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最近読んだ本(志賀直哉、坂口安吾、叶恭子)

娘が学校の図書館で借りてきました。志賀直哉の集英社の文庫です。

この中では、「網走まで」「范の犯罪」が良かったですね。以前読んだ文庫(多分岩波文庫かなあ?)に収録されていた夫婦の生活を描いた三部作みたいな短編が素敵だったなと思い出しました。タイトルもなんにも覚えてないんですけども……。

この文庫には13の短編が収録されていますが、ひとつひとつの作品が、個人の好みで評価がはっきり分かれるだろうな、という印象を受けました。

なんだろう、全体的に、物事や出来事を俯瞰して見渡して、深い感情をこめずに淡々と上澄みだけを書いている、そんな印象も受けました。(あくまで私の個人的な意見です)
そんななかでも、胸にすっと入ってくるような滑らかな文章が書けるって、さすが文豪だなあと思いました。

まあ、私はドロドロした内面を深くえぐる作品が好きだから、こういう感想を持つのだろうなと思います。
岩波文庫も読んでみようと思いました。


続きまして坂口安吾です。
同じく娘が学校で借りてきました。

 現代語訳なので、考える過程を踏まずにスパッと内容が頭に入ってくるのが良いですね。
堕落論、続堕落は小説じゃないんですね!!
初めて知りました。私には少し難しかったです……。坂口安吾の小説も挑戦したいです。


最後は叶姉妹のお姉様の書籍です。
kindleUnlimitedで読み放題になっていたので読みました。以前から読みたかったんです。

この本に一番感銘を受けました。
(おい!!笑)
叶恭子さんの人生哲学といいますか、お金や男性についての経験や考え方が赤裸々に書かれています。
これをフィクションのエンタメとして捉えるか、人生の哲学本としてとらえるか、人それぞれだと思いますが、私はいい意味で勉強になるなあと感じました。

ここまで欲望に忠実に生きるなんて、清々しいです。絶対にぶれない自分軸が心の真ん中に立派な支柱として立ってるんだろうな。

その自分軸を守るために、恭子さんも美香さんも、相当な覚悟があったのでしょうね。

今までと同じ事を繰り返していたら、今の生活と同じような未来へ導かれるのでしょう。
自分にとっての当たり前を全て変えてみたら、また違う景色が見られるのでしょうか。

その景色の先にあるものに手を伸ばしたくなることもありますが、お金であれ異性関係であれ、人は自分の器以上のものを動かすことは出来ないと思うので、私は適材適所を念頭に置いて生活したいと思いました。

まあなんだかんだ言って、私は質素な自分が大好きなので、一生このままでしょう。笑




  



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