山の情報が入ってくるが
「ふぅ~ん。」
と聞きながら、彼女と対話し真の商品価値を見極める。
水揚げされたマグロの切れたしっぽを見る仲買人その様なイメージ!
中身を見極めるのだ!

お店が、嘘を誘導するスカウトや、嘘ですり抜け時給泥棒し、保証で辞めるキャストの食い物にされてはいけない。

とても素敵なキャストと判断したなら、競合他社よりも高い時給を提示採用してでも採りに行く!一番条件を出す!という思い切りの良い攻撃的判断力も必要だし、
しっかりと見極めてあたかも良さそうなふりしてる偽物を採用しないという守る力と両方が必要だ。


スカウト「面接お願いします!」
店長「初めまして、宜しくお願いします。」
女の子「宜しくお願いします。」

ニコニコと爽やか且つ穏やかな空気の中、
その道のプロvsその道のプロの面接が今宵も無数に繰り広げられている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?